TikTok Shoppingとは？機能やメリット、始める手順も紹介【2024年最新版】

「今後SNSを使った自社商品の販売戦略を検討している」
「TikTokにもEC機能があり成果を出している企業もあるらしい」
「TikTok Shoppingにはどんな機能が付いているの？」

TikTokでEC機能が追加され、今後はTikTok動画から直接購入に繋げる「TikTok Shopping」が日本でも導入される動きがあります（現在日本でできる機能は一部のECサイトと提携したEC機能のみ）。SNSをつかった販売戦略について検討している方の中には、TikTokが気になっているアパレル会社のEC担当者もいるのではないでしょうか。

とはいえ、TikTok Shoppingで販売戦略を立てるメリットはどんなものがあるのか、実際の機能はどんな感じなのか、わからないことも多いと思います。

本記事では「TikTok Shopping」の機能や、導入した場合のメリットについて解説します。TikTok Shoppingを使った販売戦略を立てたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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TikTok Shoppingとは

TikTok Shoppingとは、動画配信プラットフォームのTikTokから、直接商品を購入できる機能です。すでに、中国ではライブコマースの主な配信方法として中心的な存在になっています。2022年8月の段階では日本市場では導入されていません。

TikTok Shoppingは好きな動画を閲覧するなかで、興味を持った商品を興味度が高い状態で購入につなげる狙いがあります。買い物の予定はなくてもたまたま動画で見かけた商品に興味を持ち、衝動買いしてもらうことを計算して設計されています。

日本ではTikTok Shopping機能はまだ正式に実装されていません。しかし、いくつかのECサイトとの連携は始まっており、近々Shopping機能も正式に導入されると予測されています。Instagramでも「Instagram Shop Now」という機能がすでに実装されています。

Instagram Shop Nowとの違いは「面白くて親しみやすい投稿」

スタイリッシュでオシャレな投稿を好むInstagramユーザーに対して、TikTokユーザーは面白くて親しみやすい投稿を好む傾向があります。また、すでに知名度が高いコンテンツが高確率で多くのユーザーに閲覧されやすいアルゴリズムのInstagramに対して、TikTokのアルゴリズムは無名の場合でも取り上げられやすいと言われています。

Instagramは、すでにフォローしている人やコンテンツの繋がりから、オススメコンテンツが表示されます。対してTikTokは「まだ知らない人と出会える」ことを重視し、ユーザーがまだ知らないコンテンツを中心にオススメを表示するためです。そのため、最初は無名でも魅力的な動画を作成し続けていると、ユーザーの目に留まる可能性が高くなります。

TikTok Shoppingでできる機能は主に6つ

TikTok Shoppingでは6つの機能が使用できます。日本正式公開のときは違うかもしれませんが、現状できることを予備知識として紹介します。

LIVE Shopping（ライブショッピング）

ライブ配信を通じて、リアルタイムでユーザーと繋がることができる機能です。この機能を使って、具体的な商品の使用感や質感などを伝えられます。

画像引用：インアゴーラ株式会社

さらに、コメントなどを通じてユーザーとコミュニケーションを交わしていくことで、ユーザーはその場で疑問点を解消し、買い物への不安感を軽減できます。LIVE Shopping機能では、ライブ中に商品・サービスのリンクを共有し、さらに画面を移動せずに商品を閲覧できます。LIVE配信を見ながら商品・サービスに誘導できるため、ユーザーの購入意欲が高いまま購入に繋げられます。

Direct Integration（ダイレクトインテグレーション）

商品登録から発送、購入履歴をTikTok Shopping内で管理できる機能です。注文受付や問い合わせ対応、決済、在庫管理、物流からアフターフォローまで、販売に必要な一連の動作もまとめて管理できます。

Partner Integration（パートナーインテグレーション）

「BASE」「SHOPLINE」「OpenCart」「Shopify」などのECサービスと商品データを連携できる機能です。ECサービス内に掲載している商品データをTikTokに反映できるため、効率よく商品を販売する準備が整います。2021年後半からTikTok Shopping APIの提供が開始され、これにより自社商品データを統合可能。通常のTikTok動画投稿で自社商品を掲載できます。動画に掲載した自社製品のカタログは、タップすることで詳細を確認できます。

TikTokは他のSNSと比べて購買につながりやすいSNSと言われています。いいものは拡散するなどの口コミの文化が発達していること、もともと購買意欲が高い層のユーザーが多いという理由からです。ECサイトと連携することで、さらにスムーズな買い物が実現できるでしょう。

Product Links（プロダクトリンクス）

TikTok動画で、特定の商品をハイライトできる機能です。ハイライトとは、動画に商品を紹介するカード（小さなウインドウ）を表示させ、商品詳細ページが閲覧できます。これにより、宣伝感のない動画の中で自社商品をアピール可能です。

さらに動画を見たユーザーは、アプリから別のサイトに遷移しなくてもTikTok内で商品の詳細を見られるため、購買意欲を落とさず購入へつなげられます。

Collection Ads（コレクションアド）

画像引用：CommercePick

スワイプが可能なカスタム商品カード（小さなウインドウ）を、インフィード動画広告（タイムライン型の投稿と投稿の間に表示される広告）に掲載できる機能です。ユーザーがカードに掲載されている商品をタップすると、ギャラリーページが表示され、ユーザーは手軽に商品の詳細を確認できます。また、他の商品の閲覧やそのまま購入も可能です。

コレクションアドはユーザーをサイトに誘導できるため、とくに季節のお買い得情報や人気のある商品の紹介、新製品のプロモーションなどに活用できます。

Dynamic Showcase Ads（ダイナミックショーケースアド）

ユーザーの興味・関心に基づいて、パーソナライズされた広告をユーザーに表示させる機能です。ユーザーがこれまで閲覧した投稿などに基づいてAIが判断し、興味に応じた企業や商品の動画広告を提供してくれます。

TikTokでは、各ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツを届ける、レコメンドシステムが構築されています。「いいね」「シェア」「コメント」したなど、興味のあることはもちろん、見なかった広告ジャンル、興味のないBGMやタイトルなども分析し、各ユーザーへおすすめフィードを展開します。そのため、自社商品のジャンルに興味があるユーザーに商品広告が載った動画が表示されやすいのです。商品や会社の知名度が高くなくても、そのジャンルに興味のあるユーザーに見てもらえる可能性が高いこともメリットの一つです。TikTokを使ったライブ配信での販売戦略は、中国においてすでにライブコマースの中心的な存在となっています。

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TikTok Shoppingを始める手順

TikTok Shoppingは日本ではいつから実装されるか明らかではありませんが、BASEやShopifyなどECサイト作成ツールとの提携がすでに始まっています。TikTok Shoppingを始める手順の1つとして、まずはそちらから進めていくとよいでしょう。
TikTokとECサイトと連携するためには、以下の手順で行います。ここでは一つの例としてShopifyとの連携をご紹介いたします。

TikTok For Businessのアカウントを開設する

まずTikTok for Businessのアカウント開設の手順は以下のとおりです。

広告アカウントを登録する

1.サイトにアクセスして「始める」のボタンをクリックします。

画像引用：TikTok for Business

2.登録ページにメールアドレス（または電話番号）、パスワードを入力して「検証コードを送る」のリンクをクリックします。

3.入力したメールアドレスにコードが送付されるので、そのコードを入力します。利用規約、プライバシーポリシーにチェックを入れ、「登録」をクリックします。

4.「国/地域」「登録タイムゾーン」「アカウントの追加」を選択し、「アカウント名」「電話番号」を入力します。「国/地域」「登録タイムゾーン」「アカウントの追加」はこのあと変更できないため、間違いのないよう注意して入力しましょう。

これで広告アカウントの登録が完了です。

ビジネス情報を登録する

広告アカウントの登録が完了すると、自動でビジネス情報登録へ進みます。

1.「プロモーションサービスのURL」と「業界」を入力します。
入力するプロモーションサービスのURLは、どのようなサービスを展開しているかを把握するためのもので、広告の遷移先にはならないので注意しましょう。

2.住所を入力します。
ここで入力した住所は、請求書もしくは領収書に印字されます。

3.支払いタイプを自動決済か手動決済のどちらかを選びましょう。
選択後の変更はできないので注意してください。

4.「支払い方法を追加」の箇所にある「カード追加」のボタンをクリックし、お支払いカードを登録します。
カードの登録はスキップして、後で登録することも可能です。

以上でビジネス情報の登録完了です。設定した内容をもとにアカウント審査があり、通常は1営業日ほどで審査が完了します。審査を通過したら広告マネージャーが操作できるようになります。

BASE、SHOPLINE、Shopify、opencartと連携する

広告アカウント開設後にECサイトと連携します。ここではShopifyの例で説明します。ShopifyとTikTokを連携するためには、ShopifyにTikTokアプリを追加します。

1. Shopifyのアカウントにログインします

2. Shopifyアプリストアの検索窓に「TikTok」と入力します

3. TikTokのロゴであることを確認し、アプリを追加します。

※「by TikTok Inc.」と記載されているものが、Shopifyが提供するアプリです。他社が提供するアプリはサポート外なので注意しましょう。

4. 追加したら販売チャネルに「TikTok」があるかどうかを確認します。

5.ShopifyアカウントからTikTok For Business広告アカウントを登録し連結します。

6.連結するTikTok For Business広告アカウントをプルダウンから選択して、「接続する」をクリックします。

ここまで完了したら、連結は完了です。

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TikTok Shoppingを始める際の注意ポイント3つ

実際にTikTok Shoppingを始めると、どのようなことに気をつけたらいいかも気になりますよね。より効果的にTikTok Shoppingを活用するための注意点もチェックしましょう。

国によっては機能を展開できない

現在TikTok Shoppingは中国で展開しています。イギリスで試験運用していましたが、販売目標が達成できなかったため撤退しました。現在TikTok Shopping機能が導入されている国はタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、シンガポールなどの東南アジアに集中しています。これらの東南アジア諸国ではTikTokの人気が高まっており、ベトナムでは3,965万人と人口比率50％を突破するなど利用者が増加しています。また北米での提供を視野に入れた動きもあり、北米をはじめ欧州でも機能を提供する可能性も濃厚です。今後のTikTok公式からの発表に注目しましょう。

質の低い動画の配信数が多いと離脱を生みやすい

ユーザーにとって有益でない動画を多く投稿すると、必要のない情報とみなされやすくなるため、視聴されなくなる恐れがあります。また自分のフィード（操作画面）が特定の企業の動画ばかりになると、フォローを外してしまう可能性もあります。いろいろな情報を閲覧したいユーザーにとっては、その目的を邪魔されているように感じるからです。

動画の本数よりも、新しい情報や製品開発の裏話など、知ることで商品選びに役立つような有益を動画の内容に盛り込み、配信数よりも動画の質を高めることが重要です。さらに「毎日何時に必ず投稿する」など規則性があると、ユーザーも習慣的に動画をチェックしやすくなります。

広告感をあからさまに出さない

これはSNSを使った広告戦略に共通することですが、テレビコマーシャルのような明らかな広告の形は好まれない傾向にあります。

「好きな動画を見ていたら、動画の中に出てきたコスメが可愛かった。同じものが欲しいな。」
「本の感想を面白そうに語っていた。ちょっと読んでみようかな…」
とユーザーは面白いものを求めてTikTokを使っています。自社ならではのトリビアや豆知識を発信するなど、広告自体がユーザーにとって娯楽になるようなコンテンツは、ユーザーも抵抗感が少なく広告を受け入れやすいです。

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TikTok Shoppingまとめ

TikTok shoppingについて、機能やメリット、注意することについて解説しました。これまでの内容をまとめます。

• TikTok Shoppingとは?
• TikTok Shoppingでできる機能は6つ
• TikTok Shoppingを始めるときに注意すべきポイント3つ

TikTok shoppingは、動画配信プラットフォームのTikTokから、直接商品を購入できる機能です。好きな動画を閲覧しながら興味を持った商品を購入につなげることを目標にし、たまたま動画で見かけた商品に興味を持ち、衝動買いしてもらうことを計算して設計されています。もともとユーザーの購入意識の高いSNSでもあり、TikTok Shoppingは、すでに中国ではライブコマースの主な配信方法として中心的な存在です。

日本ではまだ正式に実装されていませんが、ShopifyなどいくつかのECサイト作成ツールとは連携が始まっており、近々正式に導入されると予測されています。導入前にTikTok Shoppingについて知っておき、導入されたらすぐに始められるよう準備して他社より一歩リードしたいところです。

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コンサルタントのご紹介 代表取締役
岩田 真 2015年にWeb制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。

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