- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー オウンドメディア
オウンドメディアとは?意味から成功事例までわかりやすく解説【2024年最新版】
この記事ではおもにWebサイトとしての「オウンドメディア」に焦点を当て、どんな目的を達成できる施策か、どんなメリット・デメリットがあるか、どんな手法・運用方法を知っておく必要があるかなどを解説していきます。
この記事でわかること
オウンドメディアの意味や定義
ペイドメディア、アーンドメディアとの違い
オウンドメディアのメリット・デメリット
オウンドメディアの作り方・運営の流れ
※なお、オウンドメディアの立ち上げをプロに依頼したい方はWeb幹事にご相談ください。全国5,000社以上のデータベースの中から最適な会社を無料で選定して紹介します。良い会社の選び方も紹介しますので、お気軽に相談ください。自社に最適な会社が見つかります
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オウンドメディアとは?ペイドメディア、アーンドメディアとの違い
オウンドメディアの定義
「オウンドメディア」とは、企業が自社で所有・運用するメディアのこと。「Owned」(オウンド)は「所有される」という意味で「自社メディア」とも呼ばれます。Webマガジン、社内ブログなどがオウンドメディアと呼ばれます。ただし広義ではTwitterやInstagramなどのSNSアカウント、パンフレットやカタログなど幅広い媒体をオウンドメディアと呼ぶこともあります。
ブログと明確な違いはありませんが、ブログは個人の情報発信のものを指すことが多く、オウンドメディアは企業が発信する情報、メディアであると区別されることが多いです。
トリプルメディア(ペイドメディア、アーンドメディア)との違い
メディア種別 |
メリット |
デメリット |
オウンドメディア |
長期的な資産になり、コスパが良い |
成果が出るまでに時間がかかる |
ペイドメディア |
短期で集客できる、即効性がある |
広告費を払い続けなくてはならない |
アーンドメディア |
ユーザーとコミュニケーションをとれる |
コントロールするのが難しい |
Webマーケティングでは、企業と消費者をつなぐ3つのメディアを「トリプルメディア」と呼び、オウンドメディアは自社が発信するメディア、ペイドメディアは広告媒体、アーンドメディアは消費者側が発信するメディアとまとめることができます。
ペイドメディア(Paid Media)
画像引用:ホットペッパービューティー
ペイドメディアとは、広告費用を払って露出を増やすメディアのこと。テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、Webサイトなどの媒体に広告を出す手法です。美容院が探せる検索・予約サイト「ホットペッパービューティー」が代表例です。
アーンドメディア(Earned Media)
画像引用:食べログ
アーンドメディアとは、消費者側からの意見・評価が発信されるメディアのこと。口コミ・レビューサイトやSNSなどを通して自社への信用や情報を獲得する手法です。グルメサイト「食べログ」が代表例です。
トリプルメディアそれぞれのメリット、デメリットなど詳しくは下記の記事もご覧ください。
関連記事:オウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアとは?相互活用の効果を解説!
ホームページとの違い
※株式会社ユーティルのホームページ
インターネットを使うWebサイトという点でホームページもオウンドメディアも同じですが、ホームページは企業情報を載せたパンフレット・カタログ・名刺のようなもの。一方のオウンドメディアは新聞や雑誌のように定期的に情報を発信するメディアです。コラムと言ってもいいでしょう。
コンテンツマーケティングとの違い
P:ペイドメディア |
広告を掲載するメディア。お金を払って(Paid)広告を掲載する |
E:アーンドメディア |
企業・店舗または商品・サービスの評判を獲得するためのメディア |
S:シェアードメディア |
情報共有のために活用するメディア。Facebook、YouTubeなど |
O:オウンドメディア |
企業が保有するメディア。ブログサイト、メルマガ、公式SNSなど |
コンテンツマーケティングとは「価値あるコンテンツ(情報)を届け、ユーザーの興味・エンゲージメント(愛着心・忠誠心)を高めつつ自社のファンになってもらうマーケティング手法」です。
コンテンツは記事(ブログ)、動画、SNS、メールマガジンなど、情報を届けるあらゆるものを指します。コンテンツマーケティングはPESOモデルという4つに区分されることが多く、オウンドメディアはその内のひとつ。コンテンツマーケティングは他のPESも総合したものを言います。詳しい解説は下記の記事を参考にしてください。
関連記事:コンテンツマーケティングとは?マーケティング初心者にもわかりやすく解説!
オウンドメディアの目的
オウンドメディアを立ち上げるか検討している方で「オウンドメディアは意味ない」という声を聞いたことがあるでしょう。結論から言うと、オウンドメディアは成果が出るまで時間のかかる「遅効型」の施策ですが、メリットが多いです。一度効果がではじめるとコストパフォーマンスの良い施策。長期戦、長距離走であり、それまで我慢できるかが成功の鍵となります。この章では、オウンドメディアの目的やメリット、デメリットを解説します。
初回接触
基本的にオウンドメディアの目的・役割は「消費者との初回接触」です。マーケティングの基本である「ファネル」に基づいて考えると、自社の商品やサービスを購入してもらうまでの流れは以下のように考えられます。
- 認知
- 興味・関心
- 比較・検討
- 購入・申し込み
このうちオウンドメディアは「1.認知してもらう」「2.興味・関心を持ってもらう」の役割を担う部分が大きいと言えます。自社の社名や商品・サービスを知らない消費者であっても、情報・解決したい課題を探すうちにオウンドメディアにたどりつき、初回接触できる可能性があります。オウンドメディアを運営することで集客力・認知度アップにつながり、潜在顧客(リード)の獲得につなげられる効果があります。
オウンドメディアには「比較」を入れる
ワンポイントアドバイスとして、できるだけオウンドメディアには上の画像のような「比較」の要素を入れたほうがいいです。例えばネットショップを始める際、Amazonと楽天市場のどちらに出店しようか迷う方も多いです。もしAmazonに出店するメリットの情報だけしかないと、楽天市場のメリットが載っている記事コンテンツを調べに離脱してしまうかもしれません。
1つの記事に比較要素があると読者は離脱せずに、記事を読んだだけで完結できます。
リード獲得
オウンドメディアで重要な目標は「リード獲得」ができるかどうかです。情報を届け、自社の商品やサービスを認知してもらうだけではコンテンツの制作費だけがかかり、事業として大赤字になります。オウンドメディアで収益を上げるにはリードを獲得することです。リードとは、将来的に顧客になりうる「見込み客」を見つけ出すこと。もっと簡単に言えば問い合わせやサービスの申し込みをしてもらうことです。
当サイト・Web幹事でもホームページ制作に関する情報をオウンドメディアで届けるとともに、個別に相談したい方に向けて上の画像のような「問い合わせフォーム」を設置しています。1件問い合わせがあれば1リードと定義しています。すべてのリードが収益になるわけではありませんが、リード数を増やすことで利益が増えていく計算になります。
ブランディング
オウンドメディアにはブランディングの効果もあります。ブランディングとは「自社の製品あるいはサービスを他社と識別させ、自社の経営や事業活動の優位性を獲得する取り組み」です。平たくいいうと、自社のファンになってもらい、〇〇といえばこれ!と想起してもらうことです。例えば、スマートフォンといえばiPhoneやAndroid、テーマパークといえばディズニーランドやUSJなどがパッと思い浮かぶでしょう。
※画像引用:海外SEO情報ブログ
オウンドメディアの例で言えば、上の画像の海外SEO情報ブログ はSEO(検索エンジンで上位表示される方法)の権威・鈴木謙一さんが運営され、SEOに関わる多くの人が情報収集に訪れます。SEOといえば鈴木謙一さんと想起され口コミでも広がります。オウンドメディアで有益な情報を届け、ブランディングに成功することで売り上げもアップしていきます。
オウンドメディアが注目される理由
オウンドメディアが注目される理由は次章で説明するメリットが大きいですが、「広告に比べてコストパフォーマンスが良い」ことが挙げられます。広告は出稿する費用が高額になりがちなうえに、広告を出し続けるランニングコストもかかり、企業の予算を圧迫します。
オウンドメディアで成果が出ると、運用は少しの情報更新のみで済み、広告に投資する費用を減らせます。よほど潤沢な資金のある企業以外は、広告だけで顧客を獲得し続けるのは苦しいでしょう。そのため、コストパフォーマンスの良いオウンドメディアに関心が寄せられます。
オウンドメディアのメリット
- 自社のファン獲得につながる
- 広告媒体として売り出せる
- コストパフォーマンスが高い
- コンテンツを二次利用できる
- 採用目的で活用することもできる
- 自社で情報をコントロールできる
続いては、オウンドメディアを始めるべきか検討している方に向けて、5つのメリットを解説します。社内で稟議を通す際の資料の参考にもしてください。
自社のファン獲得につながる
※Web幹事コンテンツポリシーより
ブランディング設計やロイヤルティ向上という視点でも、オウンドメディア運営のメリットがあります。オウンドメディアを訪れたユーザーが自社のファンになる可能性があるのです。たとえば製品情報やスペックだけでは伝えられない「思い」や「ブランドストーリー」を熱く語るコンテンツを配信することで、共感するユーザーや価値を感じるユーザーが現れる可能性があります。
それによってオウンドメディアで初回接触した潜在顧客から見込み顧客へ、そして見込み顧客から顧客へと変わっていくことが期待できるのです。
すでに自社について、あるいは自社の商品・サービスに理解がある顧客層であっても、さらに共感・価値を感じることでロイヤルティ向上も見込めます。
ロイヤルティが向上したユーザーが優良顧客となれば、自社の製品・サービスをリピート利用してくれたり、他の潜在顧客への紹介・発信をしてくれたりといった相乗効果も考えられるでしょう。
広告媒体として売り出せる
オウンドメディアを運営していると、PR記事の執筆依頼など、広告媒体としても売り出せます。手前味噌ですが、我々Web幹事も「良い記事を作るメディア」「SEOに強い」というイメージを持っていただいていることからネットショップ作成サービスのBASE様から「サービスを紹介する記事を書いてほしい」と依頼をいただきました。他にも複数の企業様から依頼をいただいています。これは読者に最適な情報を届けようとオウンドメディアを運営してきた成果です。
関連記事:BASEグロースプランとは?STORES/Shopify/カラーミーショップとの違いを徹底比較
コストパフォーマンスが高い
オウンドメディアは長期的に見てコストパフォーマンスの高い施策と言えます。その理由はおもに「コンテンツが資産として蓄積されていく」ことと、「広告費の削減につながる」ことです。
たとえば2万円かけて作った記事で月間CV数が30件として、1件あたり1,000円の売上だとすると、月間で約3万円の売上が発生することになり、年間で考えると約36万円の売上になります。
広告やニュース速報などの短期的な成果ではなく、オウンドメディアは長期的に効果が見込めるので、コンテンツが資産として蓄積されていきます。そうなれば広告をせずとも自社で集客し、売上を立てることができるので、将来的には広告費の削減にもなります。
コンテンツを二次利用できる
画像引用:https://twitter.com/yukarin_db
オウンドメディアで公開したコンテンツを二次利用できるのもメリットです。たとえば既存顧客にとって有益な情報がまとまったコンテンツがあれば、メールマガジンで発信できます。また、SNSアカウントを作って情報発信するときに、定期的にコンテンツをシェアするのもよいでしょう。
採用目的で活用することもできる
オウンドメディアは採用目的に活用することもできます。「オウンドメディアリクルーティング」という手法です。オウンドメディアで企業の魅力や社内文化を発信することで、「価値観に共感した人材」や「求めるスキルがマッチする人材」の採用につながります。
オウンドメディアであれば掲載期間や利用料金にとらわれずに、自社の魅力や企業理念、社風などを最大限に伝えることが可能です。
自社で情報をコントロールできる
Web幹事が、ホームページ制作の発注の手間を80%削減・質が200%アップできる理由
最後のメリットは自社で情報をコントロールできることです。オウンドメディアは公式情報になるので、信頼性の高い情報を発信できます。オリジナル情報として他社と差別化もできます。
上の写真のようにWeb幹事でも、自社のサービスやメリットを説明する記事コンテンツを作っています。第三者が書いた情報が必ずしも正しいとは限らないので、オウンドメディアで自社情報を発信してコントロールすることは大きなメリットです。
オウンドメディアのデメリット
続いてはオウンドメディアのデメリットを2つ紹介します。オウンドメディアを始めるべきかの重要な材料になりますので吟味してください。
短期的には成果が出にくい可能性がある
オウンドメディアを作ったばかりの状態で、すぐにPV数やCVにつなげるのは難しいので注意しましょう。GoogleやYahoo!などの検索結果で上位表示を狙う場合、アルゴリズムという仕組み上、新たにコンテンツを公開してもすぐには検索結果で上位表示されません。
一般的にはコンテンツが公開してから上位表示されるまで少なくとも3ヶ月から半年、長ければ1年以上かかります。当サイトWeb幹事も、お問い合わせが来たのはメディアを立ち上げてから半年後でした。
SNSでコンテンツをシェアするとしても、フォロワーが増えなければ当然アクセスは増えません。フォロワーを増やすまでには継続的な取り組みが必須です。そのためオウンドメディアを育てるには、最低でも半年〜1年以上のスパンを考えておきましょう。成果が出始めるまでの粘り強さと、長期的な成果を見据えた戦略・施策が大切です。
オウンドメディアの専門知識が必要
オウンドメディアの運営には、以下のようなスキルが必要となります。
・ターゲット・ペルソナの理解力
・マーケティング視点でサイト設計するスキル
・記事やコンテンツの企画力
・Webライティングのスキル
・編集・構成・校閲などのスキル
・ツールを用いた分析スキル
自社で1からサイトを構築する場合には、Webデザインやシステム開発の知識も必要となるでしょう。これらのスキルを初心者が習得したり、それぞれのスキルに長けた人材を採用したりするには時間がかかります。
そのためオウンドメディアを自社運営するなら、オウンドメディアに詳しい業者に依頼するか、優秀なWeb担当者を自社で採用するのがおすすめです。
とくに2010年代以降、多くの企業はマーケティング目的でオウンドメディアを立ち上げてたくさんのコンテンツを公開しました。その結果、検索でヒットするコンテンツ数が膨大になり、競合が増加したのです。高品質なコンテンツを公開し続けないと、検索エンジンに評価されにくく、上位表示させる難易度は高まっています。
オウンドメディアを検討するなら、専門知識を有する人材でチームを組織するか、オウンドメディア設計の専門業者に相談してみましょう。
関連記事:オウンドメディア制作で実績のある制作会社をプロが厳選
オウンドメディアの始め方
1.オウンドメディアの運用目的と成果を定義する
2.ペルソナを明確にする
3.運営体制・編集チームを構築する
4.オウンドメディアのサイトを構築する
5.キーワードを設計する(コンテンツSEOの場合)
6.コンテンツを制作していく
7.効果測定・記事の改善(リライト)を同時進行する
オウンドメディアで成功するためにはどんな流れで立ち上げて運営すればいいのでしょう。ここからはオウンドメディアを実際に1から立ち上げるときの流れ・手順を詳しく紹介します。
このフローはあくまで一例ではありますが、これからオウンドメディア運営を検討するという方はぜひ参考にしてみてください。
1.オウンドメディアの運用目的と成果を定義する
オウンドメディア運営を検討するときは、事前のプランニングが大切です。まずはオウンドメディアを運営する目的そのものを設定しなくては、戦略があいまいで成果が出ない状況が続きます。
目的が違えば戦略や運用手順も変わります。まずはオウンドメディアをなんのために運用するのか、その目的をはっきりとさせなくてはいけません。
たとえば映画を取り扱うメディアの場合でも、「映画にとことん詳しくなる」「好きな映画と出会う」「映画関連の最新ニュースを知る」など様々なコンセプトが思い浮かぶでしょうが、それぞれ全く別のメディアになります。
オウンドメディアの運営目的は、すなわち「自社が抱えている課題」と捉えると良いでしょう。
たとえば「集客が足りない」「サービスの継続利用率が低い」など解決したい課題に対して、まずは「果たしてオウンドメディアによって解決できる課題なのか?」という点を考えましょう。
「集客が足りない」のであればPV数やアクセス数、お問い合わせ数などを指標(成果)とすることで、実際に自社サイトを何人が訪れたか、そのうちどれくらいの割合の人がCVしたか、といった点を計測できるようになります。
このように「どんな成果を達成すれば、どんな課題が解決できるか」という視点でオウンドメディアの必要性を考えてみてください。
また、オウンドメディアを始める際には、ポジションを明確にすることも重要です。無料でダウンロードできる主要コンテンツマーケティングカオスマップもご用意しておりますので、ぜひご活用ください。
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2.ペルソナを明確にする
オウンドメディア運営の目的が決まれば、コンテンツを作成していく流れになります。しかし質の高いコンテンツを作ってもターゲットを誤っては成果が出ません。そのために重要なことが「ペルソナ」を明確にすること。ペルソナとは「自社商品・サービスのターゲットをより具体的にした人物像」のことです。
例えば当サイトWeb幹事は、お客様に最適なホームページ制作会社を紹介するサービス。上の画像のように社内メンバーでペルソナを話し合ってみました。シートはどんな形でも構いません。
・制作会社を探す時間がない
・制作会社の違いがわからない
・制作会社の探し方がわからない
お客様がどんな悩みを抱えているについては「制作会社を探す時間がない」「制作会社の違いがわからない」などがありますが、最も多いと思われるのは「そもそも制作会社の探し方がわからない」でした。このように、オウンドメディアの読者像を明確にすることで、作るべきコンテンツや戦略が見えてきます。
オウンドメディアの場合は、「顧客が何に不安や疑問を抱えているか」「どういう流れでオウンドメディアにたどり着くか」「オウンドメディアに触れたあとはどういう行動に移るか」のような流れで考えていくと良いでしょう。
3.運営体制・編集チームを構築する
オウンドメディアを運営する編集チームを構築していきましょう。オウンドメディアでしっかり成果を出すには、専門的な知識・スキルが欠かせません。
Webマーケター、編集者、ライター、などそれぞれの業務におけるスペシャリストを集めて、メディア運営に最適な体制を作っていきましょう。
社内で確保できる人材・リソースが少ない場合は、採用という選択肢だけでなく、フリーランスのWebライターに執筆依頼をしたり、ライティングから校正・校閲まで一気通貫で依頼できる業者を利用したりする方法もあります。
ただし長期的に見れば社内でノウハウやスキルを貯めていくことも大切なので、短期的なリソース・予算だけで考えないように注意しましょう。
4.オウンドメディアのサイトを構築する
Webサイトの構築は、あとからでもデザイン変更やカテゴリ追加ができるので、最初はシンプルな構造でも問題ありません。リソースや予算に合わせつつ構築しましょう。
自社でサイト構築する場合、おもにコンテンツ制作サイドとシステム開発サイドとでコミュニケーションを取りながら進めることになるのが一般的です。お互いのスケジュールも踏まえたうえで、スムーズに進行できるように足並みを揃えることが大切になります。
自社でサイト構築しない場合は、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)というサービスを使ってオウンドメディアを作ることが多いです。CMSならシステム開発の知識がなくても、テンプレートや拡張機能を利用してある程度は感覚的に操作できます。代表的なCMSとして「ワードプレス」「はてなブログ」などが挙げられます。
またはホームページ制作会社などに依頼して、サイト構築をひと通りお任せすることも可能です。費用は少し大きくなりますが、社内のリソース削減につながり、そのぶんの時間を戦略やメディア運営の準備に充てられるというメリットがあります。
5.(コンテンツSEOの場合)キーワードを設計する
GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、あるキーワードで検索したときに上位表示されることを目的とするのが「コンテンツSEO」というマーケティング手法です。
コンテンツSEOでは「どの検索キーワードで調べたときに上位表示されることを目指すか」が大切なので、あらかじめ戦略的にキーワード設計をしておく必要があります。
月間10万回以上検索されているキーワードもあれば、10~50回くらいしか検索されないキーワードもあるので、インパクトの大きさと記事作成コストを考えながらキーワードを洗い出しましょう。キーワードのリサーチには「Googleキーワードプランナー」などの専用ツールを使います。
またコンテンツSEOを成功させるには、サイト構築の時点ですでに「サイト構造」「カテゴリ設計」「URL構造」などたくさんの視点から施策を進めておく必要があります。そのため専門的な知識・スキルを持つ人材を確保しておきましょう。
6.コンテンツを制作していく
実際にオウンドメディアで発信するコンテンツを作成していきます。コンテンツ作成では「オウンドメディアの目的」を意識しつつ、そのコンテンツがリーチしたいターゲット・ペルソナに対して有益かどうかを重視しなくてはいけません。
記事制作にかかる費用の目安
作業 |
内容 |
料金の目安 |
構成作成 |
タイトルや見出しなど 記事の企画や構成案を考える |
5,000円〜10,000円 |
執筆(ライティング) |
構成案に基づいて 原稿を作成する |
5,000円〜ピンキリ |
編集 |
ライターが書いた原稿を 読みやすく修正する |
5,000円〜10,000円 |
イラスト作成 |
オリジナルの図を作る |
500円〜5,000円/枚 |
入稿 |
CMSでの入力 |
1,500円〜3,000円 |
監修 |
専門家に記事をチェックしてもらう |
10,000円〜 |
撮影 |
プロのカメラマンに写真撮影を依頼 |
30,000円〜50,000円 |
記事作成を依頼する場合の費用の目安は、1記事50,000円前後が相場です。記事を専門家に監修してもらう場合はプラスで10,000円、写真撮影をプロカメラマンに依頼する場合はプラス50,000円前後かかります。取材が発生する場合は、ライターの交通費などもプラスされます。
7.効果測定・記事の改善を同時進行する
オウンドメディアは公開して終了ではありません。アクセス数、PV数、CV数など目的に応じた成果が達成できているか、効果測定をします。
もしも成果が芳しくない場合は、記事の改善をしていきましょう。これから作成するコンテンツに改善策を反映していくことはもちろん、既存のコンテンツも随時更新していくのが一般的です。記事コンテンツの場合はこの作業を「リライト」と呼びます。
コンテンツの成果が出ていない場合は、「読みにくい」「つまらない」「ユーザーニーズに合っていない」「魅力的な商品紹介ができていない」など様々な原因が考えられます。
これらを分析するときに注意すべきは、コンテンツ改善の原因・改善策が「机上の空論」にならないよう、データをもとに仮説を立てていくべきということです。
流入チャネルやPV数を確認できる「Googleアナリティクス」「Googleサーチコンソール」、ユーザーがどの部分を熟読しているかを分析できる「ヒートマップ」などを活用するとよいでしょう。
関連記事:オウンドメディアの作り方を1から10までプロが徹底解説!【専門知識不要】
【参考】オウンドメディアのKPI設定の重要性
KPIとは「Key Performance Indicator」の略称で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。組織やビジネスが目標の達成に進む際に、現状から目標達成までの度合いを計測する指標のことです。KPIを設定しないと、達成すべき目標にどれだけ近づいているのか、そもそも何を達成すべきなのか、が把握できなくなります。
適切なKPI設定は、オウンドメディアを立ち上げてからの段階によって、またその時のメディアの状態によって異なります。オウンドメディア立ち上げ後は、タイミングに合わせてKPIを設定することが、オウンドメディアを運営するうえでオーソドックスな方法です。以下に一例をまとめます。
メディアの時期 |
KPI |
立ち上げ時 |
半年後までにコンテンツを100記事ストックする |
6ヶ月後 |
メインキーワードの検索順位10件以上で上位表示 |
1年後 |
メディア全体での月間PV数を50万PVにする |
1年6ヶ月後 |
CV数を月間1,000件獲得 |
適切なKPI設定をせず、最初からCV数を追うと挫折する可能性が高まります。当サイトWeb幹事も、お客様からホームページ制作の問い合わせが入るまで半年以上かかりました。
KPIの設定方法については、下記記事をご参照ください。
関連記事:オウンドメディアのKPI本当にそれで大丈夫?事例を交えて目標設定を解説
オウンドメディアの成功事例
オウンドメディアの作り方・運営方法がわかったところで、実際の成功事例を見ていきましょう。「コンテンツSEO」「ブランディング」「採用強化」での成功例を紹介します。
【SEO】Google検索結果で上位表示されてリード獲得や売上増加につながる事例
良質なコンテンツを定期的に発信して、Googleなどの検索エンジンに上位表示させて集客するマーケティング方法を「SEO」といいます。
当メディア『Web幹事』では「SEO」を意識しながら、Webサイト制作・リニューアルをしたい企業様向けにホームページ、ランディングページ、ECサイト、オウンドメディアの運営など、Webサイト制作に関するあらゆるノウハウを提供してきました。
その結果、Web制作に関するさまざまなキーワードでGoogle検索結果で上位表示され、月間400件以上の相談を常に獲得しています。オウンドメディアとSEOによって、リード獲得・売上につなげることができた成功事例と言えるのではないでしょうか。
『Web幹事』はホームページ制作の相談・依頼をしたい企業様向けに、専門のコンサルタントが要件をヒアリングし、発注の準備から制作会社のご紹介まで無料で支援するメディアです。ぜひお気軽にご相談ください。
関連記事:コンテンツSEOとは?検索上位を狙うコツ・メリットを詳しく解説【初心者向け】
【ブランディング】メディアの質が高いことでファンが増える事例
※画像出典:サイボウズ式
ブランディング観点での成功例としては『サイボウズ式』が挙げられます。
このオウンドメディアを運営しているサイボウズ株式会社は、国内グループウェア市場で10年連続シェアトップに位置する「サイボウズOffice」を提供している会社です。
※グループウェア:組織内のネットワークを介して情報共有できるソフトウェア
すべてのコンテンツは自社で作成していて、働き方・生き方などについて多くの人が共感するコラム記事やインタビュー記事を発信しています。
このような情報配信によって、「働きがいのある会社」や「ダイバーシティ経営企業100選」に選出されて認知度が高まり、採用面でも効果が出ているそうです。
【採用強化】マッチ度の高い求職者からの応募が増える事例
※画像出典:メルカン
採用強化という観点での成功例としては、『メルカン』が挙げられます。
『メルカン』はフリマアプリ最王手であるメルカリのオウンドメディアで、メルカリグループのメンバーが社内の様子を伝える内容のコンテンツを発信。
メルカンには、企業紹介から研修内容・イベント情報まで、さまざまなメルカリの側面を知れるコンテンツが揃っています。
それらの情報発信によって、求職者が実際に入社した際に、社内の様子を知らなかったことでのイメージギャップによる離職の防止を目指しています。
オウンドメディア運営代行会社の選び方
オウンドメディア運営が未経験の方や、経験はあるけどリソースが足りない方などオウンドメディアの運営代行会社を利用する場合があるでしょう。オウンドメディア運営代行会社を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
実績や専門性
運営代行会社が手がけたオウンドメディアの実績、お客様の声、得意としている専門分野や業種などをチェックしましょう。いくら経験豊富な会社であっても、自社の事業やジャンルと合うとは限りません。
単に運営代行の実績が多い、経験が長いなど表層的なことではなく、自社と親和性がある会社かどうかをチェックしましょう。
サービス内容
オウンドメディアの運営代行と言っても、やることは多々あります。コンテンツを作るだけでなく、サイトの内部設計や改善、バグが起きたときの対応(プログラマーの業務)や、オウンドメディアに集客するためのマーケティング施策など様々。
自社でノウハウやリソースがない場合は、上記の業務も外部に依頼しなければいけません。万が一、コンテンツ制作しかできない会社であれば、他の委託先を探さなければいけません。オウンドメディアで依頼したいことを全部依頼できるかなど、サービス内容も比較しましょう。
担当者との相性
取引先を選ぶ際に軽視されがちですが、意外と重要なのが「担当者との相性」。運営代行会社を選ぶ際は、担当者とコミュニケーションが取りやすいかも考慮に入れましょう。
オウンドメディア運営は単発の依頼ではなく、長期的に関わっていきます。担当者と相性が悪いのに我慢して付き合っていると、どこかで亀裂が入ることがあります。ツールを使うのではなく、相手は人間なので仕事にも感情が入ります。担当者との相性は長期的に見て重要になってきます。
【まとめ】オウンドメディアで集客やブランディングを成功させよう
この記事ではオウンドメディアについて、基本的な言葉の意味から運用方法まで詳しく解説しました。ひとくちにオウンドメディアと言っても、何を目的にするかによって、作るべきコンテンツも、指標となる成果も変わってきます。
目的があいまいなままだと、ただコンテンツを大量生産してしまい、ただただ予算とリソースだけを浪費することになってしまいがちです。オウンドメディアを運営するときには、事前のプランニングや組織づくりから戦略的に行いましょう。
そしてユーザー目線で高品質なコンテンツをストックしていくことで、長期的な集客力アップやブランディング施策をぜひ成功に導いてください。
オウンドメディアの導入を検討されている方へ
オウンドメディアの導入を検討されている方は是非、Web幹事にご相談ください。
貴社の要件を、専門のコンサルタントが丁寧にヒアリング。
オウンドメディアに精通した制作会社をご紹介いたします。
コンサルタントのご紹介
代表取締役
岩田 真
2015年にWeb制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。
ホームページ制作のオンライン相談窓口「Web幹事」は、35,000件を超える豊富な相談実績と幅広い知識で、お客様のあらゆるニーズにお応えします。
Web制作業界のプロが丁寧にヒアリングしますので、
初心者の方でも安心してご相談ください!
・オウンドメディアの導入メリットについて教えて欲しい
・業者の相場について知りたい
など基本的な情報も丁寧にお伝えします。
相談料・紹介料は「完全無料」。お気軽にご相談ください。
Q. オウンドメディアとは何ですか?
企業が運営している「ブログ」のようなものです。サイト(ブログ)内で記事を作成し、売上の増加に繋げます。
Q. オウンドメディアを運営するにはどのようなスキルが必要ですか?
オウンドメディアを運営するには、ターゲットユーザーの理解力やマーケティングの知識、記事やコンテンツの企画力、ライティングスキルなどが必要です。また、Webデザインやシステム開発の知識もあると良いですが、外部の専門家を利用して補うこともできます。
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・ランディングページ
・ECサイト
・オウンドメディア
・採用サイト
の相場の情報を徹底解説。
さらに相場を理解するためのポイントや
ホームページを業者に依頼する前の準備方法も
合わせて解説。
ホームページを依頼したいが、相場が分からず心配
という方はぜひダウンロードしてください。
この記事を書いた人
清水 皇輔
専門分野: SEO,編集
前職では、月間2,000PVの住宅修繕メディアのSEO担当となり、
・月間1,000件の新規お問い合わせ獲得
・月間50万PV
・月間検索回数33,000回のビッグキーワードで1位
を達成。
大手不動産会社や美容クリニックのコンテンツ制作にも従事。
読者様に役立ち行動を引き起こすコンテンツを提供して参ります!