- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー ホームページのデザイン参考例
【失敗しない】ファッション・アパレルのホームページ参考デザイン総まとめ【2024年最新版】
1990年以降、アパレル市場は緩やかに縮小している傾向にあります(矢野経済研究所「2017 アパレル産業白書」)。
そんな中で顧客を獲得していくには「自社ブランドの差別化」が重要です。
ホームページは自社ブランドをユーザーに印象付けられるツールですが、ただかっこよく作っただけではお客様の「お気に入り」として認識してもらえません。
「自社ブランドの魅力を伝えてお客様をファンにするホームページはどうすれば作れるだろう?」
とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、Webデザイナーである筆者が自身の制作経験を踏まえて以下のことを解説します。
- ファッション・アパレルのホームページデザインで重要なポイント
- 参考にしたいファッション・アパレルのホームページデザイン事例
- ファッション・アパレルのホームページに載せるべきコンテンツ
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ファッション・アパレルのホームページデザインで重要なポイント
ブランドコンセプトを明確にする
ブランドコンセプトは必ず言語化しましょう。理由は以下の2点です。
- 他社ブランドとの違いをはっきりさせるため
- ブランドイメージにあったホームページデザインにするため
「ブランドコンセプト」と「ブランドイメージ」というよく似た言葉が出てきました。
違いを少し説明します。
ブランドコンセプトは「人を惹きつけるブランド(企業)の魅力や信念」のこと。
これに対してブランドイメージは「消費者がブランドに対して抱くイメージ」を意味します。
企業はブランドコンセプトに基づいて商品を作り、消費者は企業が作ったものを通じてブランドイメージをもつという関係です。
つまりブランドイメージの元になっているのが「ブランドコンセプト」。
ゆえにコンセプトが言語化されなければ差別化もホームページデザインも一貫性を欠き、「何か思っていたのと違う」ものができてしまいます。
「ブランドイメージに合わせて」「かわいい感じで」といったあいまいな要望だけでデザインするのはとても危険なのです。
ブランドコンセプトは時間をかけて明確に言語化し、関係者で共通の認識を持ちましょう。
画像を上手く活用し、提供できる情報の量やバリエーションを増やす
ファッション・アパレルのホームページでは、写真が商品やブランドのイメージを作るといっても過言ではありません。ゆえに重要度がきわめて高いです。
写真のクオリティがブランドのイメージを左右すると考え、撮影スタッフ、ときにはモデルさんにもこだわりましょう。
ファッション・アパレルのホームページで使う写真には「バリエーション」も必要です。
ユーザーは写真を見ながら自分がアイテムを身につけているところを想像します。
イメージしやすいように着まわしやシーン別の写真も用意しておきます。
上の画像はORIGAMIXの例です。
靴だけでなく「ややカジュアルなパンツ」と「フォーマルなパンツ」に合わせたシーンの写真も提示することで、「カジュアルな場面で履いたらどうだろう?」「通勤にも使えないかな?」といろんなイメージを膨らませてくれます。
ユーザーの感性をより強く刺激するのは文字情報ではなく写真です。
写真の質とバリエーションにはとことんこだわってください。
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参考にしたいファッションアパレルのホームページデザイン事例
福助
出典:福助
明治15年創業。東京にある靴下、ストッキングメーカー。
ファーストビュー(サイトにアクセスして最初に現れる画面)直下で「くらしを変える、一足を。」というコンセプトが目を引きます。
和紙風の背景と縦書きの配置で「ジャパンクオリティ」「歴史ある会社」を感じさせます。
商品紹介の前に「こだわり」として丁寧な製作工程を見せているのがポイント。
商品の信頼性が高まります。
Uniform Circus BEAMS
東京、渋谷にあるBEAMSのユニフォーム・制服専門店。
ホームページのアルファベットに使われているフォントと太い線が印象的です。
オーダーメイドも受け付けていますが、オンラインでは注文がむずかしいところ。
そこでカスタマイズ希望の場合は「ご相談」からしていただけるようになっています。
すぐ下に商品、デザイン、お支払いなどについての「よくある質問」が提示されており、相談のハードルを下げています。
Okkaido
出典:Okkaido
名前のインパクトがすごい海外のバックパックブランド。
トップページはほとんどが商品一覧で、コンセプトやこだわりは下層ページのみに見られます。
アイテムのデザインが尖っているので、ブランドのこと知ってもらうにはモノを見てもらうのが近道なのかもしれません。とはいえ、言葉でコンセプトを語るのは重要です。
FABRIC TOKYO
出典:FABRIC TOKYO
東京を中心に全国展開するビジネスウェアブランド。
ファーストビューのスライダーで「定番でありながら、動きやすく、耐久性もあるスーツ」をおしゃれに印象付けています。
アニメーション、写真の色、モデルのポーズなどを使った軽快なイメージ作りががうまい。
「シャツこそオーダー」「考えないでも着られるポロシャツ」といった簡潔かつ惹きつけるコピーで、ブランドの考え方や提案が表現されています。
写真の良さも手伝って、思わずクリックしたくなります。
タルタルガ
出典:タルタルガ
大阪のセミオーダーシューズのブランド。セミオーダーなだけに、オンラインストアは無し。
豊富な写真とともに全編「こだわり」で埋め尽くされた構成です。
店内の様子だけでなく、革、道具、棚いっぱいに並べられた木型、職人の手元など、写真がバランスよく選ばれており見ているだけでも強いこだわりが感じられます。
ORIGAMIX
出典:ORIGAMIX
富山のファクトリーブランド。紙を織った布素材「和紙布」を使った製品を生み出しています。
サイトのトップページは写真とテキストが交互に並べられており市松模様のようです。
このパターンは「ABOUT」や「FEATURE」といった下層ページでも使われています。
パターンの使いすぎは飽きられる恐れがある一方で、うまく使えば見やすいページが作れます。
紙にこだわるブランドだから紙を折ったような規則正しい配置を採用したのではないでしょうか。
並木伸好デザインルーム
出典:並木伸好デザインルーム
東京で帽子の企画・生産をしている会社。
ホームページは主張が少なく拍子抜けするほどあっさりしています。
こだわりやブランドコンセプトについての記述は一切なし。
そのかわり映画やドラマの衣装協力で使われたアイテムのリストが膨大にあるので、デザイン性の高さを推し量るには十分すぎます。
シンプルなホームページを作りたい時の参考にどうぞ。
andMade
出典:andMade
東京にある会員制の服作りスペースです。企画展示用のスペースもあります。
オンラインストアの品揃えは、個人がやっているような知る人ぞ知るブランドのアイテムばかり。
ものすごく興味がある人とまったく関心を示さない人にぱっくりと割れそうです。
会社の考え方がよく現れています。
ステュデオ・ダ・ルチザン
出典:ステュデオ・ダ・ルチザン
大阪にあるメイドインジャパンのジーンズメーカー。商品は自社工場で作られています。
社長メッセージとブランドストーリーからジーンズへの並々ならぬこだわりが伝わってきます。
「古きよきヴィンテージウェアを再現するのではなく、敬意とオマージュを捧げながら、新しい価値を想像する」という信念にしびれる人は多いはず。
1 One
出典:1 One
東京・吉祥寺にある古着屋さん。スクロール時に背景と前面の動くスピードをずらすことで、奥行き感のあるホームページになっています。
「トレンドを意識した古着を提案する」というコンセプトとマッチした先進的なデザインです。
※ファッション・アパレル以外の業界の事例も参考にしたい方は、こちらもあわせてご活用ください。
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ファッション・アパレルのホームページに載せるべきコンテンツ
商品や店の紹介・こだわり
商品やお店をただ紹介しても、ブランドの魅力は伝わりません。
品質がよかったとしても、それだけでは「特別」になれないのです。
そこで自社の「こだわり(コンセプト)」をユーザーにしっかりと伝えます。
こだわりを知ることで商品とお店が「そこにしかないもの」として認識されるからです。
ひとつ例をあげます。FABRIC TOKYO。男性用スーツを扱うファッションブランドです。
男性用スーツを売っているお店なら他にもたくさんあります。
写真を見る限り、おしゃれですが特別なスーツとは思えません。
しかし、コンセプトを読むとそのイメージはガラリと変わります。一部抜粋します。
FABRIC TOKYOは”自分らしさをかたちにする”ことに挑戦していきます。
「Fit Your Life」をコンセプトにサイズだけでなく生き方や価値観にフィットする。
そんな自分らしいビジネスウエアを提供していきます。
「生き方や価値観にフィットするスーツ」なんて他にありますか?
コンセプトを聞いただけなのに、おしゃれな色合いやすっきりとしたシルエットに急に説得力が出てきて、ただのスーツが「ここでしか買えないスーツ」になってしまう。
これが「こだわり」の力。ブランドの魅力を強力に引き出してくれるので必ず掲載しましょう。
なお「ブランドストーリー」にも似たような効果があります。
過去から企業のこだわりや信念が垣間見られるからでしょう。合わせての紹介がおすすめ。
通販やサービスの申し込み機能
ホームページで商品やサービスを販売するなら「購入」の機能が必須です。
ここでは購入までの導線を作る際のポイントを2つ紹介します。
オンラインストアの入り口は目につくところに置く
出典:Linerias
ホームページトップ画面のメニューに配置されることが多いです。
買い物目的に訪れた人はすぐに商品が見られます。
商品と購入ボタンはセットで表示する
出典:Linerias
商品が1クリック以上されたら、以降は商品写真と一緒に「購入」などのボタンを表示。
クリックされたということは「関心がある商品」です。
オンラインストアなら「購入する」「カートに入れる」、購入からは少し遠いページなら「この商品を詳しく見る」といったボタンでユーザーの行動を促します。
最終的な購入ページでは、ユーザーの不安を減らしてボタンを押しやすくしましょう。
- お届けにかかる日数
- 配送にかかる送料
- 送料無料の条件
- キャンセルの可否
などを提示しておきます。
様々な画像による情報提供
「着まわし」や「シーン」に加えて以下のことがわかる写真も有用な情報になります。
- 色合い
- 素材感
- アイテムのディテール(シャツの襟元、カフスボタンなど)
実店舗なら触ったり、試着したり、細部をチェックしたりできますが、オンラインストアでは写真と文字から想像するしかありません。
文字で伝えるのがむずかしい生地の風合いや色合いも、写真を使えばイメージがつかめます。
とはいえ限界があるのもたしかです。
それだけにユーザーの「そこが知りたい!」に応えられる画像を用意しておくべきです。
アクセス・外観・連絡先
Webでの販売が主であっても、実店舗へのアクセスを掲載しておきます。
「実際の商品を手にとってみたい!」というニーズが意外とあるからです。
アクセスはGoogleマップなどで地図と住所を示すだけでは不十分。
交通手段、最寄りの駅などお店までの経路をわかりやすく説明します。
規模の小さいセレクトショップは、店舗の外観も載せるとお客様がたどり着きやすく親切です。
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【コラム】ファッションアパレル業界でのSNS集客
ファッション・アパレル業界でもSNSはさかんに活用されています。
次にファッション・アパレル業界ととても相性がいい Instagram の使い方をご紹介します。
Instagramは写真の投稿を中心とするメディアですが、2200文字までのテキストも表示できます。
活用される理由は以下の2つです。
- 写真の投稿が中心なのでファッションアイテムが紹介しやすい
- ファッションに関心がある若い世代が多く利用している(参考:App Ape Lab.)
出典:FABRIC TOKYO
写真や動画には「#(ハッシュタグ)」をつけます。ラベルのようなものと考えてください。
Instagramのユーザーはハッシュタグ検索により見たい情報を探しますので、これをつけないと投稿が見つけてもらえません。
英語なら海外の人にも見てもらえます。ターゲットが使いそうなものを複数つけるのが一般的。
Instagramは「ファッション雑誌」と考えてください。雰囲気を考えて「世界観」のある投稿を。
世界観がむずかしいなら、何か決まったパターンを入れるだけでもOK。
ひと目見て「あなたのお店のインスタ」とわかる誌面ができたら大成功です。
では、Instagramの活用例を見ていきましょう。
新商品を紹介する
出典:GAP JAPAN
SNSの活用法として真っ先に思い浮かぶのがこれではないでしょうか。
新着アイテムの写真と合わせて「特徴」「価格」「販売店舗」などの情報も掲載します。
Instagramは大きな写真と一緒に分量のあるテキストが投稿できるので、商品紹介に適しています。
コーデを紹介する
出典:uniqlo_ginza
着まわしを見てアイテムに興味を持つ人もいます。
「#着まわし」「#コーデ」のようなハッシュタグがあることからも「コーデが見たい!」という人は一定数いることがわかります。
ユーザーやインフルエンサー(世間に与える影響が大きい人物)の着まわしを紹介するのもGood。
スタッフのコーデを紹介する
スタッフのコーデが一般ユーザーのものと違うのは「権威性があること」です。
「ショップのスタッフ=おしゃれ」というイメージによりコーデにもより説得力があります。
スタッフコーデをシリーズ化するのもおもしろい。スタッフのモチベーションも上がりそうです。
キャンペーンに使う
Instagramはキャンペーンの告知や募集にも使えます。上の例はプレゼントのキャンペーンです。
アカウントをフォローの上、コメント欄に必要事項を記入すれば応募できます。
フォロワーを増やしたいときによく使う方法です。
参加型のキャンペーンを展開する
出典:rivieras
フランスのシューズブランド「Rivieras(リヴィエラ)」はInstagramで同社のシューズをプレゼントするキャンペーンを展開していました。応募する条件は以下の3点。
- 公式アカウントをフォロー
- 同ブランドの靴を履いて足をクロスした写真を撮影
- ハッシュタグ「#rivierasisjapan」をつけて投稿
キャンペーンはフォロワーの増加だけでなく、自社ブランドアイテムの拡散が期待できます。
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ファッションアパレルのホームページデザイン・コンテンツまとめ
この記事では「お客様を自社ブランドのファンにするホームページが作りたい!」とお考えのWebご担当者様に向けて、デザインやコンテンツのポイントを解説してきました。
品質がよかったり素敵であったりするだけでは「ブランド」にはなりません。
こだわりやブランドストーリー、写真などを使って、自社の商品をお客様にとっての「特別」と認識してもらう必要があります。
事例でもご紹介したように、「特別感」の出し方は商品の特徴やブランドの考え方により様々。
あなたのブランドに合った表現のしかたを考える際にこの記事がお役に立てば幸いです。
関連記事:ファッション・アパレルのHP作成ならこちらもチェック!おすすめの無料ホームページ作成ツール
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Q. ファッション・アパレルのホームページの事例にはどのようなものがある?
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この記事を書いた人
加藤 久佳
専門分野: Webデザイン,グラフィックデザイン,ホームページ制作
マレーシアで日本語教師、総合病院で言語聴覚士を経て、スキルゼロからフリーランスとなる。現在はクライアントワークとしてデザイン制作を中心にホームページ制作、SNS運用、ライティングを行なっている。駆け出しフリーランス向けお役立ち情報を個人ブログにて発信中。
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