CMSの選び方は?3つの種類や選ぶポイント、シェア率を徹底解説

CMSの選び方は?種類や選ぶポイント、シェア率を徹底解説

Webサイト開設のためにCMSを導入したいものの、種類が多くて選びきれず、悩んでいませんか?

本記事では、CMSの選び方を解説します。CMSを選ぶポイントがわかり、自社にあったCMSを探せるようになりますので、ぜひご覧ください。

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目次
  1. 1. CMSにできること
    1. 1-1. サイトの更新が簡単にできる
    2. 1-2. 構築にかかるコストが抑えられる
    3. 1-3. 集客力の向上が期待できる
  2. 2. CMSの3つの種類と向いているシーン
    1. 2-1. オープンソース型
    2. 2-2. パッケージ型
    3. 2-3. クラウド型
  3. 3. CMS選びで事前に確認しておきたいこと
    1. 3-1. 自社の課題と導入目的を明確にする
    2. 3-2. Webサイトの要件を整理する
    3. 3-3. かけられる予算を検討する
  4. 4. CMSの選び方 8つのポイント
    1. 4-1. Webサイトの種類にあっているか?
    2. 4-2. Webサイトの規模にあっているか?
    3. 4-3. 必要な機能が備わっているか?
    4. 4-4. コストは適切か?
    5. 4-5. 操作性は良いか?
    6. 4-6. サポートは十分か?
    7. 4-7. セキュリティ対策ができるか?
    8. 4-8. 他システムと連携できるか?
  5. 5. (参考)CMSのシェア率
    1. 5-1. WordPressのシェア率が高い理由
  6. 6. 【まとめ】CMSの選び方を紹介しました

CMSにできること

CMSにできること

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)とは、Webサイトのコンテンツを簡単に作成・編集できるシステムのことです。まずはCMSにできることを理解していきましょう。

サイトの更新が簡単にできる

CMS(WordPress)の投稿画面

※CMS(WordPress)の投稿画面

CMSを使わずにソースコードを直接記述して構築する場合、HTMLやCSSなどの知識が必要不可欠です。しかしCMSを活用すると、プログラミングの知識がなくても、サイトを簡単に更新できます

具体的には、文字の追加はもちろん、画像や動画の追加、囲み枠やマーカーといった装飾要素の追加なども、Wordを操作するような感覚で手軽に行えます。そのため、サイトの更新や編集にかかる工数を大幅に削減できる点が、CMSの魅力です。

構築にかかるコストが抑えられる

CMSを使わずに一からサイトを更新する場合、自由にカスタマイズできるメリットがある一方で、構築には時間がかかります。また、構築を外注する場合は、さらに外注費も必要になります。

CMSを使えば、テンプレートの活用などによって構築の手間を省くことが可能です。また、カスタマイズしたい部分のみプログラミングによって構築することもできます。結果、工数の削減ができるため、構築にかかるコストが抑えられます

集客力の向上が期待できる

CMSを活用することで、SEOの評価が高いサイト作りが期待できます。SEOとは、検索エンジンから評価されるようにWebページを最適化することです。

CMSを使えば、SEO対策として大切なタグの設定や、Webサイトの回遊率向上につながるパンくずリストの設置などが簡単に実施できるのが特徴です。SEOの知識がない者でも簡単にSEO対策を行うことができ、集客力の向上が期待できます。

CMSの3つの種類と向いているシーン

CMSの3つの種類と向いているシーン

CMSには主に「オープンソース型」「パッケージ型」「クラウド型」の3つの種類があります。自社にあう種類がどれか判断するために、それぞれの特徴を把握しておきましょう。

オープンソース型

メリット

デメリット

・基本的に費用がかからない

・柔軟にカスタマイズできる

・セキュリティ対策が必要

・サポートが受けられない

オープンソース型は、ソースコードがインターネット上で公開されているタイプのCMSのことです。無料で利用できるものが多く、コストが抑えられる点が魅力。また、カスタマイズ性が高いところもメリットです。

一方、ソースコードが公開されていることから脆弱性を狙った攻撃がされやすいなど、セキュリティ面でのリスクがあります。そのため、バージョンを最新に保つといった対策が必要になります。また、ベンダーのサポートを受けられないことから、構築のスキルがない場合は注意が必要です。

主要なオープンソース型のCMSには以下があります。

CMS名

特徴

WordPress

・国内・世界ともにシェア率1位のCMS

・プラグインという拡張機能が充実している

・テーマ(テンプレート)が豊富

Drupal

・大規模サイトの利用実績が多い

・大規模サイト運用に適したセキュリティや機能を搭載

・多言語対応機能が備わっている

Concrete CMS

(旧Concrete5)

・ブロック単位で直感的に編集できる

・問い合わせフォームなどの高度機能を標準搭載している

・サイトの全体設計を把握しやすいツリー形式の表示が可能

自社で運用するリソースがあって、費用を抑えて自由度の高いCMSを利用したい場合におすすめです。

パッケージ型

メリット

デメリット

・運用に必要な機能が充実している

・ベンダーのサポートが受けられる

・初期費用やライセンス費用がかかる

パッケージ型は、ベンダーが独自に開発して販売しているタイプのCMSです。自社のサーバーにインストールして利用します。初期費用やライセンス費用は発生しますが、ベンダーのサポートが受けられるため、スキルに自信がない場合も安心して利用できる点が特徴です。また、ワークフロー機能や承認機能など、運用に必要な機能が充実しています。

パッケージ型で主要なCMSは以下の通りです。

CMS名

特徴

Movable Type

・国内5万サイト以上で導入実績あり

・スマホからの操作が簡単にできる

・クラウド型などラインナップが豊富

HeartCore

・既存サイトの一括移行機能でスピーディーに移行可能

・顧客属性に合わせたコンテンツ配信ができる

・外部システムとの連携実績が豊富にある

NOREN

・大手企業や官公庁への導入実績が豊富

・専任サポートやマニュアルなどサポート体制が手厚い

・静的ベースのCMSでセキュリティ性が高い

予算をかけてでも、機能やサポート体制が充実したCMSを利用したい場合に適しているでしょう。

クラウド型

メリット

デメリット

・初期費用が不要

・ランニングコストが安い

・手軽に導入できる

・バージョンアップ・セキュリティ対策が不要

・カスタマイズの自由度が低い

・トラブル時は提供会社の対応に依存する

クラウド型は、サーバーへのインストールをせずに、インターネット環境で利用できるタイプのCMSです。システムはサービス提供会社が管理するため、導入やバージョンアップ・セキュリティ対策等の負担が軽い点が特徴です。環境構築にかかる初期費用は不要で、ランニングコストも安価な傾向にあります。

ただし、機能やデザインをカスタマイズしたい場合は自由度が低いため注意が必要です。また、システムにトラブルが発生した場合、復旧は提供会社の対応に依存します。代表的なクラウド型のCMSには以下があります。

CMS名

特徴

Wix

・テンプレートや写真・動画素材が豊富

・「Wix ADI」で質問に答えるだけでサイトの自動作成が可能

・「Velo by Wix」でカスタマイズ性の高いサイト構築が可能

Jimdo

・5ページまで作成できる無料プランあり

・「ジンドゥーAIビルダー」で質問に答えるだけで自動作成が可能

・「ジンドゥークリエイター」で細かいカスタマイズができる

Blue Monkey

・中小企業の利用を想定して必要十分な機能を用意

・Web制作やマーケティング支援の依頼も可能

・電話・メールや操作講習など、幅広いサポート体制あり

できるだけ予算や手間をかけずに、スモールスタートでCMSを使いたい場合におすすめです。

関連記事:ホームページ制作におすすめのクラウドCMS10選比較|選び方も解説【2024年2月最新版】

CMS選びで事前に確認しておきたいこと

CMS選びで事前に確認しておきたいこと

CMSはいきなり選ぶのではなく、事前に課題や要件などを整理しておきましょう。

自社の課題と導入目的を明確にする

まずは自社の課題と導入目的を明確にし、CMSの用途や必要な機能を整理しましょう。

【例】

  • デザイン性の高いサイトを構築したい
  • 誰でも直感的に操作できるCMSを導入したい
  • 会員登録機能つきのサイトを制作したい

たとえば「デザイン性の高いサイトを制作したい」場合は、テンプレートが豊富なCMSを選ぶのがおすすめです。「直感的に操作できるようにしたい」なら、初心者向けの設計となっているCMSを選びましょう。

Webサイトの要件を整理する

続いて以下のようにWebサイトの要件を整理して、CMSを選ぶ際の基準を明確にしましょう。各項目については、本記事の「CMSの選び方 8つのポイント」内でも解説します。

  • Webサイトの種類
  • Webサイトの規模
  • 必要な機能
  • 運用に携わる人員のスキル
  • サポートの要否
  • 他システムとの連携要否

たとえばECサイトを立ち上げたいなら、決済機能や在庫管理機能が備わっているCMSが候補となるはずです。スキルが低いメンバーがCMSを扱う場合は、操作性の良さやサポートの手厚さが必要になるでしょう。

かけられる予算を検討する

CMSにかけられる予算を検討しておきましょう。許容できる予算が決まっていれば、CMSを選ぶ際にスムーズです。

CMSにかかる費用はCMSの利用料だけではなく、以下の費用がかかる場合があります。

  • サーバーの導入・維持費
  • ドメインの導入・維持費
  • 有料テンプレートの利用料
  • 有料の拡張機能の利用料
  • 制作会社への外注費

上記の費用も踏まえて、自社がかけられる予算を検討しましょう。

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CMSの選び方 8つのポイント

CMSの選び方 8つのポイント

続いて、CMSを選ぶ際のポイントを8つ紹介します。これから紹介する内容を踏まえて、CMSを選びましょう。

Webサイトの種類にあっているか?

Webサイトの種類

おすすめのCMS

コーポレートサイト

・誰でも更新しやすく操作性が高い

・ユーザー管理機能が充実している

オウンドメディア

・SEO対策が可能

・テンプレートが豊富でデザイン性が高い

ECサイト

・ショッピングサイトの機能が備わっている

会員サイト

・ログイン機能が備わっている

・会員登録機能が備わっている

・会員によるコンテンツの出し分けができる

自社が構築しようとしているWebサイトの種類によって、上記のように相性のいいCMSは異なります。たとえばコーポレートサイトであれば、人事担当や広報担当など、ITスキルが高くない担当者が更新する可能性を考えると操作性の高いCMSが向いています。

他にもオウンドメディアでコンテンツの見やすさを重視したいなら、デザイン性の高いテンプレートが用意されているCMSがいいでしょう。Webサイトの種類に応じたCMSを選ぶようにしてください。

Webサイトの規模にあっているか?

Webサイトの規模によって、適したCMSやプランは異なります。特に規模が大きいサイトを構築する場合は、効率的に運用できるか、拡張性は高いか、膨大なデータ通信量に耐えられるかなどの観点を確認するといいでしょう。

また、規模に応じてプランを選べるCMSもあります。一般的にはパッケージ型のCMSは企業での商用利用を想定して作られているため、中〜大規模サイトにも適しているでしょう。

必要な機能が備わっているか?

CMSはサイトの構築やコンテンツの作成ができるだけでなく、分析機能や決済機能などのさまざまな機能があります。たとえば以下のような機能です。

  • コンテンツの作成・編集
  • ユーザー管理機能
  • メディア管理
  • コメント機能
  • SEO対策機能
  • アクセス解析機能
  • メルマガ配信機能
  • 会員ログイン機能
  • ネットショップ機能

自社の課題や導入目的と照らしあわせて、自社にとって必要な機能が備わっているか確認しましょう。また、機能をカスタマイズして充実させたい場合は、パッケージ型やオープンソース型を選ぶことをおすすめします。

コストは適切か?

自社が必要な機能や売上見込み、用途にあわせて適切なコストを見極めて、費用対効果のバランスが取れたCMSを選ぶのがおすすめです。たとえば初期費用をかけたくないならクラウド型やオープンソース型を、ランニングコストを抑えたいならオープンソース型を選ぶといいでしょう。

操作性は良いか?

効率的なサイト構築・編集を可能にするためには、操作性の良さが大切です。たとえば直感的に操作方法がわかるか、ドラッグ&ドロップなどのシンプルな操作で更新ができるかなどを確認しておくとよいでしょう。無料トライアルが用意されているCMSであれば活用して、あらかじめ操作性を確かめておくことをおすすめします。

サポートは十分か?

自社にエンジニアやIT関連の有識者がいない場合は特に、サポートの手厚さについても確認しておきましょう。不明点が出た際にスムーズに解決できれば、工数削減にもつながります。サポートの手段や時間帯、費用や専任担当者の有無などをチェックしておくと安心です。

セキュリティ対策ができるか?

セキュリティ対策を自社で行えるかどうかによっても、選ぶべきCMSが異なります。バージョンアップデートなどのセキュリティ対策が自社で対応できるのであればオープンソース型を、サービス提供会社に任せたいのならパッケージ型やクラウド型を選ぶのがいいでしょう。

他システムと連携できるか?

CMSは外部システムと連携することで、より活用の幅が広がります。また、システム連携を活用することでコストを抑えて必要な機能を実現できます。営業支援ツールやECシステム、あるいはSNSなどとの連携を検討している場合は、連携できるシステムも確認しておきましょう。

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(参考)CMSのシェア率

W3Techsによると、2024年2月時点の日本語を使用しているCMSのランキングは以下の通りでした。

順位

CMS

シェア率

1位

WordPress

82.2%

2位

Adobe Systems

2.9%

3位

Shopify

2.8%

4位

Color Me Shop

1.9%

5位

JustSystems Homepage Builder

​​1.7%

同率5位

EC-Cube

​​1.7%

CMSを選ぶ際の1つの指標として参考にするといいでしょう。メジャーなCMSを使用することで、使い方やカスタマイズ方法などの情報が探しやすかったり、外注に対応している会社が多かったりといったメリットが享受できます。

関連記事:CMS17選を比較|特徴や機能の違い、選び方まで徹底解説【2024年2月最新版】

WordPressのシェア率が高い理由

上記のCMSランキングでも1位となっているように、WordPressは日本でのシェアが8割を超えている主要なCMSの1つです。

WordPressの魅力は、デザインテーマやプラグインが豊富に用意されているところ。また、自由度が高いため、会社の規模が大きくなってきた場合や、事業が拡大してきた場合にも対応しやすい点もメリットです。

比較されることの多いWordPressとMovable Typeの違いについては、以下の記事をご覧ください。

関連記事:WordPressとMovableTypeを比較|CMSの違いをプロが徹底解説【2024年最新版】

【まとめ】CMSの選び方を紹介しました

CMSの種類や選ぶポイント、シェア率などを紹介しました。

  • CMSにはオープンソース型・パッケージ型・クラウド型の3つがある
  • CMSを選ぶ前に自社の課題や導入目的、Webサイトの要件、予算を整理しておく
  • Webサイトの種類や規模を踏まえてCMSを選ぶ
  • 機能やコスト、操作性、サポート体制、セキュリティ性、システム連携を確認する

CMSにはさまざまな種類があり、どのCMSが良いかは自社の状況によって異なります

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