- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー ECサイト
ECサイトのCVR(コンバージョンレート)を上げる7つの施策ポイントを徹底解説【2024年最新版】
ECサイトを運営する上で特に重要なのが商品の購入率を示す「CVR(コンバージョンレート)」。
売上を上げるためにはCVRを理解し、具体的な施策に取り組む必要があります。
しかし、CVRの知識がなく以下のようにお困りの担当者の方もいらっしゃるかと思います。
- CVRって何?なぜ大切になるの?
- 他のECサイトのCVRはどれくらい?
- CVRを実際に上げる方法はある?
これらのお悩みを感じていらっしゃる担当者の方向けに、CVRの定義やECサイトのCVR平均値といった基本的な事柄から、実際にCVRを上げる7つの施策ポイントについて解説します。
現在運営中のECサイトの問題点を理解するためにも、ぜひ本記事をお役立てください。
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CVR・CROの定義と業界平均とは?
まずは、「CVR」「CRO」という言葉の定義と、それぞれの平均値について解説します。
言葉の意味を理解しておくことで、後のECサイト運営がグッと楽になります。
CVRとは?サイト訪問者が商品を購入した確率を示す数字
「CVR(Conversion Rate:コンバージョンレート)」とは、サイトを訪問したユーザー数のうち商品の購入者を示す数字。
「コンバージョン数÷訪問者数×100(%)」の公式に当てはめて計算します。
例えば、10,000人の訪問者のうち100人が購入した場合、100÷10,000×100=1%。
この場合のCVRは1%です。
CROとは?コンバージョンレートを改善する一連の施策
CROとは「Conversion Rate Optimization」の略であり、CVRを改善するための施策のこと。
例えば以下のようにCVRが上がらない原因を探し、適切な施策をとることで改善を目指します。
- 離脱率が高いページを調べ、理由を分析・改善する
- 購入者が多いページを調べ、購入に貢献していると考えられる要素を調査・検証する
このように、一見逆方向に見えるアプローチも、CVR改善に向けた効果的な方法になります。
ECサイトにおけるCVRの平均値は?1~2%が業界平均値
CVRの平均値は業界により異なりますが、一般的には1〜2%とされています。
資料請求などのアクションを含めると10%近い数値を示す業界もありますが、購入に比べて資料請求の難易度が低いのは当然。高い数値に惑わされてはいけません。
自社サイトのCVRが平均以下の場合は、2%程度のCVRをベンチマークにするとよいでしょう。
数字を見て早急に改善のため「ECサイトの制作経験が豊富な開発会社に依頼したい」と思われた方は、下記ページをご参考ください。自社の目的に合う、理想的な業者と出会えます。
ECサイト制作に強い開発会社12社をプロが厳選!【2019年版】目的別におすすめします
ユーザー心理を理解しCVRを改善するカゴ落ち対策・CRO施策の7つポイント
ここからは「現状の問題点が理解できない」「CVRを少しでも改善したい」とお悩みの担当者向けに、CVR改善のために役立つ7つのCRO施策について解説します。
1:レビュー・事例などの安心材料の提供
サイト訪問者が、あなたのECサイトで購入するかどうかを決める一番の条件は「信頼性」。
求めている商品やサービスに出会っても、信頼のおけないサイトで購入する人はほぼいません。
購入者のレビューや購入者が投稿した写真は、商品購入での不安払拭に役立ちます。
また、購入者によるSNSを用いたシェアなども効果的。
会社の宣伝広告に加え、購入者のリアルな声があった方がサイトの信用度向上に繋がります。
そのほか、最低限の施策として、ECサイトが暗号化されていることを証明するためにSSL(Secure Sockets Layerの略)を掲導入しておきましょう。
クレジットカードやPayPalなど、信頼のおける支払い方法が可能なことを示すロゴの提示、購入者が入力する個人情報を適切に管理していることを示すトラストシールなども必要です。
2:手間を省きスムーズな購買行動を促す、商品購入プロセスの提供
次は「手軽に」「スムーズに」購入できるサイトだと、認識される必要があります。
「購入ボタンや支払い方法がわかりにくい」ということがないように気を付けましょう。
早速、具体的な改善点についてひとつずつ確認してみましょう。
決済プロセスの見える化による遷移率の向上
ECサイトでは、カートから決済完了までのページ数が少なければ少ないほど離脱率が減ります。
ページ数を減らせない場合は、ページ上部に決済プロセスを表示するシステムを導入しましょう。
「カート」「お届け先指定」「お支払い方法指定」「ご注文内容の確認」「完了」とプロセスを可視化することで、訪問者の離脱率は下がります。
送料・手数料・配送日・返品ルールの明示
一般的に商品を購入する場合、商品価格の他、送料や手数料などが発生するケースが多いです。
これらの料金は、あらかじめわかりやすく明記しておきましょう。
最終確認の段階で送料が追加されると「思っていたよりも高い」と判断され、そのまま購入手続きを辞めてしまうパターンが多くなります。
配送日や返品ルールもわかりやすく明記しておくことでサイトへの信頼度が高まります。
クレジット・PayPal決済など支払い方法の多様化
ECサイトを利用するユーザーは、多様な支払い方法を求めています。
クレジットカードやPayPal決済、銀行振込やコンビニ後払い、代金引換など、好まれる支払い方法は年代によって異なる傾向があります。
例えば、あなたのECサイトのターゲット顧客年齢が10代であれば、クレジットカードよりもコンビニ後払いやキャリア決済に力を入れた方が良いでしょう。
ターゲット層の趣向に合わせて適切な決済方法を用意することが重要です。
入力エラーのリロード時に情報の再入力をさせないシステム設計
- 住所や名前を入力する際にエラーが表示されたので、リロードしたら全てが消えてしまった
- 買い忘れていた商品があり、別ページに戻ったら全てがリセットされてしまった
などのトラブルが起こった場合、ユーザーが再び入力し直す確率は低いです。
そのためリロードした際、顧客が再入力する必要がないシステム設計を心がけましょう。
入力フォームを最適化することをEFO(Entry Form Optimization)と言います。EFOには様々なツールがありますので、下記の記事も参考にしてください。
関連記事:EFOツールの比較&検討時に知っておくべき基礎知識とおすすめツールの紹介
3:ユーザーの商品活用イメージを想起させる、魅力的な商品ページの設計
訪問者に信頼され、購入までの導線もスムーズになったら、次は商品ページの充実です。
早速確認していきましょう。
購入後をイメージできる写真などの提供
ECサイト上での購入は、実際に商品を手にとることができません。
そのためECサイトにおける商品画像は、かなり重要な要素になります。
商品の寸法や商品機能の紹介に関しても、ビジュアルイメージを通して伝えましょう。
最低でも3〜5枚は載せ、詳細な説明が必要な商品であれば10枚を超えても問題ありません。
購入後の利用シーンに即した商品スペックの紹介
商品の魅力を伝えた後は、購入後のユーザーの姿が具体的に想像できるイメージを載せましょう。
ユーザーがその商品を使用するシーンが想像できれば、商品購入の後押しになります。
CVポイントとなる商品購入ボタンの設置箇所を増やす
商品ページにおける最後のポイントは「商品購入ボタン」。
大きさや色の視覚的情報でCVRは変化しますが、それ以上に重要な要素がボタンの設置箇所。
基本的にはファーストビューと、ページの一番下への設置が理想です。
サイトの構造により最適なボタンの設置箇所は異なりますので、最適な設置場所を探すためには、ABテストを行うのもよいでしょう。
4:スキマ時間での購買行動を逃さない、スマホやタブレット端末などモバイル対応の最適化
モバイル端末が普及する日本で、ECサイトの購買行動の半数以上がスマホからのアクセスに。
端末はスキマ時間に多く閲覧されるため、スムーズ・スピーディなECサイトが求められます。
ここからは、ECサイト運営に必要なモバイル対応についてご説明します。
レスポンシブ対応はもはや必須の条件
ECサイトでは、ユーザーのデバイスに最適な表示を設定するレスポンシブ対応が必須。
「スマホで見ようとしたのに、PCサイトが表示された」状況では、離れられてしまいます。
また、例え同じiPhoneであってもバージョンが異なれば横幅サイズも異なります。
大きなバージョンアップの後は、複数デバイスで見え方をチェックするなどの対策が必要です。
ページの読み込み速度にも注意
ページの読み込み速度が遅くなるにつれ、直帰率は増加。
読み込みが遅いサイトの場合はサーチエンジンの評価が下がり、SEO対策でも課題が残ります。
レスポンシブ対応だけで終わらせず、都度速度テストをし、最適化させましょう。
商品の検討時間を確保する、お気に入り追加ボタンの設置
スマホやタブレットはスキマ時間に使うことが多いため、サイト閲覧や商品の検討に時間をかけたくないユーザーの心理が働きます。
余計な手間をかけさせないように「お気に入り追加ボタン」を設置すると親切でしょう。
5:ユーザーの早く欲しいを実現する、求める商品への導線強化
ECサイトに来たユーザーは、その商品を能動的に検索をしているため、その商品の購入に対してある程度、積極的な意思を持っていると考えられます。
そうしたユーザーを逃さないためにも、商品への導線の最適化に力をいれましょう。
ユーザーの視認性を高める商品一覧ページのレイアウト変更
商品一覧ページには、大きく分けて2つの種類があります。
1つは、情報重視型。家電やソフトウェアなど写真より説明文に重きを置く商品に用いられます。
もう1つは、画像重視型。服や靴などファッションアイテム販売に多く使用されます。
商品やユーザーの年齢層、性別などにより、どちらの種類が良いかは一概には言えません。
そのため、両方の種類の商品一覧ページを作ってABテストをし、CVRの差を検証しましょう。
ユーザーに満足度を尋ねる方法も効果的です。
ユーザーの利用する言葉に合わせたカテゴリ名の名称変更
一方で、多数の商品を扱っているECサイトでは、商品一覧画面で全てを表示することは不可能。
ここで重要なカテゴリ名ですが、「専門用語すぎる」「大雑把でわからない」などのケースも。
同業他社サイトを参考に、ユーザーにわかりやすいカテゴリ名に変更しましょう。
6:ユーザーの潜在ニーズを顕在化する、関連商品ページの情報提供
ECサイトに訪問するユーザーは、購入したい商品を意識しています。
ですが、ユーザーが求める商品以外を紹介する導線を作ると、潜在ニーズを健在化できます。
人気商品への導線
「人気商品」「ランキング1位」など、思わずクリックしたくなる表示はCVRを高められます。
TOPページから人気商品への導線を作成しておきましょう。
類似製品への導線
類似商品への導線を作成することで、ユーザーの趣味趣向に合った近しい商品の提案が可能。
付属商品に関しても、同様のことが言えます。
一緒に購入すると便利な商品をおすすめすると、単価UPに加えて顧客満足度も高まります。
7:ユーザーの購買意欲を高めるインセンティブ設計
迷っているユーザーに対しては、インセンティブ設計が効果的。
ただし、乱発すると利益の減少につながる可能性があるため、効率良く使用しましょう。
値引き・送料無料などの特別クーポンの発行
クーポンは、全てのユーザーに対して発行するだけではありません。
滞在時間が長いユーザーや離れようとしたユーザーなど、特定のユーザーに対する発行も可能。
また、クーポンは値引きや送料無料、60分以内限定割引など、内容も豊富。
ただし乱発は利益の低下を招くため、ターゲットを絞り発行すべきでしょう。
商品購入時におけるポイントなどのキャッシュバックキャンペーンの実施
ユーザーの購買意欲を掻き立てるインセンティブ設計として効果が見込めるのが、ポイントなどのキャッシュバックキャンペーン。
会員登録をする必要があるため、必然的にリピーターを増やせる可能性が高くなります。
「初回購入時はキャッシュバックポイントが2倍」「○円以上購入でポイント3倍」など、お得感を打ち出してユーザーの購買意欲を高めるといいでしょう。
CVR改善含め、ECサイト運用全般にお悩みがある方はこちらも参考にしてください。
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オンラインだけではないCVRを高めるオフライン施策
ここまでは、CVRを高めるための具体的なオンライン施策について紹介してきました。
ここから、CVRを高めるオフラインの具体的施策について解説します。
ECサイトのCVR改善におけるカスタマーサクセスの重要性
ECサイトの売上を継続的に増やしたい場合、カスタマーサクセスの役割が重要です。
カスタマーサクセスとは、ユーザーの要望があってから動くような受動的なサポートではなく、ユーザーが行動に移したくなるような働きかけを能動的にすることで、ユーザーが目的を達成できるようなガイドをするサポートのこと。
いくつか例を確認してみましょう。
- 手持ちの割引クーポンの有効期限が近づいてきた
- 在庫切れだった商品が入荷された
- 購入した商品のレビューを書くことで、ポイントが付与されるキャンペーンが開始された
顧客満足度を高めるためにはカスタマーサポートが大切ですが、継続的にECサイトの売上を増やすことを目指すのであれば、カスタマーサクセスにも尽力すると良いでしょう。
物流会社との提携による送料無料・素早い配送の実現
「送料無料」「即日配送」は、顧客に対しての明確なPRポイントなのは言うまでもありません。
この2点を実現するためには、物流会社との連携が必要です。
年中無休の返品やクレーム対応のカスタマーサポートの充実
上記のカスタマーサクセスに加え、同時にカスタマーサポートも充実させるべき分野。
カスタマーサクセスは、あくまでポジティブに購買意欲を高めるための働きかけですが、カスタマーサポートは返品やクレーム処理といった分野の役割を担うため、対応を間違えると二度とそのユーザーがサイトを訪れることはないでしょう。
問い合わせ対応は、年中無休が望ましいでしょう。
もし、人員確保が難しい場合は○日以内の返答など、明確な返信期間を記載しましょう。
返品可能・保証期間が長いと顧客満足度は高まるため、自社内の対応可能範囲を定めましょう。
ECサイトのCVRまとめ
ここまでECサイトのCVR率を高めるための具体的方法について解説してきました。
すでにECサイトをお持ちの場合、今回の説明ポイントと照らし合わせると改善点が見えるはず。
また今回新たにECサイトのリニューアルを考えている場合は、ECサイト制作に強いWeb制作会社に依頼する方法もあります。
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Q. ECサイトにおけるCVRの平均値は?
CVRの平均値は業界により異なりますが、一般的には1~2%です。資料請求のアクションを含めると、10%近い数値を示す業界もあります。
Q. ECサイトのCVRを改善する方法は?
ECサイトのCVRを改善する方法として「商品購入への導線を強化する」「関連商品ページの情報提供を行う」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。
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この記事を書いた人
Web幹事運営事務局
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