- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー ホームページのデザイン参考例
【失敗しない】動物病院のホームページ参考デザイン総まとめ【2024年最新版】
動物病院は今後「飼い主に支持される病院」と「それ以外」の二極化が進むと予想されます。
施設数の増加に対し、犬猫の飼育頭数は減少しているからです(参考:船井総合研究所)。
そんな中、ホームページは飼い主の方々に自院を知ってもらうきっかけになるツールです。
しかし、ただ作っただけでは来院につながりません。
- 飼い主の方が「この動物病院なら安心」 と思うホームページが作りたい!
- でもどうすればそんなホームページができるかわからない!
とお悩みのWebご担当者様もいらっしゃることでしょう。
来院につながるホームページを作るには「コンテンツ(何を発信するか)」と「デザイン(どう表現するか)」がポイントです。
そこで本記事ではWebデザイナーとしてサイトデザインを手がけている筆者が、デザイナーの視点で以下の3点を解説します。
- 動物病院のホームページデザインで重要なポイント
- 参考にしたい動物病院のホームページデザイン事例
- 動物病院のホームページに載せるべきコンテンツ
「動物病院のホームページをはじめて作る」「サイトリニューアルを任された」という方はぜひお読みください。
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動物病院のホームページデザインで重要なポイント
ターゲット層を明確にする
飼い主の「属性」をもとにターゲット層を明確化します。
- 年齢
- 性別
- 所得
- 飼っているペットの種類
ターゲット層は「その人の顔が見えるくらい」細かく絞り込みましょう。
同じ「30代、女性」でも「所得」と「飼っているペット」が違えば求めるサービスは変わります。
「ターゲット層の範囲が狭いと、それ以外の人が来てくれないのでは?」と思うかもしれませんが、その心配はいりません。
ターゲットを絞り込むことで院の特徴がきわ立つので、かえって多くの人に届きやすくなります。
ターゲット層の明確化は入念に行ってください。
病院の基本情報・提供サービスの情報を充実させる
飼い主の方は「自分の求める条件」に合った動物病院を探しています。
ちゃんと診てもらえるのはもちろん、「ペットを連れていける場所にあるか」「症状に合った対応をしてくれるか」など気になることはいろいろとあるはずです。
そういった飼い主の不安を減らすために、ホームページでは基本情報を充実させます。
- 医師・スタッフ紹介
- 施設紹介(院の内観・外観)
- 対応できる動物・症状
- 提供できるサービス
- 支払い方法
- 病院へのアクセス・連絡方法
自院の強みや提供サービスは、ターゲット層に合わせて優先順位の高いものから提示します。
知りたいことがさっとわかるホームページなら「飼い主目線で考えてくれているな」と感じてもらえることでしょう。
SNSなども活用する
筆者が見てきた限り、SNSを活用している動物病院は飲食店やホテル・旅館などに比べ少なめ。
だからといって「動物病院にSNSは不要!」とも言いきれません。
ホームページは大量の情報を整理して提示するにはいいですが、拡散させる機能がありません。
SNSならそんなホームページの弱点を補うことができます。
最近ではSNSで情報を検索する人も少なくありません。
目的に合うならホームページと一緒に運用することをおすすめします。
ここでは動物病院で活用しやすい「Facebook」「Instagram」「LINE@」について説明します。
実名投稿が原則であるため情報の信憑性が高いメディアとして認識されやすいです。
休診などのお知らせや、医療に関する専門的な情報を提供するのに適したメディアです。
写真投稿が中心のメディアで、20代を中心に若年層でよく使われています。
院内の様子や来院した動物の写真を投稿するほか、「診療時間変更」などの告知にも使用される。
LINE@
ビジネス向けのLINEアカウントです。
すでに自院を選んでくれている飼い主の方向けの情報発信に使います。
LINEを使った個別トークができるので、各種お問い合わせなどを手軽にしていただけます。
それぞれの特性を考慮して使ってみましょう。ただし継続的に運用するのは意外と大変です。
慣れないうちはひとつだけにしたほうが良いでしょう。
参考にしたい動物病院のホームページデザイン事例
ゆい動物病院
出典:ゆい動物病院
和歌山市にある動物病院。柔らかで親しみやすい印象のホームページです。
「ドッグラン併設」「トリミングやしつけのトレーニング提供」「駐車場12台完備」など提供するサービス内容や施設情報が整理されています。
トップページではコンテンツによって背景の色が変えてあり、情報の切り替わりがわかりやすい。
色をたくさん使うとデザインがごちゃごちゃしそうですが、うまく統一感を持たせています。
16病院
出典:16病院
福岡市にある動物病院。
覚えやすいロゴとテーマカラーのオレンジで、すぐ「16病院」とわかるホームページデザイン。
トップページの一番上に「お知らせ(じゅうろくだより)」があり特徴的です。
「台風ですがやってます」と診療案内を細かく出しているので、優先順位が高かったのでしょう。
デザインを決めるとき、情報の優先順位はとても重要です。
おだ動物病院グループ
出典:おだ動物病院
広島県の福山市・尾道市エリアに展開する動物病院グループ。
フォント、イラスト、背景、線の表現などを使って手書きの風合いがあるホームページデザイン。
情報量がとにかく豊富。とくに「病院ブログ」「メールマガジン」「獣医師カレンダー(ダウンロード可能)」など飼い主への情報提供が充実しています。
王禅寺ペットクリニック
出典:王禅寺ペットクリニック
神奈川県川崎市にあるペットクリニック。
各種スケジュールがわかりやすいです。
たとえば「通常の診察」「夜間診療」「予防注射」については、対応可能な曜日と時間が表に。
勤務医のスケジュールは来月の分まであるので、飼い主の方は来院の予定が立てやすいでしょう。
きわめつけは現在の「診察状況」がわかるサービス。
うちにいながら「今、何人診察待ちをしているか」を知ることができます。
吉田動物病院
出典:吉田動物病院
富山県射水市の動物病院。
病院や診療についての情報発信だけでなく、ホームページを「掲示板」のように使用しています。
「しつけ方教室」などイベントで撮ったペットの写真紹介のほか、「迷いペット情報」「里親募集」など情報交換の場も提供。老人ホームや介護施設の訪問活動も写真付きで見られます。
みずこし動物病院
出典:みずこし動物病院
愛知県尾張旭市の動物病院。イラストがいい雰囲気です。
スクロール時、背景の雲が動くスピードに差をつけることで奥行き感のあるホームページデザインになっています。コンテンツも雲のように余白をとって配置されていて、とても見やすいです。
メニューはページ左側に縦並びで配置されています。スマホでは一番下に表示。
コンテンツが少なく容易にたどり着けるので、利便性は損なわれません。
ウチダ動物病院
出典:ウチダ動物病院
神奈川県川崎市にある動物病院。はじめての方が来やすくなるように工夫されたホームページ。
「はじめての方へ」というコンテンツを見ると「持ってきてほしいもの」「診療の流れ」「病院へのアクセス」がわかるように。これだけでかなり「初来院」のハードルは下がるはず。
院の考え方、診療やサービスの内容について詳しく説明されており、「自院を理解してもらおう」という姿勢が伝わってきます。
ごとふ動物病院
出典:ごとふ動物病院
福岡にある動物病院。「アレルギー治療」など専門的な治療を提供しています。
こちらのホームページはひと言でいうと「情報発信がすごい」です。
アレルギーの他、歯石取りや食事について分野ごとにコラムを発信。専門性の高さが伺えます。
さらにテレビ番組「スーパードクター」で紹介されたときの映像が超強力コンテンツ。
これを見たら多くの飼い主が「ぜひこの先生にお願いしたい!」と思うことでしょう。
クロス動物病院
出典:クロス動物病院
和歌山県の動物病院。
これまでのホームページはかわいらしいものが多かったですが、こちらはクールなデザイン。
しっかりと対応してくれそうで印象は悪くありません。
ぜひ見ていただきたいのがInstagram。
来院した動物を写真で紹介しつつ、ときどき「※重要※」のような文字だけのスライドで各種の告知をします。これは思わず見てしまいますね。
同じ場所で動物の正面から撮った写真を使うことで統一感のあるアカウントになっています。
そらいろ動物病院
出典:そらいろ動物病院
福島県南相馬市にある動物病院。その名のとおり、さわやかなイメージのホームページ。
色づかいがとてもシンプルで、イラストもテキストもアイコンもすべて「そらいろ」。
白い背景に映えて見やすい色が採用されています。
きちんと撮った明るい写真が使われているのも、さわやかなイメージに一役買っています。
動物病院にかぎらず、ホームページに使う写真は重要コンテンツです。
できる範囲でいいので、最良のものを準備してください。
※ほかの業界のホームページも参考にされたい方は、こちらもあわせてご活用ください。
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動物病院のホームページに載せるべきコンテンツ(内容)
医師・スタッフ紹介
医師・スタッフの情報は必ず掲載しましょう。
まったく知らない人より、少しでも面識や情報がある人の方が安心できます。
- 顔写真
- 自己紹介
- 専門内容
- 略歴
- 飼い主の方へメッセージ
働いている医師やスタッフについて、こういった情報を提示します。
写真は笑顔で明るめのものにしましょう。
表情の冴えない暗い写真を使うと、かえって悪い印象を与えてしまいます。
可能であればプロのカメラマンに依頼。
むずかしければ、自分たちで何枚も撮った中からいい写真を選ぶようにしてください。
たくさん撮るだけでも意外と質は上がります。
ひとつだけ注意点を。
医師・スタッフ紹介の目的は「飼い主の方に安心感を与えること」です。
自己アピールの場ではありません。「何がわかったら安心か」ユーザー目線で考えてください。
施設紹介
施設紹介を見るのは「来院したい」もしくは「来院しようか迷っている」人だと推測されます。
ペットの調子が悪くなってはじめて病院を探す人もいるでしょう。
「今すぐにでも助けてほしい!」状況の方もいるかもしれません。
ですから施設紹介では「院に来やすい」もしくは「連絡を取りやすい」ように情報を提供します。
掲載すべき項目は以下のとおりです。
- 所在地(住所、地図)
- アクセス方法(車、電車など交通手段別に)
- 駐車場の有無
- 診療日と診療時間
- 連絡先(電話番号)
- 予約制かどうか
- 夜間救急対応の可否(無理なら他の施設を紹介すると親切)
「来院前にお電話いただけると対応がスムーズです」「急患の方はご遠慮なくお申し出ください」などの言葉があると、連絡しやすくなります。
対応できる動物、症状(診療内容)
ペットが犬や猫以外の場合、とくによく見られるコンテンツです。
じつは、「対応できる動物」を載せていない病院は意外とあります。
せっかく来てもらったのに「この動物は診られません」となってしまっては申し訳ないですよね。
「犬猫」「小動物」など大まかでもかまいません。
飼い主の方とペットのためにも掲載しておくことをおすすめします。
一方で「診療内容」は必須といっていいくらい、どこのホームページにも提示されています。
- 各種検査
- 手術
- 入院治療の可否
通常の診察や治療のほか、関連してできることがあれば載せておきましょう。
診療以外で提供できるサービスの紹介
病気以外の理由で来院する方も少なくありません。
診療以外にも提供しているサービスがある場合は掲載しておきましょう。
- 健康診断
- トリミング
- しつけ相談
- 食事・健康管理相談
- 予防注射
- アレルギー治療
- 去勢・避妊手術
- フィラリア予防
- 飼育グッズの販売
など、まだまだあるかもしれません。院の特徴が出しやすいところです。
支払い方法
ペットの診療費はけっして安くありません。
そのため飼い主の方にとって支払いに関する情報はとても重要です。
支払い情報を掲載する際のポイントは以下3つです。
- 保険適用の可否
- クレジットカード利用の可否
- 使えるクレジットカードの種類
出典:おだ動物病院グループ
これらをわかりやすく示してあると飼い主の方としては安心です。
動物医療、飼育に関する記事コンテンツ
動物病院が記事コンテンツを発信するメリットはおもに2つあります。
- プロにしかできない信頼性の高い情報発信ができる
- 記事をきっかけにして新患の獲得や、既存利用者のファン化につながる
出典:ごとふ動物病院
こちらはごとふ動物病院の例です。院長自らコラムを書いています。
ポイントは、「テーマを絞っていること」。
「アレルギー治療に強い病院」というイメージが生まれ、非常に情報発信が上手。
動物を飼育していると困ったことがたびたび起こります。
ネットで解決法を探す人は多いでしょうが、大切なペットにいい加減な対処はしたくないはず。
それだけに普段からプロとして動物医療に携わっている病院の発信には価値があります。
知識、経験、情報の豊富さも感じてもらえることでしょう。
記事コンテンツの発信は面倒かもしれません。しかし、うまく活かせばメリットが多いのも事実。
専門家としてトライしてみてはいかがでしょうか。
【コラム】おしゃれなだけでは来院には繋がらない
ホームページを作るときによくあるのが「おしゃれなデザインにしてほしい」「かわいい感じでお願いします」といった要望です。
「院の待合室で熱帯魚を飼っているから、そのイメージで」と言われたこともあります。
ここで忘れていけないのは「ホームページを作る目的」です。
もし集客が目的なら「おしゃれさ」より優先すべきことがあります。
この記事で解説した「コンテンツ(何を発信するか)」と「デザイン(どう表現するか)」です。
動物病院のホームページは、ユーザーの知りたいことが書かれているからこそ読んでもらえます。
ニーズに応えつつ自院のことを知ってもらうのがホームページの役割。
コンテンツやデザインへの注力は当然です。
たしかに、動物病院のホームページにはやわらかい色合いでかわいらしいものが多いです。
しかし、集客を目的としたホームページにおいては「おしゃれさ」や「かわいさ」は枝葉にすぎないことを忘れないようにしましょう。
繰り返しになりますが、ホームページを作る際には「目的」が大事です。
「見た目がよければすべてよし」ではないのです。
動物病院のHPデザイン・コンテンツまとめ
この記事では「飼い主の方が ”この動物病院なら安心” と思うホームページが作りたい!」とお考えのWebご担当者様に向けて、デザインやコンテンツのポイントを解説してきました。
デザインとは見た目のかわいさのことではありません。情報を見やすくすることです。
動物病院のホームページを訪れるのは「知りたいことがある人」ですから、答えがすぐに見つかるようにデザインを考えるのです。
知りたい情報がわかりやすく掲載してあることは、「信頼できるホームページ」の必須条件です。
診療内容やサービスで特色を出す一方で、「見てくれる方に親切なホームページ」を心がけてみてください。修正すべきところが見えてくるはずです。
ホームページ制作の際に、この記事でご紹介したことがお役に立てば幸いです。
関連記事:動物病院のHP作成ならこちらもチェック!おすすめの無料ホームページ作成ツール
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この記事を書いた人
加藤 久佳
専門分野: Webデザイン,グラフィックデザイン,ホームページ制作
マレーシアで日本語教師、総合病院で言語聴覚士を経て、スキルゼロからフリーランスとなる。現在はクライアントワークとしてデザイン制作を中心にホームページ制作、SNS運用、ライティングを行なっている。駆け出しフリーランス向けお役立ち情報を個人ブログにて発信中。
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