- 更新日 2024.10.18
- カテゴリー オウンドメディア
不動産オウンドメディアの成功事例まとめ|参考にすべきポイントも解説【2024年最新版】
不動産業界においてもオウンドメディアを運用している企業が多くなってきました。
オウンドメディア経由の集客を増やしたり、資料請求数を増やしたりしたいなど、オウンドメディアの立ち上げを検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、立ち上げにあたり下記のような不安をお持ちの方も多いかと思います。
- オウンドメディアって本当に効果あるの?
- どんな情報を発信したらいいの?
- とりあえず、記事をたくさん入れたらいいの?
オウンドメディアは「みんながやってるから」という理由で何となく始めても、効果は出ません。
ポイントを抑えた継続的な運用が重要です。
そこで今回は、不動産業界でオウンドメディアを運用し、成功している事例をご紹介します。
オウンドメディアの立ち上げを検討している方や成功への具体的な方法が知りたい方の参考になれば幸いです。成功事例を確認したい場合はこちらのカオスマップを参考にしてください。
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不動産のオウンドメディアのメリット・デメリット
事例をご紹介する前に、オウンドメディアのメリットやデメリットを簡単にご紹介しておきます。
オウンドメディアを進めるために社内を説得する必要がある場合、下記の内容を参考にしてください!
不動産オウンドメディアのメリット
1.ブランディングに繋がる
オウンドメディアで企業独自の情報を発信することで、認知度の向上に繋がります。
さらに、「各地域のおすすめの飲食店」や「お出かけスポット」などの記事作成で、今すぐの住宅購入や引っ越しを考えていないユーザーに対してもオウンドメディアの情報を届けることができ、メディア自体にファンを作ることも可能です。
2.資産になる
広告費をかけると集客に繋がりますが、広告を中止した瞬間、広告経由の集客は無くなります。
対するオウンドメディアは、ユーザーの役に立つ記事、ユーザーが面白いと感じる記事を発信していると、検索流入が増えたり、SNSで拡散されたりして、徐々にPVが集まります。
オウンドメディアの記事での様々なキーワード展開で、ユーザーと多くの接点を持てます。
不動産オウンドメディアのデメリット
1.効果が現れるまで時間がかかる
検索エンジンからの流入を主軸としたオウンドメディアでは、コンテンツの配信をはじめてからすぐには、流入は見込めません。
効果が出るまでは、最低でも半年から1年ほどかかります。
すぐに効果を求めず、中長期の視点で運用を考えることが大切です。
2.継続できなければ無駄になりかねない
更新が長く停止したメディアに、「大丈夫かな」と不安な気持ちを抱くユーザーもいます。
信頼関係を構築するためには、ユーザー視点のコンテンツを継続的に発信しなければなりません。
コンテンツを作る体制、運用方法などを明確化したうえで立ち上げることが大切です。
3.ライティングできる人が少ない
オウンドメディアの記事には、専門性・信頼性が担保されていることが重要です。
そのため、専門知識を持ち執筆できるライターさんは限られているため、専門性の高いライターを集めなければならないのはデメリットのひとつと言えます。
不動産のオウンドメディアの成功事例
それでは、実際にオウンドメディア運営に成功している不動産企業をご紹介します。
1.オシャレオモシロフドウサンメディア ひつじ不動産
ひつじ不動産は、株式会社ひつじインキュベーション・スクエアのシェアハウス総合メディア。
コンテンツ内容
物件紹介記事には、「大人の制作室」「ひそかなトキメキ」など物件の特徴をとらえたユニークなタイトルが付けられています。
その他、入居者へのインタビュー記事やシェアハウスの調査レポートなどコンテンツも充実。
目的
物件紹介記事の最後にある「物件へのお問い合わせ」が目的となっています。
ターゲット
シェアハウスを検討中の方や探している方(20代〜30代の男女)がメインターゲットになっていますが、「共有部がある家で生活したい」と考えるファミリー層もターゲットにしています。
ひつじ不動産でシェアハウスを利用しているユーザーには、下記のようなニーズがあるようです。
- ひとり暮しがつまらない。もっと楽しく生活したい
- 様々な業種、経歴の人と、適度な距離感で自然に交流を持てる生活を望んでいる
- 個人同士のシェア生活に興味があるけど、何だかいろいろと不安。
- 充実したしっかりしたキッチンやリビングルームが使える生活がしたい
参考にすべき点
シェアハウスを探している人の立場に立ち、お風呂場の紹介であれば「小柄な女性なら湯船に肩まで浸かることができそうです」や「鏡の上部にはライト付き」など物件情報の細かな点を写真とテキストで紹介しています。
「家探しに失敗したくない」気持ちに寄り添い、読者の不安を解消し決定を後押しています。
2.SUUMOジャーナル
SUUMOジャーナルは、株式会社リクルート住まいカンパニーが運営している住まいに関するニュースやコラムの発信メディア。
コンテンツ内容
全国の不動産・住宅に関する情報だけではなく、住宅ローン、家選び、人気の街、暮らし情報など、住まい・暮らしに関するニュース、ノウハウ、コラムが掲載されています。
目的
SUUMOジャーナルからSUUMOへの誘導が目的です。
記事カテゴリが全部で8つ(買う、借りる、リフォーム・内装、街・地域、マネーと制度、調査・ランキング、住まいの雑学・これからの住まい・暮らし)あり、それぞれがSUUMOの引越し見積もりやファイナンシャルプランナー無料相談などのコンテンツに繋がる設計となっています。
ターゲット
理想の住まいを探しているけど、理想の住まいの定義が明確ではない方をターゲットに。
SUUMOジャーナルでは、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の情報を発信し、理想の住まい探しのサポートをしています。
参考にすべき点
不動産・住宅情報を中心とした生活に関する情報の網羅性の高さです。
「【ファミリー編】東急東横線で中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2019年版」のような、マンション購入を検討している方に向けた記事だけではなく、「おいしく防災! ローリングストックの缶詰アレンジレシピ6選」や「仕事や役職でお風呂の好みが丸わかり!? 出世した人の湯加減は「※※い温度」」など不動産を探していないときでも、気になる・役に立つコンテンツが揃っているため、読者がメディアに訪れる機会が自然と多くなりそうです。
3.LIFULL HOME’S PRESS
LIFULL HOME'S PRESSは、株式会社LIFULLが運営する住宅の最新トレンドや専門家による正しい住宅情報を発信しているメディアです。
コンテンツ内容
「専門家が語るオピニオン」「借りる」「買う」「改築する・改装する」「調査データ・ランキング」など、不動産にまつわる情報を網羅したカテゴリ構成となっています。
目的
記事の最後には関連記事が掲載されています。
フッター部分にHOME’Sへのリンクがあり、そこから地域や種類などで住宅を探せる仕様です。
ターゲット
「【憧れの沖縄移住生活①】11歳の頃からの夢を実現した移住者に“移住生活の実情”を聞いた!」や「神奈川県民に聞いたあれこれランキング。住みやすさの理由は「都会と自然のバランス」」などの記事から、今すぐに物件を借りたり購入したりしたい方だけではない、潜在層をターゲットにしている様子が伺えます。
参考にすべき点
LIFULL HOME’S PRESSでは、メールマガジンからの集客経路を設けています。
検索エンジンからの集客はユーザーが特定のKWで検索しないと集客できないプル型の集客手法。
メールマガジンに登録してもらうことにより、メディア運営者側からユーザーへ「新着記事」や「おすすめ記事」をプッシュする形で届けられます。
4.ひかリノベ
ひかりノベは、株式会社ひかリノベが運営するリノベーション物件に特化した情報発信サイト。
コンテンツ内容
メインコンテンツのリノベーション事例では、ひかリノベで「中古を買ってリノベーション」をおこなったユーザーの成功事例が紹介されています。
豊富な写真、間取りのBefore/After図面、リノベ後の暮らしの変化など詳細に記されています。
目的
ショールーム見学への申し込みがコンバージョンポイント。
リンクで申し込みページに誘導する形式ではなく、記事の下部に申し込みフォームがあり、ユーザーが次に起こしたらよいアクションが明確に分かります。
ターゲット
リノベーションされた物件や中古戸建リノベーションを検討している方がターゲット。
参考にすべき点
ひかリノベで記事を読んでいると、右下から「リノベを選んだ理由」や「物件の決め手」などお客様のエピソードやリノベのヒントが掲載されているコンテンツへの誘導ポップが出てきます。
読者が次に知りたいであろう内容を、適切なタイミングで伝えている好事例と言えそうです。
5.暮らしっく不動産
暮らしっく不動産は、株式会社ラインズマンが運営する不動産情報メディアです。
コンテンツ内容
物件探しで気をつけたいポイント、内見から契約まで不動産のプロの視点でまとめられています。
「退去費用ぼったくり!? 知らないと損をする退去の不動産ルール」などの実用的な記事だけでなく、「ゴジラにマンションを壊されたら? 不動産屋が考える、災害の後のこと。」など読者を楽しませる記事も充実。
目的
サイト上部にあるリンクからのお問い合わせを目的としているようです。
また、それぞれの記事の下部には、関連記事や話題のコンテンツへの誘導リンクもあります。
ターゲット
お部屋を探している方や不動産を貸したい方がターゲットです。
参考にすべき点
サイトの下部にある注目キーワードやメンバーから知りたい情報に辿り着くことができます。
注目キーワードはインスタグラムのハッシュタグ形式になっており、SNSを普段見慣れているユーザーと親和性が高いのではないでしょうか。
6.ieny(イエニー)
ienyは、株式会社アイダ設計が運営する理想の「家づくり」と生活の向上に役立つ知識やニュースを発信しているメディアです。
コンテンツ内容
注文住宅や分譲住宅を購入する際のノウハウ系のコンテンツを中心に、「イケメン庭師、村雨流・庭の楽しみ方とあこがれのお家とは?(リンク切れ)」などエンターテイメント要素溢れるコンテンツも掲載。
目的
記事下部の「お家のことを相談するならアイダ設計へ」という画像がアイダ設計本体へと誘導。
メディア経由での資料請求・お問い合わせを目的としているようです。
ターゲット
注文住宅や分譲住宅の購入を検討している方がメインターゲットです。
参考にすべき点
現段階では、住宅購入を考えていない潜在層にも届くコンテンツを作成している点です。
くらしのレシピ・DIYのカテゴリでは、100均グッズで収納の仕方やHappy Birthdayボードの作り方を紹介しているので、検索エンジンからの流入には「100均 収納」や「100均 DIY」などのクエリも含まれているのではないか推測されます。
7.ARUHIマガジン
ARUHIマガジンは、アルヒ株式会社が運営している不動産情報メディアです。
コンテンツ内容
家探しに役立つインタビュー記事、FPによる住宅ローンコラム、住まいのニュースや暮らしの小ネタなど、“住生活”に役立つコンテンツが掲載されています。
目的
記事下部に「住宅ローンの事前審査」への画像リンクがあります。
「免許証で簡単入力」「審査結果は最短1分」と訴求し事前審査を受けるハードルが低いです。
ターゲット
住宅購入を考えている30代〜40代がメインターゲットです。
結婚や出産をきっかけに、家を買おうかなと考えている読者の「住宅ローンの審査通るかな」や「マンションと戸建てどちらがいいかな」などのニーズを的確に捉えています。
参考にすべき点
住宅購入は大きな買い物になるため、読者の不安や疑問を丁寧に取り除くことが大切。
想定読者に限りなく近い人物を記事に登場させることで、読者は自分自身を投影しやすいです。
その結果、読者から共感や納得を獲得しています。
「マンションの買い時は結局、いつ? 30代独身・DINKS男性“持ち家”座談会」では30代男性5名がマンション購入についての本音をざっくばらんに語っています。
8.楽待不動産投資新聞
楽待不動産投資新聞は、株式会社ファーストロジックが運営する不動産投資や融資についての情報を発信しているメディアです。
コンテンツ内容
不動産投資に関する記事がメインコンテンツです。
動画記事も充実しており、テキストや画像だけでは見えてこない不動産業界の裏側が知れます。
目的
国内最大不動産投資情報サイト楽待への誘導、物件査定相談や物件管理システムの導入促進。
ターゲット
不動産投資を検討している方やすでに不動産投資を始めている方がメインターゲットです。
参考にすべき点
記事の下部には、読者が投稿できるコメント欄があります。
コメント欄経由で質問や感想を得て、読者ニーズを知り、記事企画に役立てることができます。
また他のユーザーコメントも見れるので、ユーザー同士の情報交換の場にもなっています。
もっと事例を見たい方は、カオスマップをご利用ください。
成功しているオウンドメディアが一目でわかる
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オウンドメディア構築ができる制作会社を探したい場合は、Web幹事にご相談ください。
不動産のオウンドメディアの始め方
オウンドメディアを始めるにあたり、特に考慮しておきたいポイントをご紹介します。
※オウンドメディアの具体的な始め方は、こちらの記事も参考にしてください!
プロが教えるオウンドメディアの始め方!成功へのコツと大事なポイント
資料請求やメルマガ登録など目的を明確にする
最も重要なことは、オウンドメディアを達成したい目的を明確にすることです。
目的を定めず始めると、そもそもどんなコンテンツを作ればよいのか、どんな状態なら上手くいっているのかが分からなくなります。
不動産メディアでのオウンドメディアは主に下記の2点が重要です。
- 資料請求に繋げる
- メルマガ登録に繋げる
定めた目的に向かってオウンドメディア を運営しましょう。
ターゲットを明確にする
目的が決まったら、どんなターゲット(ペルソナ)にコンテンツを届けたいかを明確にします。
ペルソナとは、コンテンツを届けたい人をイメージして作り出した「仮想人物」のことです。
- 性別や年齢
- 職種や年収
- 家族構成
- 電車の中でよく見るSNSはなにか
- 今、どんなことに興味があるのか
これらを想定したペルソナの設定により、オウンドメディアのユーザー目線を徹底できます。
目的を達成するためには、どんなユーザーにどんな情報を届けたら良いかを常に考えましょう。
自社運用か外注するかを考える
次に、オウンドメディアの運用を業者に依頼するか、自社で運用するかを決めましょう。
外注と自社運用のメリットとデメリットを表にしました。
運用方法には、正解はありません。
メリット・デメリットを認識した上で、検討しましょう。
ただ、オウンドメディアの成果が出るまでは、中長期の目線で運用しなければいけません。
また、記事企画やライティングスキルを持った人間がいないと自社運用での成果は難しいです。
部分的に業者にお願いするという方法もあります。
不動産のオウンドメディアまとめ
今回は不動産業界のオウンドメディアについて、成功事例や始め方をご紹介しました。
不動産業界に限らず、オウンドメディアの運用に成功している企業の共通点は、目的が明確かつユーザー目線を徹底している点です。
オウンドメディアの運用では、最初は成果が出ず挫けそうになることもあると思います。
それでも粘り強く、そもそも何のためにオウンドメディアを始めたんだっけ?と目的を振り返りながら、地道に進めていけば、徐々に数字に表れてきます。
ここまで、ご紹介したことが少しでも参考になりましたら幸いです。
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Q. 不動産オウンドメディアの成功事例にはどのようなものがある?
不動産オウンドメディアの成功事例として「オシャレオモシロフドウサンメディア ひつじ不動産」「SUUMOジャーナル」等が挙げられます。その他参考になる事例は記事をご参照ください。
Q. オウンドメディアを成功させるコツは?
オウンドメディアの成功ポイントとして「達成したい目的を明確にする」「ターゲットを明確にする」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。
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この記事を書いた人
与那覇 一史
専門分野: SEO,コンテンツマーケティング,Webディレクション
出版社の広告営業を経て都内のITベンチャーで成果報酬型メディアのディレクションをしていました。現在は体験ギフトのソウ・エクスペリエンスにてEC領域を担当。(主にSEO) 趣味は読書。書評ブログ『気づき書店』も更新中。宣伝会議・編集ライター養成講座37期生。
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