ECサイト改善の具体的な手順と効果的な10の施策

ECでの売上拡大のためにECサイトを改善したいけれど、何をすればよいのかわからない方もいるでしょう。

ECサイトの改善では、目標達成の支障となっている部分を洗い出し、効果的な施策を実施していくことが重要です。本記事では、ECサイトの改善方法を徹底解説。ECサイト改善の具体的な流れやECサイトの成果に関わるLPの作り方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方はWeb幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。

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目次
  1. 1. ECサイトの改善は売上拡大のために重要
  2. 2. ECサイト改善の流れ
    1. 2-1. 広告コスト調査・損益分岐点の算出をする
    2. 2-2. KPIを設定する
    3. 2-3. CPAとCVR、LTVを算出してボトルネックを洗い出す
    4. 2-4. ボトルネックを改善する
  3. 3. ECサイトの効果的な改善方法10選
    1. 3-1. 新規ユーザーの獲得を図る
    2. 3-2. 既存顧客からリピーターを獲得する
    3. 3-3. ユーザーが欲しい商品を見つけやすいデザインにする
    4. 3-4. 商品説明のコンテンツをブラッシュアップする
    5. 3-5. スマートフォンで操作しやすいサイトにする
    6. 3-6. かご落ち対策をする
    7. 3-7. 各ページの表示速度を上げる
    8. 3-8. FAQページで不安を解消できる情報を提供する
    9. 3-9. レビューを紹介する
    10. 3-10. クロスセル・アップセルを導入する
  4. 4. ECサイトの改善に成功した事例
    1. 4-1. ワークマン
    2. 4-2. 最北の海鮮市場
    3. 4-3. LOWYA
  5. 5. 販売力を高めるLPの作り方
    1. 5-1. LP制作に必要な基本的な要素
    2. 5-2. LPで販売力を高める要素
  6. 6. ECサイトの改善まとめ
    1. 6-1. ECサイトの改善をプロに任せたい方へ

ECサイトの改善は売上拡大のために重要

ECでの売上を拡大するためには、ECサイトの改善が重要です。ECサイトの公開後も改善を続けていかないと、集客数や客単価を上げることが難しいからです。

ECモールには、Yahoo!ショッピングや楽天市場などECモール自体に多くのユーザーがいます。購買意欲を高めるためにセールや特別なイベントが定期的に開催されていたり、自社ショップページへの流入が見込める広告機能が利用できるようになっていたりします。そのためECモールに出店する場合は、集客に成功しやすいです。

しかし、自社ECサイトは認知されにくく、ほかのECサイトやECモールに埋もれてしまいやすいです。自社サイトで売上を上げたい場合は、ECサイトの改善がとくに重要といえます。

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ECサイト改善の流れ

ECサイトを改善する流れは、以下の通りです。

  1. 広告コスト調査・損益分岐点の算出をする
  2. KPIの設定をする
  3. CPA、CVR、LTVの数値を元にボトルネックを洗い出す
  4. ボトルネックを改善する

ここからは、上記に挙げた手順について詳しく解説します。

広告コスト調査・損益分岐点の算出をする

まずは、広告コストの調査・損益分岐点の算出を行います。損益分岐点とは、収支が±0になる状態のこと。損益分岐点を超えなければ赤字になってしまうため、損益分岐点がどこなのかを知ることは重要です。

損益分岐点の算出方法は、以下の通りです。

損益分岐点=固定費÷{1-(変動費÷売上高)}

固定費は売上に関わらず発生する費用で、変動費は売上に応じて変動する費用を指します。固定費・変動費には、以下のようなコストが分類されます。

項目

費用

固定費

家賃

人件費

各種保険料

借入金の利子

固定資産税 など

変動費

仕入れ費

材料費

加工費

光熱費

販売手数料 など

たとえば、固定費が50,000円、変動費100,000円、売上高300,000円の場合、損益分岐点の算出方法は以下の通りです。

50,000÷{1-(100,000(変動費)÷300,000(売上高))}=約71,428円(損益分岐点)

固定費と変動費に変動がなければ、売上高は71,428円以上あれば赤字にはならないことがわかります。

また、ECサイトの集客を行ううえで代表的な施策に「Web広告」があります。Web広告の費用はコスト的に大きな割合を占めるため、広告出稿時のコストを調査しておくことは大切です。

ただし、出稿する媒体や市場の動向により費用は常に変動しているため、自身で具体的な数値を算出するのは困難です。広告会社やコンサルタントなどへ依頼し、事前に見積もりをしてもらいましょう。

KPIを設定する

続いて、事業目標(KGI)達成のために必要なKPIを設定します。KPIとは、最終目標を達成するための中間目標のこと。たとえば「1年後に売上5,000万円を達成する」をKGIに設定した場合、KPIには「3ヶ月後に売上1,500万円達成する」などと設定するとよいです。

後にあらゆるコストや指標にKPIを設定することで、早期に損益分岐点を突破できるようになります。

CPAとCVR、LTVを算出してボトルネックを洗い出す

ボトルネックとなっている部分を洗い出すために、CPAとCVR、LTVを算出します。

CPAの算出方法

CPAとは顧客1人の獲得にかかる広告費のことで、CPAの数値が低いほど広告がうまく作用していることがわかります。CPAは、以下の式で算出できます。

CPA = 広告費の総合計÷受注数(CV数)

出稿している広告媒体ごとにCPAを算出し、適切な広告媒体の選択に役立てましょう。

CVRの算出方法

CVRは、自社サイトを訪問したユーザーのうち、購入や問い合わせなど最終的な成果につながった方の割合を指すもので、コンバージョンレートとも呼ばれます。CVRは、CPAや次項で紹介するLTVとも密接に関連する数値となります。CVRの計算方法は、以下の通りです。

CVR =  受注数(CV数)÷ LPへの総アクセス数

CVRが低いときは、商品に魅力がない、広告での訴求方法が誤っているなどあらゆる可能性が考えられます。

CVRが低いときには、以下の点を1つずつチェックしていくとよいです。

  • 出稿している広告媒体は適切か?
  • LPの訴求は分かりやすいか?
  • LPのデザインはターゲット顧客に適しているか?
  • 購入フォームは入力しやすいか?
  • 価格は適切か?

たとえばLPの訴求やデザインが原因かどうか確かめるときには、LPを複数制作しA/Bテストを実施します。Google Analyticsを利用し、どのLPページのCVRが高いかもあわせて検証しましょう。

また、ヒートマップで顧客がLPのどの部分で離脱しているのか計測するのも大切です。このように、考えられる原因を1つずつチェックしていきましょう。

LTVの算出方法

LTVとはライフタイムバリューの略称で、顧客1人に対して販売できた金額の総額を平均値で求めた数値を指します。LTVの数値が高いほど、コストに対する利幅は大きくなります。

LTVの計算方法は、以下の通りです。

LTV=全顧客の平均購入単価×平均購入回数

LTVは顧客満足度が現れやすい数値であり、損益分岐点を突破するために重要な指標となります。LTVが低い場合、顧客が広告やLPの内容から受けた期待値と実際に商品を利用した際の印象に大きなギャップがある可能性が高いです。

ボトルネックを改善する

最後のステップは、ボトルネックの改善です。CPAやCVR、LTVのなかで、数値の低い部分を改善するための施策を講じましょう。CPA・CVR・LTVの数値のほか、コールセンターに入電したお客様の声や、顧客がSNSで自発的に投稿したコメントを分析により見えた課題を改善することも大切です。

商品や出稿する広告媒体、LPの構成やデザインなど、あらゆるボトルネックを改善し続け成果の出るECサイトに仕上げましょう。

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ECサイトの効果的な改善方法10選

ECサイトの効果的な改善方法は、主に10種類あります。

  • 新規ユーザーの獲得を図る
  • 既存顧客からリピーターを獲得する
  • ユーザーが欲しい商品を見つけやすいデザインにする
  • 商品説明のコンテンツをブラッシュアップする
  • スマートフォンで操作しやすいサイトにする
  • かご落ち対策をする
  • 各ページの表示速度を上げる
  • FAQページで不安を解消できる情報を提供する
  • レビューを紹介する
  • クロスセル・アップセルを導入する

上記に挙げた方法について、順に詳しく解説していきます。

新規ユーザーの獲得を図る

1つ目は、新規ユーザーの獲得を図ることです。新規ユーザーが増えれば、自然とECサイトの売上も増加します。

新規ユーザーの獲得には、ユーザーの流入経路を見直して集客数を増やすことが重要です。流入経路には、SNSや検索エンジン・Web広告などが挙げられます。流入経路ごとにメリット・デメリットがあるため、自社ECサイトに適切な手法を選択し新規ユーザーの獲得を目指しましょう。

既存顧客からリピーターを獲得する

2つ目は、リピーターを増やすことです。繰り返し利用するユーザーが増えれば、売上も上がります。リピーターを増やすには、既存顧客に対してクーポン配布や割引セールの開催など特別な施策を実施するのがおすすめです。

ただし、すべての顧客に同じクーポン配布や割引セールをすると効果は薄まるといわれています。各顧客の属性・興味に沿った、適切なアプローチを行うことが大切です。

ユーザーが欲しい商品を見つけやすいデザインにする

3つ目は、ユーザーの欲しい商品を見つけやすいデザインにすることです。集客に成功しても、各ユーザーが欲しい商品を見つけられなければ売上は上がりません。

欲しい商品を見つけやすいデザインにするには、以下の方法が効果的です。

  • 購入ボタンをわかりやすい場所に設置する
  • カテゴリーメニューにアイコンなどを設置する
  • 主力商品を見やすい場所に設置する
  • 関連商品・おすすめ商品・ランキング表示を利用し、多くの商品が見えるようにする など

上記の方法を実践し、ユーザーが欲しいものを見つけて手に取りやすいデザインに仕上げましょう。

商品説明のコンテンツをブラッシュアップする

4つ目は、商品説明のコンテンツをブラッシュアップすること。商品説明の内容に不足がある場合、興味を持ったユーザーが購入を決断できない可能性があります。

商品情報をブラッシュアップするときのポイントは、以下の通りです。

  • 購入後のイメージができる具体的な情報を記載する
  • 正確な料金をわかりやすく記載する
  • リアルなレビューを記載する
  • デメリットも記載する など

購入する立場になったときの気持ちを想像し、どんな情報が欲しいかを考えながら商品説明の内容をブラッシュアップしていきましょう。

スマートフォンで操作しやすいサイトにする

5つ目は、スマートフォンで操作しやすいサイトにすることです。ECサイトは、スマートフォンを通じて利用される方が多いため、スマートフォンでの操作のしやすさはユーザーの離脱率を左右する大きな要素になります。

トップページから売りたい商品までの導線を短くしたり、購入時に必要な入力項目を減らしたりなど、ユーザーがスマートフォンで利用しやすい仕様に改善しましょう。

かご落ち対策をする

6つ目は、かご落ち対策を行うことです。かご落ちとは、ユーザーが商品をカートに入れた後に購入せずサイトから離脱することを指します。ECサイトでのかご落ち率は、平均70%程度です。

かご落ちしたユーザーは商品を1度はカートに入れているため、購入意欲の高い方であるといえます。そのため、かご落ち対策のみでECの売上は大幅に上がる可能性が高いです。かご落ち対策では、以下の方法が効果的とされています。

  • 送料や手数料をわかりやすく記載する
  • 利用できる決済方法を増やす
  • 配送期間をできる限り短くする など

上記の方法を行い、かご落ちしづらい状況を作り出しましょう。

各ページの表示速度を上げる

7つ目は、各ページの表示速度を上げることです。ページの表示速度の遅さはユーザーにストレスを与え、サイトの離脱率上昇につながります。ページ速度の改善には、以下の方法が有効です。

  • ファーストビュー以降のコンテンツに遅延表示を適用する
  • 優先順位の低いコンテンツを削除する
  • 最初に表示されないコンテンツは必要なときに読み込む
  • 外部サービスや広告タグを見直す

コンテンツの遅延表示とは、コンテンツの表示速度を意図的に遅らせる方法です。ページ上部の表示完了後に下部のコンテンツが表示されるように設定することで、ページの表示速度が体感的に早まる効果が期待できます。

また、優先順位の低いコンテンツを削除し、表示されるコンテンツを最小限に絞れば表示速度が上がりやすいです。ページの表示速度が遅い場合には、上記に挙げた方法を1つ1つ実践していきましょう。

FAQページで不安を解消できる情報を提供する

8つ目は、FAQページでユーザーが抱きやすい疑問や不安を解消できる情報を事前に提示することです。サイトを見て疑問が解消できない場合、問い合わせをせずにそのままサイトを離れてしまうユーザーも多いからです。

決済や配送、返品など読者が不安や疑問を抱きやすい項目を洗い出し、FAQページに質問と回答という形でまとめておくとよいでしょう。

レビューを紹介する

9つ目は、ECサイトのレビューを掲載することです。レビューでは購入者の本音が知れるため、商品に対する信頼度や購買意欲の向上が期待できます。また、レビューの紹介はGoogleなどの検索エンジンで上位表示させるためのSEO対策にも有効な方法です。

クロスセル・アップセルを導入する

最後は、クロスセル・アップセルを導入することです。アップセルは顧客に向けてより高い商品を提案する手法。クロスセルは、顧客が過去に購入した商品・サービスの関連する別の商品を提案をする手法を指します。

クロスセルやアップセルを取り入れると、顧客1人あたりの単価の上昇が期待できます。LTVを上げたいときは、とくにクロスセル・アップセルの導入を検討するとよいでしょう。

ECサイトの改善に成功した事例

ECサイトの改善に成功した事例には、以下のようなものがあります。

  • ワークマン
  • 最北の海鮮市場
  • LOWYA

上記の事例について、順に詳しく解説します。

ワークマン

WORKMAN

画像引用:WORKMAN

ワークマンは、ベイシアグループの中核企業で現場や工場向けの作業服・関連用品の販売を専門に行っています。2013年4月からECサイトを開始しており、売上高は20~30億円です。

ワークマンのECサイトが成功したきっかけは、PB商品の開発力とアンバサダーマーケティングが関係しているといわれています。PB商品とはプライベートブランド商品のことで、本来は製造や開発を行わない企業が自社で製造・開発した商品を指します。

アンバサダーマーケティングは、自社商品・サービスのファンやリピーターに自社情報のPRをしてもらうことです。

ワークマンは、著名なインフルエンサーとコラボ商品開発や、アンバサダー製品情報サイトの誘導などを行うことで、新規顧客が増える仕組みの構築に成功。これにより、効果の出るECサイトに仕上がっています。

最北の海鮮市場

最北の海鮮市場

画像引用:最北の海鮮市場

最北の海鮮市場は、ノース物産株式会社が運営している自社ECサイトです。北海道産の海産物や農作物などが販売されています。

注目してほしいポイントは、自社サイトのみの運営に切り替えた後、5年間で売上が1.7倍まで拡大した点です。ノース物産株式会社は、自社ECサイトでの売上拡大のため、自社メディア「北海道へ行こう」の運営を開始しました。

「北海道へ行こう」には、ジャガイモやトウモロコシなどが育つ過程を記載した「生育日記」を掲載。そして、商品を予約した顧客に関連記事をメルマガで通知することで商品が届くまでの間も楽しく過ごせるように工夫したのです。

さらにバックエンド業務の見直しも行ったため、ECサイトでの大きな売上拡大につながったと考えられます。

LOWYA

LOWYA

画像引用:LOWYA

LOWYAは、家具・インテリアを販売しているECサイトです。LOWYAは、仲介業者を通さずに販売できるため、低価格かつ高品質な商品を届けられるのが強みです。

購入前に試し置きができる「LOWYA AR」や家具コーディネート集など機能面も充実しており、2021年時点で年間約4,500万人に利用されています。

LOWYAではECサイトの改善策として、SEO対策やSNS運用など集客数増加に向けた施策を実行しました。これにより、2016年時点では自社ECの売上が全体の5%であるのに対し、2020年では売上90億と全体の50%まで拡大しています。

販売力を高めるLPの作り方

ECサイトが効果を最大限発揮するためには、LPも重要です。ここからは、販売力を高めるLPの作り方を紹介します。

LP制作に必要な基本的な要素

LPに必要な要素は、以下の通りです。

  1. ファーストビュー
  2. 問題提起(共感)
  3. サービス紹介
  4. ベネフィットの提案
  5. 権威付け
  6. 購入アクション

売れるLPは、上記の要素が縦方向に順序立てて構成されています。基本的な要素の構成を理解できれば、広告で集めたユーザーを着実に購入アクションまで導くことができます。ここからは、上記に挙げた6つの要素について順に詳しくみていきましょう。

ファーストビュー

ファーストビューとは、顧客がLPへアクセスした時に最初に目にする画面のことで、LPの最上部に位置するデザインです。ファーストビューでは、およそ3秒以内に以下3つの要素が伝えられないとほとんどのユーザーが離脱するといわれています。

  • 商品の特徴
  • 商品の信頼性
  • お客様にとってのメリット

ファーストビューの制作では、以下の要素を盛りこむことを意識しましょう。

  • 商品の使用感をイメージさせる人物画像を配置する
  • ECサイト上での売上げランキング、モンドセレクションなどの権威性を示すバッジを掲示する
  • 他の商品と何が違うのか一言で分かるキャッチコピーを配置する

上記の項目が3秒以内に把握できれば、ユーザーは商品に対して興味を持ち購入を検討するためにファーストビュー以降のコンテンツも読まれるようになります。

問題提起(共感)

問題提起とは、コンテンツに記載された内容を見てユーザーに自身の悩みを再認識させることです。通常、漠然とした課題は感じていても、具体的にどんな悩みなのかを認識している方は少ない傾向にあります。

LPの問題提起を通してユーザーが自分の本質的な悩みに気がつき、共感することで商品に対する興味を強める効果が期待できます。

サービス紹介

サービス紹介とは、商品の詳細な説明や定期販売の仕組み、販売価格などを記載する商品紹介部分のことです。サービス紹介は、ファーストビューと問題提起を配置した後に入れるのが一般的です。サービス紹介を上部に記載すると、ユーザーは「必要のない商品を売りつけられている」と感じてしまい、購入に繋がりません。

サービス紹介は、ファーストビューで商品に興味をもたせ、問題提起にてユーザーの悩みに寄り添ったあとで行うことを徹底しましょう。

ベネフィット

ベネフィットとは、 ほかの商品よりも優れている部分を表現する箇所です。ファーストビューや共感性、そしてサービス紹介まで読んだユーザーは、購入を前向きに検討している段階にいます。

購入を前向きに検討している段階では、「もっと安い商品があるかもしれない」「もっと自分にあう商品があるかもしれない」など、損をしたくない心理が働きやすいです。

サービス紹介の後は、「国産の素材を使用した商品」「販売実績○万件を突破」など優位性を記載し、買うに値する商品だと思ってもらえるようにしましょう。

権威付け

権威付けは、医師や評論家、有名人など第三者の言葉を使い商品の優位性を語る部分で、購入を迷うユーザーの後押しをする大切な要素です。

LPは広告の1つに過ぎないため、商品の魅力についてECサイト側が語ってもユーザーが信頼するケースは少ないです。しかし第三者の言葉で「○○さんも良いといっている」などと記載を行えば、商品に対する信ぴょう性が高まります。

商品に関する専門的な知識がある方や影響力のある方、SNS上の口コミなど第三者の言葉を利用して商品に対する権威付けを行いましょう。

購入アクション

購入アクションとは、購入フォームへのリンクボタンをタップして購入に必要な手続きをすること。購入アクションまでたどり着いたユーザーは、購入意欲が高まっています。しかし、購入フォームの入力項目が多かったり、支払い方法が少なかったりして購入をやめてしまうケースもあります。

購入フォーム最適化(EFO)を図り、簡単な入力手続きで購入できる仕組みを構築しましょう。また、支払い方法には銀行振込やクレジットカード、電子決済など複数の手段を用意しておくことをおすすめします。

ECサイト運用にお悩みがある方は、こちらも参考にしてください。

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LPで販売力を高める要素

LPの販売力を高めるためには、以下の要素も重要です。

  • CTAボタンの設置
  • VTAボタンの色やデザイン
  • A/Bテストでの効果測定

上記について、順に詳しく解説します。

CTAボタンの配置

CTAボタンとは、LPの途中に配置する購入フォームへ直接ジャンプするためのボタンのことです。「今すぐ購入する」「定期コースで申し込む」などと書かれたボタンがCTAボタンに該当します。CTAボタンを要所要所に配置すれば、ページ最下部まで読み進めなくても購入を決断したタイミングで購入手続きができます。


最適化されたLPでは、以下の箇所にCTAボタンを配置することが多いです。

  • ファーストビューの下
  • サービス紹介の下
  • ベネフィットの下
  • 権威付けの下

ファーストビュー直下のCTAボタンは、商品に対して十分に理解をしているユーザーに向けたボタンです。ほかの媒体ですでに商品の特徴や魅力などを理解している場合、LPにアクセスした段階で購入意欲の高いユーザーが多いと考えられます。

購入意欲が高いユーザーの場合、購入フォームまでの導線が長いと離脱する可能性が高いです。販売機会を逃さないためにも、ファーストビュー直下にはCTAボタンを忘れずに設置しましょう。

また、ユーザーのなかにはLPを読んでいる途中で購入を決意する方も存在します。そのような方には、購入意思を固めた段階ですぐに購入フォームへ誘導しなければ離脱につながります。

LPには各要素ごとにCTAボタンを配置し、購入したいと思った段階ですぐに購入手続きへ進める導線を引いておきましょう。

CTAボタンの色やデザイン

LPの改善では、CTAボタンの色やデザインも大切です。色やデザインを変えるだけで、CVRは変動するといわれています。ボタンの色にこだわりがない場合は、クリックされやすといわれている緑色がおすすめです。赤や青よりも緑色のほうが、CVRは伸びるといわれています。

また、ボタンの上に配置する言葉をクリックされやすいものに変更するのも大切です。

記載する言葉は、購入のメリットがわかるものにするとよいでしょう。たとえば、以下の2つの場合、2番目のほうがクリックされやすいことがわかります。

  • 購入する
  • 980円でお試し購入する

CTAボタンの色や単語を1つ1つを改善し、CVRの数値を高めましょう。

LPの改善後はA/Bテストで効果測定を

LPを改善するための施策を行った後は、A/Bテストで効果測定をしましょう。商品や販売方法により、適切な訴求方法が異なるからです。LPの構成や基本的なデザインは変えずに、CTAボタンの言葉やLPのキャッチコピーのみ変更した複数のLPを用意し、A/Bテストを実施します。

A/BテストでCVRが一番高い訴求方法を把握した後は、1つ1つの要素をLPに導入していくことが大切です。

ヒートマップでユーザーの動きをチェック

効果の出るECサイトに改善したいのであれば、ヒートマップを利用してユーザーの動きをチェックすることも大切です。ヒートマップとは、LP上でどの部分が重点的に閲覧されたのか、またはどの部分で離脱したのかをビジュアルで直感的に表示できるツールです。

一番多く閲覧された箇所は赤色、閲覧されなかった箇所は青色で表示されます。たとえば赤色部分が商品の価格に関連する箇所である場合、ユーザーは価格を見て購入を決めたと判断できます。ヒートマップを上手に活用し、より効果の出るECサイトを構築しましょう。

ECサイトの改善まとめ

ECサイトを改善するときには、CPAやCVR、LTVなどを算出しボトルネックを明確に理解したうえで、効果的な施策を行っていくことが大切です。客単価を上げたいときはクロスセルやアップセルの導入、新規顧客の獲得には流入経路の見直しなど、課題によりアプローチ方法は異なります。自社のECサイトにある課題解決に向け、必要な施策を1つ1つ実施することが大切です。

ECサイトの効果を最大化するためには、LPの改善も重要になります。ファーストビューや権威付けなど各項目を満たすことはもちろん、CTAのデザインやキャッチコピーなどの見直しも忘れずに行いましょう。

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ECサイトの改善をプロに任せたい方へ

EC運営代行会社を探す時間がない、会社ごとの違いが分からないという方はぜひWeb幹事にご相談ください。Web幹事は、最適な制作会社をマッチングするサービスです。実際にWeb制作を経験したプロのコンサルタントが対応するため、自社で業者を探す手間が省けます。

コンサルタントのご紹介 Web幹事 コンサルタント 岩田真 代表取締役
岩田 真
2015年にWeb制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。

ホームページ制作のオンライン相談窓口「Web幹事」は、35,000件を超える豊富な相談実績と幅広い知識で、お客様のあらゆるニーズにお応えします。

Web制作業界のプロが丁寧にヒアリングしますので、
初心者の方でも安心してご相談ください!

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ご相談はもちろん無料。また紹介された会社に必ず発注する必要はありません。

Q. ECサイトを改善する際の業務フローは?

ECサイトを改善する業務フローとして「?集客に必要な広告コストの調査・損益分岐点の算出」「?KPIの設定」「?広告の運用を開始」「?CPAとCVR、LTVを算出」「?CPA、CVR、LTVの数値を元にボトルネックを洗い出す」「?ボトルネックを改善し、再度?から実施」が挙げられます。

Q. ECサイト運用で発生する経費は?

ECサイト「商品原価・送料・出荷手数料(倉庫へ委託した場合)」「カートシステムの維持費・運営スタッフの人件費」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。