- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー オウンドメディア
オウンドメディアの効果はどう分析したらいい?分析方法から分析ツール、分析の指標まで紹介【2024年最新版】
販売促進やブランディングから採用に至るまで、様々な用途で多くの企業に導入されているオウンドメディア。
オウンドメディアを導入することで、年600%の成長を達成したという成功事例も。
それほど効果が高いとされているオウンドメディアですが、ことの「分析」となると、未だ重要度が低い印象があります。
しかし、オウンドメディアにおいて、分析は非常に重要であり必要不可欠です。
- オウンドメディアをどのように分析したら良いかわからない…
- オウンドメディアの分析の重要性がいまいちピンとこない…
そんな方に向けて、オウンドメディアで多くのコンサル実績を持っている私が、なぜ分析が必要不可欠なのかということや、分析ツール、分析で用いられる重要な指標について説明していきます。
関連記事:オウンドメディアで圧倒的に結果を出すためのツールを厳選!これさえあれば他のツールは要りません!
オウンドメディアで分析が必要不可欠な理由
オウンドメディアでは質の高い記事を作成するのも重要ですが、それと同じくらいに作成したオウンドメディアの効果を分析することが大事です。
しっかりとした分析を行わず、オウンドメディアの運営が間違った方向に進んで失敗するケースがよくあります。
オウンドメディアの分析には、以下のようなメリットがあります。
- ユーザーの評価がわかる
- 評価されているキーワード群がわかる
- 勝ち筋が見つかる
それでは、オウンドメディアを分析する目的について、個別に見ていきましょう。
ユーザーに評価されているかを知るため
データを分析すると、どのコンテンツがユーザーに評価されているかわかります。
Googleアナリティクスなどのツールを使って分析をすると、ユーザーのサイトでの滞在時間や直帰率などの行動データを取得することができます。
滞在時間や直帰率などの数字が芳しくない場合は、ユーザーにとってよくない記事になっている確率が高いので、改善していく必要があります。
あくまで参考ですが、記事コンテンツで直帰率が90%の場合は改善する必要があります。
反対に、70%台であればいい記事と評価されている確率が高いです。
それでは、具体的な事例をご紹介します。
これはWeb幹事のGoogleアナリティクスのデータです。
Googleアナリティクスでは、URL(記事)ごとに読者がどれくらいページに滞在し、直帰(1ページ目でサイトから離脱)しているのかがわかります。
例えば 1.の記事では滞在時間は8分47秒あり、直帰率も58.5%と非常に低い数値となっています。
9分近くも滞在しているので記事の満足度は高く、最後まで読んでいる確率が高いと分析できます。
事実、こちらの記事は2019年2月時点において、特定のキーワードで検索順位1位を達成している記事であり、Googleからも評価を得ています。
記事の内容で満足度を高めることができたので、記事下に関連リンクを貼り、ユーザーを回遊させることで、商品購入やブランディングにつなげることができます。
これは分析の一例ですが、分析を行うと、様々な問題点と解決策を見つけることができます。
評価されているキーワード群を見つけるため
オウンドメディアを分析する際は、どのキーワードが評価されているかをチェックしましょう。
これらを分析すれば、どのキーワード群で評価されているかが見えてきます。
ここで見えてきたキーワード群は、競合が弱いか、Googleからそのテーマを評価されていると考えられます。
よって、その周辺のキーワードで記事を作成すれば、上位表示を取れる確率が高まるでしょう。
読者にとって面白い記事を作成することにもつながります。
こういった情報を企業の財産として蓄積していき、コンテンツ制作に活かしていくことで、ユーザーの満足度を高め、メディアの価値を高めることができるのです。
コンテンツを制作する段階でもキーワード選定を行っていますが、コンテンンツ公開後に分析を行うと、こちらの思惑とは異なる動きが見られるかもしれません。
そのような新たな発見から、新しい発想が生まれ、それを反映することでより満足度の高いメディアとすることができます。
勝ち筋を見つけるため
オウンドメディアを分析をすることで得られる最高のメリットは、勝ち筋を見つけられること。
勝ち筋を見つけるために最も取り組みやすいのが、グルーピングをする方法です。
- アクセスの多い記事
- 検索順位の高い記事
- コンバージョン(成果)が取れている記事
うまくいっている記事は、100記事くらい作成すればだいたい見つかります。
その記事を分析すると共通項が見つかるので、その共通項をオウンドメディアの戦略立案や記事作成に活かすと、オウンドメディアは成功します。
私がコンサルティングに入っている会社では、比較系のキーワードが成果に繋がっていることがわかりました。
そのため、比較系の記事を新しく作ったり、リライトをすることで成果を大きく伸ばすことに成功しました。
守秘義務があるので数字を示すことはできないのですが、驚くほど売上が伸びています。
これはあくまで一例ですが、このようにオウンドメディアの分析をすると勝ち筋が見つかります。
また、オウンドメディアを分析するには競合を調査することも重要です。無料でダウンロードできる主要コンテンツマーケティングカオスマップをご用意しておりますので、ぜひご活用ください。
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オウンドメディアの分析ツール
オウンドメディアにおける分析の必要性が理解できたところで、次は、Googleアナリティクス、Google Search ConsoleやGRCといった、オウンドメディアの主要な分析ツールをご紹介します。
これから紹介する分析ツールは私も使っていますが、かなり役に立つので利用をオススメします。
関連記事:オウンドメディアで圧倒的に結果を出すためのツールを厳選!これさえあれば他のツールは要りません!
グーグルアナリティクス(Google Analytics)
Googleアナリティクスとは、Googleが提供するアクセス解析ツールです。
有料版も存在しますが、無料版でも様々な機能を使うことができます。
グーグルアナリティクスでは、自社サイトを訪れたユーザーの行動データを見ることができます。
サイトの訪問者数はもちろんのこと、サイト訪問者がどこから来たのか、使われたデバイスは何かなどのデータです。
また、オウンドメディアに対して行った施策の成果を確認することもできます。
例えばFacebookにリスティング広告を打った場合、そこからどれくらいの流入があったのかなどを確認することが可能です。
滞在時間や直帰率などユーザーの行動データが得られ、サイトの分析には必須のツールです。
サーチコンソール(Search Console)
サーチコンソールとは、グーグルアナリティクスと同様に、Googleが無料で提供する高機能サイト解析サービスです。
2015年5月20日にGoogleウェブマスターツールから名称が変更されました。
グーグルアナリティクスはサイト内の分析がメインですが、サーチコンソールは検索の状況を詳しく知ることができる解析ツールです。
具体的には下記のような項目があり、多角的な視点からサイトを分析することができます。
- 検索画面上での見え方
- 検索トラフィック(オーガニック検索)
- Googleインデックス(インデックス登録状況)
- クロール(クローラー状況)
- セキュリティ
こちらがサーチコンソールの画面です。
サーチコンソールを使って検索キーワードを調べていると、どのキーワードで対策すべきかが見えてきます。
また、グーグルアナリティクスでは見ることのできない、Google検索エンジンにおける検索クエリ(流入キーワードやクリック率など)も把握することができます。
そのため、集客を増やすことやSEOにも役立ちます。
このような点から、サーチコンソールはウェブ担当者・管理者必携のツールと言えます。
サイト運営において重要な情報を確認し、パフォーマンス向上に役立つ重要な分析をするために、ぜひ活用することをおすすめします。
GRC
GRCはインストール型の代表的なSEO検索順位チェックツールです。
2004年頃より配布が開始されたGRCは、同種のツールの中でも特に歴史が古いツールとして、多くの企業や個人に利用されています。
複数のサイト・複数の検索語に関して、Google、Yahoo!、Bingの3つの検索エンジンの掲載順位を効率的に取得し保存することが出来るツールです。
GRCが表とグラフにして記録してくれるため、毎日の定点観測に非常に役に立ちます。
PC端末にインストールするソフトウェアで、Windowsにのみ対応しています。
しかしMacでも無料で利用できるアプリ「Wine」を用いると、Mac上で直接GRCを利用することができます。
その他のMac上で利用する方法はGRCのサイトに記載してあります。
他にも、検索順位チェックツールは多く存在しますが、GRCの魅力は価格面。
他のツールに比べかなり安価に利用することが可能です。
他社の検索順位ツールを比較した表です。
キーワード数 |
月額料金 |
年間料金 |
|
---|---|---|---|
GRC |
500 |
405円 |
4,860円 |
Gyro-n |
200 |
10,368円 |
124,416円 |
BULL |
160 |
6,500円 |
78,000円 |
次の画像のようにグラフィックで検索順位の上下を把握することができるので、かなりわかりやすいです。
基本的には有料になりますが、検索語数無制限の一番高いプランでも年2万4,300円と機能に対して非常に安価。導入することを強く推奨します。
種別 |
検索語数 |
URL数 |
上位100追跡 |
期間 |
料金(税込) |
---|---|---|---|---|---|
無料版 |
20個 |
3URL |
2個 |
永久 |
無料 |
ベーシック |
500個 |
5URL |
5個 |
1年間 |
4,860円/年 |
スタンダード |
5000個 |
50URL |
50個 |
1年間 |
9,720円/年 |
エキスパート |
50,000個 |
500URL |
500個 |
1年間 |
14,580円/年 |
プロ |
50,000個 |
5,000URL |
5,000個 |
1年間 |
19,440円/年 |
アルティメット |
無制限 |
無制限 |
無制限 |
1年間 |
24,300円/年 |
オウンドメディアの分析で重要な指標
これまでオウンドメディアにおいての分析の必要性と、主要な分析ツールを説明してきました。
これからより具体的に、滞在時間やPV・UUといった、オウンドメディアを分析するにあたり重要な指標について説明していきます。
「言葉はよく見かけるけれど、いまひとつ意味がわからない」という方も、せっかくの機会ですのでぜひ一通り理解して、分析に役立ててくださいね。
関連記事:オウンドメディアのKPI事例
他のオウンドメディアがどのようなKPIを設定して運営しているか気になりませんか?
有名オウンドメディアのKPI事例を集めました!ぜひ参考にしてください。
オウンドメディアのKPI本当にそれで大丈夫?事例を交えて目標設定を解説
平均ページ滞在時間
「滞在時間」とはユーザーがWebサイトを閲覧するために滞在していた時間のことを指していることが多いです。
「平均ページ滞在時間」は、その滞在時間を平均したものです。
厳密には図で示した通り、離脱前にいたページの閲覧時間は測定することはできず、全ての閲覧時間を指している訳ではないという点が注意が必要です。
したがって、流入があったものの他のページに移らずに直帰された場合、平均滞在時間は0となってしまいます。
滞在時間は基本的には多ければ多いほど良いとされ、企業サイトであれば目安は5分程度と言われています。
滞在時間が多ければ、ユーザーにとって理解度が増し、購買に繋がりやすいからです。
また、5分以下で商品を購入することはほとんどないことから、商材にもよりますが、まずは5分を目安とするのが良いと思います。
直帰率
最初に訪れたページのみを閲覧してサイトから離脱してしまうことを直帰と言います。
直帰率とは、総訪問数の中における直帰したユーザーの割合のことです。
直帰率が低ければ、ユーザーが興味を持ってくれたという証。
しっかり確認していきたい重要な分析指標の一つです。
なお、通常の設定では、イベントと呼ばれるPDFのダウンロードや外部リンクへのクリックが行われた場合、たとえ1ページしか閲覧されていなくても、直帰とは見なされません。
イベントが発生した際にも直帰を測定したい場合は、ノンインタラクションの設定が必要です。
PV
「PV(ページビュー)」とは、ホームページを閲覧した回数のことです。
Googleアナリティクスでは
「ページビューとはブラウザにページが読み込まれる(再読み込みされる)ことです。ページビュー数は、閲覧されたページの合計数として定義される指標です。」
と説明されています。
しかしPVの数値は注意が必要です。
例えば、同一ユーザーが10回Webページを閲覧した場合、PVは10とカウントされます。
したがって、PVは訪問者数とは異なるので注意が必要です。
1つの記事にも関わらず5ページや10ページにまたがっている場合もPVが伸びるため、わざとページ分割をして、PV数を増やす企業もあります。
関連記事:オウンドメディアのPVの増やし方教えます。
オウンドメディアのPVを増やし方をプロが徹底解説。ぜひ参考にしてください。
オウンドメディアのPVが増えない原因わかっていますか?その悩みプロが解説します
UU
「UU」とはユニークユーザーのことで、特定の期間内にサイトを訪れたユーザーの数を表します。
期間内の場合は、同じユーザーが何度サイトを訪れても、見たページ数に関係なく1UUとカウントされます。
サイトが何人に利用されているかを知る際に見る指標になります。
UUの集計方法は解析ツールによって異なりますが、グーグルアナリティクスはブラウザ単位での集計になります。
そのため、同一人物がスマホとPCなど異なるデバイスで同じサイトを閲覧した場合は、2UUとしてカウントされます。
したがって厳密にユーザーの人数が正確にカウントされるわけではありません。
あくまでUUは、ユーザーの人数をざっくり把握できる指標だと捉えておきましょう。
検索順位
「検索順位」については皆さんもご存知かと思いますが、改めて説明すると、GoogleやYahoo!等の検索エンジンの検索結果に表示されるサイト表示の順番です。
検索順位を上位にできるとPV数を増やすことができます。
検索順位を上げるために用いられるのが、SEO対策です。
SEO対策とは、検索順位を上げ、検索結果上位に表示されることにより、たくさんの検索ユーザーをサイトへ誘導するというWebマーケティング手法です。
SEO対策により検索順位を上げることで、オウンドメディアのPVを増やすことができます。
関連記事:オウンドメディアのSEOで悩んでませんか?プロが実践する成功の秘訣、教えます
まとめ
オウンドメディアの分析についての必要性から始めて、主要な分析ツール・分析指標について述べてきました。
これでオウンドメディアを分析するにあたっての全体像がお分かりいただけたら嬉しいです。
- オウンドメディアが正しく評価されているのかを把握するため、分析は必須
- 分析ツールとして、代表的なのはGoogleアナリティクス、サーチコンソール、GRC
- 分析指標としては、平均ページ滞在時間、直帰率、PV、UUの確認は必須
また特に分析指標については、
- 平均ページ滞在時間は5分程度を目安にする
- PVやUUは必ずしも正確な数値ではないので注意が必要
など意外と見落としているポイントがあったのではないかと思います。
より厳密に述べていけば、もっと細かくなりますし、紹介した指標以外にもまだまだ様々な指標があります。
ぜひこれを機に分析を深め、より良いオウンドメディア運営に繋げていってください!
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オウンドメディアと公式サイトの大きな違いは「目的」にあります。オウンドメディアは情報を発信することが目的ですが、公式サイトはサービス・製品を紹介したり、企業の概要やビジョンを伝えることが目的です。
Q. オウンドメディアの効果を分析する際、どのような指標を使えば良いですか?
分析する際に重要な指標は、平均ページ滞在時間、直帰率、ページビュー数、ユニークユーザー数です。これらの指標を確認することで、ユーザーの評価やサイトの成果を把握できます。
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この記事を書いた人
能登谷 貴仁
専門分野: コンテンツマーケティング,オウンドメディア
新卒入社した企業でオウンドメディアを5カ月で8,000PVから20万PVに伸ばす。 アフィリエイターとして独立をして、立ち上げ5カ月で37万PV。 現在Webマーケティングのコンサルに従事。クライアントのニーズに合わせて、戦略立案から運用、仕組み化まで幅広く対応。
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