- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー ホームページ制作の見積もり・発注
見積書にある「ディレクション費」とは?気になる相場と合わせて解説【2024年最新版】
- 見積書に記載されている「ディレクション費」...これって何だろう?
- 「ディレクション費」の相場って幾らくらいなのか?
- そもそも「ディレクション」って何?
ホームページ制作会社に見積もり依頼を行なった担当者のあなた。
提出された見積書の内容に対して、上記のような疑問をお持ちではないでしょうか?
本記事では見積書の「ディレクション費」について知りたい方へ向けて、下記をお伝えします。
- 「ディレクション費」の意味、相場
- 「ディレクション」作業の内訳
- 「Webディレクター」との関わり方
「ディレクション費」に関して知っておくと良い点は、見積書の見方がわかるからだけではありません。ディレクション作業をホームページ制作会社に明確に依頼できるようになるので、ホームページの品質を向上させることにも繋がります。
ホームページ制作で失敗したくない方は是非本記事を参考にしてください!
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ディレクション費の相場目安
ディレクション費は、ホームページ制作のプロジェクトにおける「Webディレクター」の作業コストを算出したものです。
ホームページ制作の見積もりにおいて、ディレクション費算出の方法は大きく2パターンあります。
見積もり金額に応じて変動するパターン
ひとつは、ホームページ制作の見積もり総額に対して一定の割合をディレクション費として上乗せするパターン。
見積もり金額の大きさ = 案件規模の大きさ = ディレクション作業の多さ
という考え方からの算出方法です。
このパターンの相場としては、見積もり総額の10~30%がディレクション費になります。
10〜30%と幅がありますが、これは「ディレクション」に何をどこまで含むかが、プロジェクトの状況によっても変わりますし、制作会社によって異なるためです。
ホームページ制作の依頼内容が比較的明確でディレクション作業の範囲が限定される場合は、割合は小さくなる傾向があります。
企画や提案を強みとしている制作会社は、割合を大きく設定していることが多いでしょう。
いずれにしても、ディレクション作業の内訳を制作会社に確認することが重要です。
ディレクション作業が必要な日数に応じて変動するパターン
Webディレクターの1日あたりの単価に対して、作業に必要な日数を掛けてディレクター費を算出するのがもうひとつのパターンです。
この場合、制作会社はプロジェクトごとに内容を検討し、必要なディレクション作業と日数を見積もります。
このパターンでのディレクション費に関しては、ディレクション作業の内訳ごとに明細が書かれている場合があります。
もし明細が書かれていなければ、どういったディレクション作業を何日分として見積もっているのか内訳を確認しましょう。
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Webディレクターとは?
Webディレクターはホームページ制作の交通整理役
ホームページ制作のプロジェクト全体を俯瞰しながら交通整理を行うのが、Webディレクターの重要な役割。
コミュニケーションとドキュメントを駆使して、プロジェクトの進捗と成果物の品質にWebディレクターは責任を持ちます。
大規模なプロジェクトでは専任のWebディレクターが存在することが多いです。
一方、小中規模のプロジェクトでは営業やデザイナーなどが兼任する場合もあります。
重要な役割なので、プロジェクトの体制としてWebディレクター役を誰が行うのかは早い段階で制作会社側に確認しましょう。
Webディレクションの詳しい作業内容
「Webディレクション」作業の代表的なものは下記になります。
- 企画作成
- 要件定義
- 工程管理
- 品質管理
それぞれ内容を見ていきましょう。
企画作成
ホームページ制作の依頼を受け、発注者側からのヒアリングを実施。
制作するホームページの目的の明確化と、目的を達成するために何が必要かを整理します。
要件定義
企画内容をもとに、制作範囲の定義や個々の作業を誰がどう進めていくかを細かく定義。
ホームページの全体構成をサイトマップに、個別の画面構成をワイヤーフレームにまとめます。
これらの資料は、発注者側との議論の土台であり、制作会社側の各担当者に対する作業の指示書になります。
工程管理
納期を達成できるよう、プロジェクト全体の進捗と担当者個々人の進捗状況を管理。
進捗状況が悪い場合は、改善するための施策や全体スケジュールの再設定などを行います。
品質管理
制作しているホームページに対して大小様々な観点からチェックを行い、品質を管理します。
- 成果物がビジネス的要件や機能要望を満たしているか
- 汎用的な制作ガイドラインに沿った内容になっているか
- レイアウトの崩れや誤字脱字などがないか
要件や基準を満たしていない部分や不具合箇所を発見し、優先度を考慮しながら担当者に修正を指示し、成果物の品質を向上させます。
Webディレクションがホームページ制作に必須な理由
- プロジェクトを円滑に進めるため
- ホームページの品質向上のため
- 担当者のコミュニケーションコストを抑えるため
上記の観点から、Webディレクターはホームページ制作において非常に重要な役割を果たします。
プロジェクトを円滑に進めるため
ホームページ制作のプロジェクトは依頼から制作、納品までの一連の流れで通常1~3ヶ月の期間を要します。期間中、プロジェクトでは色々なことが起こりえます。
「ビジネス上の課題の優先度が変わったから、要件を変更したい...」
「もっとこうしたほうが良いホームページになる気がするが、どう伝えよう...」
「想定していたより時間の掛かる作業だった...このままじゃ間に合わない...」
制作が進むにつれ、それぞれの立場から色々な追加意見が出たり、想定外のトラブルも発生。
そういった事態が発生したときに、プロジェクト関係者全員が手を止めて考え込むようでは、プロジェクトは進みません。
- 中立の立場でホームページの制作目的を明確にする
- 意見を取りまとめ、やるべきことを選択する
- プロジェクト全体と各担当者のスケジュールを管理する
上記のような形で交通整理役として取りまとめを行うのが、Webディレクターの重要な役割です。
ホームページの品質向上のため
ビジネス上の課題やホームページ制作の目的に関して、自社のことだから自分が一番正しく理解していると担当者の方は思い込みがちです。
課題や目的に関しての会話をWebディレクターと是非行いましょう。
客観的立場からのフィードバックを貰うことは、課題や目的の深掘り・見直しに繋がります。
また、Webディレクターはホームページ制作の専門家です。
Webディレクターに課題と目的を深く理解してもらうことで、より効果的な実現方法の提案にも繋がります。
担当者のコミュニケーションコストを抑えるため
デザイナー、プログラマー、マーケター、ライターなど、ホームページ制作には複数の専門家が関わります。
それぞれの担当者とコミュニケーションをする際は、相手の専門領域に関する知識が少なからず必要になってきます。
知識が全くない/少ない状態で各専門領域の担当者とのコミュニケーションを直接行うのは非常にコストが高くなります。
正しく要望を伝えるための準備作業や相手の言っていることを理解するために都度コストが発生。
もし知識不足原因の誤解が発生したら、プロジェクト全体の不利益にも繋がります。
Webディレクターは複数の専門的な領域に関して知識を保有。
各領域の担当者とのコミュニケーションコストをプロジェクトの交通整理役として引き受けます。
優秀なWebディレクターの見分け方
制作会社に発注相談をする際には、優秀なWebディレクターが制作会社側に居るかどうかを確認しましょう。
プロジェクトを開始する前の相談段階でも、ある程度見分けることが可能です。
下記の観点から相手を分析してみましょう。
- 一方通行ではなく、こちらの話を聞いてくれるか
- 専門的な用語を避け、わかりやすい言葉で説明してくれるか
- 会話やメールでのやり取りにおいて、丁寧さや細かさがあるか
- ネガティブなことも率直に意見してくれるか
相談段階では、制作会社側の窓口役がWebディレクターではなく営業専門の人だった...ということもありえます。
Webディレクターを担う予定の人がどういった人なのか、事前にやり取りすることは可能かどうかを制作会社側に聞いてみると良いでしょう。
まとめ
見積書の「ディレクション費」は、Webディレクターの作業コストを見積もったものです。
その際の見積もりの方法としては下記の2パターンがあります。
- 見積もり金額に対して10~30%の割合で算出
- ディレクターの1日あたりの単価4万〜6万円に対して、必要な作業日数分で算出
見積書でディレクション費を確認する際、相場より割合が極端に低かったり、ディレクター単価や作業日数が著しく少ない場合は要注意です。
相手の制作会社がホームページ制作におけるWebディレクション作業を軽視していたり、やるべきことを明確に定義していない可能性があります。
その状態でプロジェクトが進んでしまうと、ホームページ制作が失敗する可能性が高くなります。
ディレクション費の金額確認と合わせて、「Webディレクション」として相手の制作会社が提供してくれる内容を明確にしましょう。
Webディレクターが必要な理由として、本記事では下記のポイントを挙げました。
- プロジェクトを円滑に進める
- ホームページの品質向上
- 担当者のコミュニケーションコストを抑える
ディレクション費は、ホームページ制作を成功させるために重要なコストです。
適切な価格のディレクション費で、適切なWebディレクターにホームページ制作に関わってもらえる状態にすることが、ホームページ制作の成功に繋がります。
ディレクション費を必要以上に削ろうとすることはおすすめしません。
ディレクション費をプロジェクトの予算として確保できないと、制作会社側としてはWebディレクターの作業範囲や作業量を制限せざるを得ないからです。
結果、プロジェクトの進捗に問題が発生したりホームページの品質低下のリスクが高まります。
発注者側担当者のコミュニケーションコストも増えてしまいます。
ホームページ制作全体の相場を知りたい方へ
本記事ではディレクション費が制作費に対する一定の割合で算出されることをご紹介しました。
制作費の見積もり相場はホームページの種類や目的、何をどこまでやるかで変わってきます。
ホームページ制作の相場を知りたい方へ
企業サイト、ランディングページ、ECサイトなどホームページの種類ごとの相場をご紹介。
実際の見積書を例にした解説記事もご用意していますので、ぜひご参考ください。
ホームページ制作の相場・料金【相場早見表・料金表つき】
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Q. ホームページ制作の費用相場は?
ホームページ制作の費用相場は、小規模サイトであれば10万円~150万円、中規模なら~500万円、大規模になると数百万円~数千万円になることもあります。
Q. ディレクション費を削るとどのようなリスクがありますか?
ディレクション費を削ると、ホームページ制作をスムーズに進められない可能性があります。またディレクション業務が不十分になり、品質の低下・課題の見落としが発生するリスクが高まるでしょう。
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この記事を書いた人
西風 陽介
専門分野: Webディレクション
株式会社ユーティル Webディレクター。大手SIerを経てWebの業界へ。システム開発やWebサービスを中心にWeb制作の現場に関わってきました。発注者の皆様の不安を少しでも取り除けるよう情報提供してまいります。
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