- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー ECサイト
ECモールを徹底比較人気のモールや料金も解説【2024年最新版】
日本のEC市場にとって大きな存在である、Amazonや楽天市場などのECモール。
ネットショップを始めるとき、一度はECモールへの出品・出店を検討するでしょう。
しかし、ECモールにはいくつかの種類があり、どのモールに出店するか迷います。また、そもそもECモールに出店すべきなのか、自社ECを立ち上げたほうが良いのかも判断が難しいところ。
本記事では、これからECサイトの運営を考えている人、ECモール出店を考えている人に、下記の悩みを解決する情報をまとめました。
・ECモールのメリットが知りたい
・ECモールごとにどんな特徴があるのか知りたい
・自社に合ったECを知る判断材料がほしい
さらには、主要ECモールの特徴や手数料なども比較していますので、最後までご覧ください。
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【2024年11月最新版】
ECモールとは
ECモールは、ショッピングモールのような複合型のECサイトです。楽天市場やAmazonのようなすでに存在する大きなECサイトに、複数の事業者が出品・出店している形。実店舗にたとえると、ECモールへの出店・出品は、ショッピングモールや百貨店にテナントを出すようなものです。
一方の自社ECは、事業者が一からECサイトを立ち上げること。サイト構築に利用するシステムによりますが、基本的にどういったECサイトを作るかは事業者の自由です。
ちなみに、ネットショップを始める方で、実店舗との違いや集客・運営方法の違いを理解している方は少ないです。それが原因で失敗する方もいますので、下記も参考にしてください。
関連記事:ネットショップと実店舗の違いを知って売れるECサイトを!メリット・デメリット
ECモールの出品・出店方法の違い
ECモールにも種類があり、大きく「テナント型」と「マーケットプレイス型」の2パターンに分けることができます。
・テナント型:ECモールに「出店」する。ECモールのなかに、自社のECサイトを作るような形。マーケットプレイス型に比べると販売の手間がかかる一方で、独自サイトほどではないもののブランドの特徴を出しやすい。代表的なテナント型モールが楽天市場やYahoo!ショッピングなどです。
・マーケットプレイス型:ECモールに「出品」する。商品情報と出品者情報を登録すれば販売開始できます。テナント型に比べて手間がかかりませんが、ブランドの特徴は出しにくいことがデメリット。代表的なマーケットプレイス型ECモールがAmazonなど。
一般的に、オリジナル商品やブランドを重視するならテナント型、型番商品や価格・販売効率を重視するならマーケットプレイス型がおすすめです。
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ECモールの種類を解説
ECモールには、大きく2つのタイプに分けられます。
ここからは、ECモールの種類について詳しくお話しましょう。
テナントタイプ
テナントタイプは、楽天市場のように大きなプラットフォームに店舗を出店するようなタイプのことです。
大きなショッピングサイトに出店料を支払うことで出店できるテナントタイプの仕組みは、実店舗のショッピングモールと同じ仕組みになります。
代表的なテナントタイプのECモールは、楽天市場やYahoo!ショッピングがあげられます。
マーケットプレイスタイプ
マーケットプレイスタイプは、モール内で商品を販売したい企業が商品のデータを掲載していくタイプのものです。
テナントタイプとは違い、出店をせずにあくまで出品をすることになるため商品データの管理は自社ではなくモール側が行うのが大きな特徴でしょう。
代表的なマーケットプレイスタイプのECモールは、AmazonやeBayなどがあげられます。
海外もターゲットなら越境ECも
また、日本国内だけでなく海外へターゲットを広げるなら越境ECも取り入れているECモールへ出店も検討してみませんか?
越境ECとは、国境を越えて電子商取引(EC)を行うことです。越境ECができるECモールは、Qoo10やAmazon、eBay、天猫国際などがあります。
中でも天猫国際は日本の商品がよく売れるそうなので、実際に見てみても良いでしょう。
ECモールのメリット
続いて、ECモールに出店するメリットとデメリットを説明します。
早く、ECモールの比較を見たい方は下のボタンをクリックしてください。
出品・出店が簡単、コストを抑えて始められる
ECモールは、ECサイトを一から構築する必要がありません。すでにある大きなECサイトに対して、アカウントを作成して、店舗情報や商品情報など必要な情報を登録するだけで、簡単に販売を開始できます。すでにECサイトの母体が用意されているので一から作る必要がなく、コストも抑えることができます。
モール自体に集客力がある
自社ECサイトを立ち上げる場合は、自力で集客を行う必要がありますが、ECモールはモールの集客力に頼ることができます。たとえば、Google検索でなんらかの商品を検索すると、検索上位にはAmazonや楽天市場などが表示されます。また、検索エンジンではなく、そもそもECモール内で商品を検索するというユーザーもいます。
購入率(CVR)が高い
ECモールは、集客力が高いだけでなく、購入率(CVR)も高いのが特徴です。ECサイトのCV率(購入率)は1%〜2%ですが、ECモールのCVRは5%前後といわれます。これは、ECモールを訪れるユーザーが、そもそも購入を前提に商品や店舗を検索しているからです。
モールに関連する支援サービスを利用できる
ECモールでは、出品・出店者に向けて、広告出稿やコンサルティング、物流倉庫などの支援サービスを提供しているのが一般的です。こういった支援サービスを利用することで、初心者でも簡単にEC店舗を運営することが可能です。
ECモールのデメリット
ECモールには前述のようなメリットがある一方、次のようなデメリットもあります。
デザインや機能のカスタマイズに制限がある
ECモールは、自社ECほどデザインや機能の自由度がありません。出品・出店者のニーズに応じてECモール側で機能追加・アップデートを行うことはありますが、基本的にはECモール運営側が決めたデザイン・機能の範囲内でEC店舗運営を行うことになります。
「こんな機能が欲しい」「こんなお店にしたい」と思ってもカスタマイズの自由性がないので注意してください。
お店のブランド育成、顧客育成が難しい
ECモールでは、基本的にモールのブランドやルールに合わせて店舗を運営することになります。そのため、自社ECに比べ、独自のブランドや施策を打ち出しにくいところが難点。独自の世界観を表現したい場合や、こまかな施策を行いたい場合には、不自由に感じることもあるでしょう。
また、自社ECのように「この店舗で買いたい!」という愛着を持ってもらいにくいため、リピーターを獲得しにくいこともデメリット。しかも、ECモールによっては、顧客情報が十分に取得できない場合もあり、新しい企画や、売上が悪いときの改善案を出しにくい可能性があります。
最近ではモールも競争が激しい
市場の成長により、ECに参入する事業者は増え続けており、モール内の競争も激化しています。ECモール自体に集客力があり、CVRも高いとはいえ、モールに出品・出店したから売れるという状況ではなくなっています。
以前は、まずはECモールに出店してから自社ECを立ち上げるという流れが一般的でした。しかし最近は、手軽に利用できるEC構築システムやSNSなどを活用して、最初から自社ECを立ち上げるケースも増えています。
これからECサイトを始める方は以下の記事もぜひ参考にしてください。
関連記事:売れるECサイトの作り方を準備から開設・集客まで徹底解説【プロ監修】
3大ECモール比較表
おすすめの人
特徴 |
おすすめの人 |
|
楽天市場 |
国内最大手 |
・できる限り世界観・ブランドを表現したい ・集客力のあるECモールに出店したい ・コストは多少かかっても良い |
Amazon |
物流体制が充実 |
・個人・少人数でECを運営する ・ブランド訴求よりも効率的な運営を重視 ・人気があるブランド・商品を扱っている |
Yahoo!ショッピング |
外部との連携が充実 |
・コストを抑えてECモールに出店したい ・季節による売上変動が大きい ・外部と連動して施策を打ちたい |
ここからECモールの比較をしていきます。ECモールのなかでも外せない3大ECモールといえるのが、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングです。
楽天市場は、3大ECモールのなかでもっともコストがかかるECモール。一方で、集客力の高さや、店舗ならではのデザインや施策を実現できるところが強みです。出店難易度はやや高めですが、多少コストや時間がかかっても良いので、サイトを作りこみたい場合に向いています。
Amazonは、出品から販売、配送などEC運営にかかわる一連の業務が効率化できるECモールです。ブランドや事業者ごとの個性は出しにくいのですが、売れる商品を効率的に売りたい場合に向いています。
Yahoo!ショッピングは、初期費用・月額固定費無料で、コストを抑えて出店できるECモールです。Yahoo!Japanユーザーに対しての集客力もあります。
紹介した3大ECモールの出品・出店にかかる手数料や特徴を下表にまとめました。
手数料
楽天市場 |
Amazon |
Yahoo!ショッピング |
||||
がんばれ! プラン |
スタンダード プラン |
メガショップ プラン |
小口出品 |
大口出品 |
||
初期費用 |
60,000円(税別) |
- |
- |
|||
月額費用 |
19,500円 |
50,000円 |
100,000円 |
100円/商品 |
4,980円 |
- |
システム利用料 |
||||||
月間売上高の 3.5~7.0% |
月間売上高の 2.0~4.5% |
|||||
各種手数料 |
楽天ポイント:購入代金の1% 安全性・利便性向上のための システム利用料:月間売上高の0.1% アフィリエイト経由売上の2.6%~ R-Messe:月額固定費3,000円~+従量課金制 楽天ペイ利用料:月間決済高の2.5%~3.5% |
販売手数料: 8%/10%/15% ※カテゴリによる |
ストアポイント原資負担:1~15% キャンペーン原資負担:1.5% 決済手数料:クレジットカード3.24% ※その他決済方法ごとに手数料設定あり |
|||
※アフィリエイト利用時 パートナー報酬原資:1%~15% 手数料:アフィリエイトパートナー報酬原資の30% |
||||||
おすすめの人 |
多少コストはかかっても良いので ECモールでもサイトを作りこみたい |
少人数で効率的な EC運営を行いたい |
できるだけコストを抑えてECを始めたい |
|||
出店難易度 |
△ |
◎ |
○ |
※2021年8月16日時点のデータです
これら3大ECモールのそれぞれの詳細を解説します。どんな方におすすめか紹介しますのでご覧ください。
費用の相場
ECモールの費用相場は、初期費用が無料~10万円、月額費用が無料~5万円となります。
そこに先ほど紹介した、各ECモールでの販売手数料や決済手数料が発生するのですが、モールに出店している間はテナント料も発生してくるのです。
ECモール、ECサイトをそれぞれ比べると費用の相場はこのようになります。
初期費用 | 月額費用 | 販売手数料 | |
ECモール |
無料~10万円 | 無料~5万円 | 各モールによる |
ECサイト | 無料~1000万円程 | 無料~30万円程 |
各サービス、プランによる 自社ECの場合はなし |
※ECサイトの構築方法は、ASP、オープンソース、パッケージ、フルスクラッチと分かれているため、方法やコスト、実装できる機能がそれぞれ異なります。
商品や業界によってはECモールよりもECサイトが合う可能性もあるため、予算と要件に合わせて、よく検討すると良いでしょう。
楽天市場
画像出典:https://www.rakuten.co.jp/ec/
楽天市場は、楽天グループ株式会社が運営するECモール。
出店数は約53,000店(2021年3月時点)です。
楽天会員IDを持つユーザー数は約1億1,980万人(2021年7月時点)にもなり、圧倒的な集客力を持ちます。また、2020年度の楽天国内EC流通総額は約4.5兆円にものぼります。
モールの特徴としては、生活雑貨や食品、アパレルなどのジャンルが強いです。
こんな人におすすめ
・できる限り世界観・ブランドを表現したい
・集客力のあるECモールに出店したい
・コストは多少かかっても良い
集客力が高く、作りこみができるECモール
楽天市場は、他のECモールに比べると初期費用・月額費用などが高めですが、店舗としての作りこみができるのが特徴です。そのため、ECモールのなかでは、比較的ブランドや店舗の存在感を出しやすいといえます。楽天市場にはRMSと呼ばれる店舗運営システムがあり、店舗構築から受注管理、メール配信、データ分析など、本格的なEC運営の機能がそろっています。
また、ECモールのなかでも集客力が高いことが特徴。理由は母体である楽天が、「楽天経済圏」と呼ばれるほどに幅広い事業を展開しているからです。ユーザーは、楽天グループのサービスを活用することで、「楽天ポイント」をお得に貯めることができます。そういった楽天ユーザーを強く集客できるのが楽天市場です。
関連記事:楽天市場でのEC制作に強い優良制作会社5社をプロが厳選!
楽天市場出店にかかる手数料
楽天市場には、下表のように3つのプランがあり、プランによって月額出店料およびシステム利用料が異なります。他のECモールに比べると費用が高めになるのですが、その分、店舗を作りこむことができます。
がんばれ!プラン |
スタンダードプラン |
メガショッププラン |
||
初期費用 |
60,000円 |
|||
月額出店料 |
19,500円 ※年間一括払 |
50,000円 ※6カ月ごと2回払 |
100,000円 ※6カ月ごと2回払 |
|
システム利用料(税別) |
月間売上高の 3.5~7.0% |
月間売上高の 2.0~4.5% |
月間売上高の 2.0~4.5% |
|
システムサービス 利用料金 |
楽天ポイント |
楽天会員が購入した代金の通常1.0% |
||
モールにおける取引の安全性 利便性向上のためのシステム利用料 |
月間売上高の0.1% |
|||
楽天スーパー アフィリエイト |
※アフィリエイトを経由した売上の2.6%~ |
|||
R-Messe* 月額固定費 |
月額固定費:3,000円~ +会話数に応じての従量課金 |
|||
決済サービス 利用料金 |
楽天ペイ(楽天市場決済)利用料 |
月間決済高の2.5%~3.5% |
*R-Messe(アールメッセ):ユーザーと店舗間のコミュニケーションを円滑にする機能
「がんばれ!プラン」と「スタンダードプラン」を選ぶ目安とされているのが、月商140万円です。1年後に目標とする月商が140万円未満の場合はがんばれ!プラン、140万円以上の場合はスタンダードプランが推奨されています。
また、手数料のほかにプランによって登録可能商品数・画像容量も異なります。「メガショッププラン」ではいずれも無制限となるため、商品数・画像数が多い店舗にはメガショッププランが推奨されています。
オプション料金
前述の手数料の他に、以下のようなオプションサービスもあります。
・R-SNS(アール・エス・エヌ・エス):月額固定費3,000円(税別)
LINE公式アカウント、Instagram、Facebook、ROOMなど複数のSNSの、楽天店舗運営での活用をサポートするサービス。
・R-Mail:メール配信料1通1円(税別)
メールマガジン配信サービス。楽天提供の送信リストを利用すると、週1回無料で配信が可能。
関連記事:楽天ECサイトの作り方を解説!初心者でも簡単に出来るツールも紹介
Amazon
画像出典:https://sell.amazon.co.jp/
Amazonは、アマゾンジャパン合同会社が運営するECモール。出店数(出品者数)については、楽天やEC構築サービス「MakeShop」の公式サイトの情報で、約178,000という表記が見られます。
こんな人におすすめ
・個人・少人数でECを運営する
・ブランド訴求よりも効率的な運営を重視する
・すでに人気があり他にないブランド・商品を扱っている
効率的なEC運営ができる
Amazonは店舗のデザインを行う必要はなく、出品者と商品に関する情報を入力すれば販売が可能です。管理画面が分かりやすく、Amazonのシステムを使うだけで、効率的なEC運営ができます。
一方で、ブランドならではの世界観を出しにくく、商品の説明もシンプル。購入してもらうのに詳しい説明が必要な商品はあまり向きません。価格競争になりやすいことも特徴の一つ。ただし、最近では、Amazonでブランド強化の動きもあるので、注目していきたいところです。
また、Amazonは、販売手数料がカテゴリーごとに定められているなど、やや複雑なところがあります。公式サイトで、出品コストをシミュレーションできるようになっているので、出品前に一度試してみると良いでしょう。
Amazon出品にかかる手数料
Amazon出品にかかる手数料は以下の通り。
・利用料金:小口出品/大口出品がある
・販売手数料:カテゴリーにより異なる
・配送料:自社配送・小口出品/大口出品で仕組みが異なる
・その他の費用:返金処理手数料、大量出品手数料など
プラン選びの基準は月の販売数49点
Amazonには、以下のように小口出品と大口出品の2つのプランがあります。
・小口出品:100円/商品・毎月49点未満の商品販売に推奨
・大口出品:月額4,980円・毎月49点以上の商品販売に推奨
大口出品プランでは、検索結果上位・商品詳細ページへの商品掲載、広告出稿や出品用ツールの利用が可能になるなど、売上向上のためにさまざまな施策を実施できます。
カテゴリーごとに異なる販売手数料
Amazonでは、商品のカテゴリーごとに、基本的に8%/10%/15%いずれかの販売手数料と最低販売手数料30円が設定されています。最低販売手数料はカテゴリーによっては設定されていません。
販売手数料と最低販売手数料について、代表的なカテゴリーを以下に紹介します。
カテゴリー |
販売手数料 |
最低販売手数料 |
ドラッグストア |
1商品あたりの売上合計1,500円以下:商品代金の8% ※2022年2月28日まで 1商品あたりの売上の合計1,500円超:商品代金の10% |
30円 |
ビューティ |
1商品あたりの売上合計1,500円以下:商品代金の8% ※2022年2月28日まで 1商品あたりの売上の合計1,500円超:商品代金の10% ※一部ブランドは20% |
30円 |
ホーム (インテリア・キッチン) |
15% ※一部サブカテゴリ―は10% |
30円 |
ホーム (家具) |
1商品あたりの売上合計20,000円以下:商品代金の15% 1商品あたりの売上合計20,000円超:商品代金の10% ※2022年2月28日まで |
30円 |
食品&飲料 |
1商品あたりの売上合計1,500円以下:商品代金の8% ※2022年2月28日まで 1商品あたりの売上合計1,500円超:商品代金の10% ※2022年2月28日まで |
なし |
服&ファッション小物 |
1商品あたりの売上合計3,000円以下:商品代金の15% ※一部商品は異なる 1商品あたりの売上合計3,000円:商品代金の8% ※2022年2月28日まで |
30円 |
FBA利用と自社配送
Amazonでは、出品者向けにフルフィルメント by Amazon(FBA)という配送代行サービスを提供しています。Amazonのみ、またはAmazonメインでEC通販を行っている場合は、FBAの利用がおすすめです。
FBAを利用すると、Amazonの物流拠点(フルフィルメントセンター)に商品を送るだけで、受注後のピッキング・梱包・発送からカスタマーサービスまでを代行してもらえます。FBAでは、商品のサイズによって1点あたりの配送料が設定されています。
FBAを利用せず自社配送を行う場合、小口出品プランでは、Amazonがカテゴリーごとに配送料を設定しており、自由に配送料を設定できません。大口出品プランでは、自由に配送料を設定できますが、本・ミュージック・ビデオ・DVDについては、Amazonが設定した配送料が適用されます。
その他の費用
前述の費用以外に、Amazon.co出品にあたりかかる費用として以下があります。
・返金処理手数料:受取済の代金を返金する場合、Amazonは対象商品について出品者が支払った販売手数料を出品者に返金する。その際、500円または販売手数料の20%のどちらか金額の小さいほうを返金処理手数料として適用、販売手数料から差し引く。
・大量出品手数料:メディア以外の商品を大量に出品しており、12か月販売実績がない場合、対象の出品商品あたり0.05円の月額手数料。ただし、最初の200万件の出品までは免除されます。
【無料】AmazonのECサイトに強い制作会社を紹介してもらう
Yahoo!ショッピング
画像出典:https://business-ec.yahoo.co.jp/shopping/
Yahoo!ショッピングは、Yahoo! JAPANが運営するECモールです。出店数は、楽天やEC構築サービス「MakeShop」の公式サイトの情報で、2019年3月末時点で約87万店舗。
ショッピング事業取扱高は約4,069 億円*。Yahoo!ショッピングは、初期費用・月額費用がかからないため、小規模の事業者でも出店しやすいことが分かります。
また、Yahoo!ショッピングを含むヤフーサービスを利用する月間アクティブユーザーID数は約4901万人。ヤフーユーザーに対する集客力を持っています。
こんな人におすすめ
・コストを抑えてECモールに出店したい
・季節による売上変動が大きい
・外部の販売チャネルやサイトなどと連動して施策を打ちたい
低コストで開始でき、他サービスと相性が良い
Yahoo!ショッピングの大きな特徴として、初期費用・月額固定費がかからないという点があげられます。売上が発生していないときはYahoo!ショッピング利用に関する費用はかからないので、低リスクでECモールに出店できます。
また、外部リンクを自由に貼れるのも大きな特徴。ECモールは、一般的にモールからの離脱を嫌う傾向にあり、外部リンクが制限されがちです。しかし、Yahoo!ショッピングは、外部の販売チャネルやWebサイトへの誘導が自由にできます。これにより、可能な施策の幅が広がり、ECモールの弱点とされるブランディングなども行いやすくなります。
PayPayモールとYahoo!ショッピング
ヤフーグループでは、今、Yahoo!ショッピング以外に「PayPayモール」というECモールも展開しています。PayPayモールは、QRコード決済「PayPay」に関連したECモールです。
現時点では、PayPayモールは運営側から声をかけられた店舗のみ出店している状態です。しかし、今後、Yahoo!ショッピングとどのような差別化がはかられるのか、注目しておきたい存在です。
Yahoo!ショッピング出店にかかる手数料
Yahoo!ショッピングは、初期費用・月額システム利用料・売上ロイヤリティがすべて無料となっています。そのため、コストを抑えて出店可能です。
一方で、Yahoo!ショッピングならではの費用として、以下が発生します。
・ストアポイント原資負担:1~15%(1%は必須)
・キャンペーン原資負担:1.5% ※必須
Yahoo!ショッピングでは、顧客が商品を購入されるとPayPayボーナスまたはPayPayボーナスライト、Tポイントが付与されます。この原資となっているのが上記費用です。
ストアポイントは1%は必須ですが、任意でそれ以上の倍率でも設定可能です。
設定は商品ごとに行えます。倍率を高くすることで、顧客に付与されるポイントも多くなるので、販促効果があります。
また、Yahoo!ショッピングではアフィリエイト広告も利用でき、アフィリエイト経由で購入があったときは、以下の費用が発生します。
・アフィリエイトパートナー報酬原資:1%~15%(1%は必須)
・アフィリエイト手数料:アフィリエイトパートナー報酬原資の30%
決済手数料
Yahoo!ショッピングでは、6つの決済方法をそれぞれ以下の手数料で利用可能です。
・クレジットカード決済:決済金額の3.24%(非課税)
・ワイジェイカード(株)発行カード(Yahoo!Japanカード):決済金額の3.0%
・モバイル支払い(キャリア決済) :決済金額の4.48%(税別)
・モバイルSuica決済:決済金額の3.6%(税別)
・コンビニ決済:150円/件~300円/件(税別)
・銀行振込決済(ペイジー):150円/件(税別)
・PayPay残高払い:決済金額の3.0%(税別)
Yahoo!Japanカード利用時は決済手数料が下がること、PayPay残高払いができることは、ヤフーグループならではの点といえます。
Yahoo!ショッピングは出店のハードルが低いが競争は激しい 三大モールのひとつ、Yahoo!ショッピングは出店料や販売手数料がかからず、初期投資やランニングコストが低いECモールです。そのため出店数がECモールの中で最も多く、競争が激しいことが特徴。広告運用など、集客ルートをしっかり作る時間・ノウハウがある場合は出店がおすすめです。
ここまで読んでお分かりのように、ECモールは集客があるものの、お店の特徴は出しにくいことが特徴です。リピーターを育てにくく、ずっと新規顧客の獲得に追われるため、ECモール1本ではなく、自社ECサイトも作ることをおすすめします。
自社ECサイトを作る制作会社を探す場合は、相談無料のWeb幹事にご相談ください。予算やショップの特徴などから最適な制作会社を選定します。
その他のECモール比較
3大ECモールのほかにも、次のようなECモールも押さえておきたいところです。
au PAYマーケット(旧Wowma!)
画像出典:https://wowma.shop/
KDDIグループのauコマース&ライフ株式会社が運営するECモール。以前は「Wowma!(ワウマ)」という名称のECモールでした。
「au PAY」は、KDDIグループが提供するスマホ決済で、au以外のユーザーも利用できますが、auユーザーと相性が良いサービス。au PAYマーケット・au PAY両方で、共通ポイントのPontaポイントが貯まり、使えます。
これらの特徴から、3大ECモールとは違うユーザー層に集客をかけたい場合におすすめです。
また、au PAYマーケットは、成約手数料・決済手数料いずれも込みの「コミコミまとめてプラン」が特徴的です。売上が上がるほど手数料が下がり、コストをシンプルに抑えることができます。
Qoo10
画像出典:https://www.qoo10.jp/gmkt.inc/Special/Special.aspx?sid=158483&jaehuid=2026235820
Qoo10(キューテン)は、イーベイジャパン合同会社が運営するマーケットプレイス型のECモール。世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay」を運営する米国のeBay Inc.が母体です。
個人(個人事業主)でも出品が簡単で、成約時に6~10%の販売手数料が発生するだけというシンプルな料金体系。アジア各国への商品販売が簡単にできる点も特徴的です。
カテゴリーとしては、レディースファッションやビューティー・コスメが強く、低価格帯の商品が多い印象。また、購入者が一定数にならないと購入できない代わり、安く購入できる「共同購入」という仕組みがあります。
他のECモールとは商品や売れ方の毛色が異なるため、Qoo10にハマる商品を展開できれば、個人や小規模の事業者でも売上を大きく伸ばせるチャンスがあります。
ZOZOTWON
画像出典:https://zozo.jp/
ZOZOTWONは、株式会社ZOZOが運営するファッションECモール。他のECモールと違い、ZOZO側から打診のあったブランドでないと出店することができません。
ZOZOは、2019年11月に、ヤフーなどを傘下に持つZホールディングスの連結子会社となりました。これにより、PayPayモールのなかにもZOZOTOWNが出店しています。
ECモールへの出店時に気を付けるポイント
ECモールへ出店することで多くの顧客(ユーザー)に商品やストアを見てもらえる機会を増やすことができますよね。
ここからは、出店の際に気を付けるポイントをお話します。
ランニングコスト
ECモールへ出店した際のランニングコストは、無料のところもありますが最大で10万円ほどかかることもあります。月額利用料は10万円以内が相場です。
低コストで始めたところが、モールの集客力がいまいち良くなかった場合などは、ECサイトの検討もすると良いでしょう。
詳しくはこちらをご覧ください。
価格競争など、ライバルの多さ
ECモールは多くの顧客に見てもらえる機会が増えることはメリットですが、その分類似商品を簡単に比較できてしまいます。顧客からすると1円でも安い類似商品も比較しやすいため、価格競争が起きてしまうことが多いのです。
そのため、競合に打ち勝てるように日頃から、ブランド力や商品の魅力で勝負ができる対策をしておく必要があります。
商品の返品リスク
ECモールの返品率は、実店舗よりも15~30%も高いことを知っていますか?
また、アパレル業界は他の業界に比べると平均して30%も返品率が高いのです。
ECモールで販売している商品に対しての返品時にはどういった対応が必要なのか、返品ポリシーにはどういった文言を記載するのかも併せて、ECモールへの出店前から検討しておくと良いでしょう。
モール内での検索対策
ECモールでの検索対策は、商品ページを検索結果のファーストビューに表示させることが目標となります。検索順位が下がってしまうほど競合の類似商品へ流れてしまったり、途中で離脱してしまうこともあるため、対策が必要なのです。
対策はWebサイトのSEO対策に似たような作業となりますが、
- 商品のキーワードとなる元のキーワードを選ぶ
- 関連するキーワードを洗い出す
- キーワードリストを作成する
- 競合の類似商品の数や強さから対策難易度を出す
などを行ってみましょう。
リピーターの獲得しにくさ
ECモールの難点ともいえるリピーターの獲得のしにくさ。
ショップページのカスタマイズも難しいからこそ、顧客にショップを覚えてもらうことが難しいと感じてしまう方も多いのです。
リピーターを増やすためには、商品やサービスを忘れられないことや、顧客がリピーターになるメリットを提供できることが必要となります。
ECモールの成功事例が見られるサイト
ECモールに出店される際は、成功したお店を参考にするのが定石。以下に、楽天市場、Yahoo!ショッピング、au PAYマーケットのアワードを紹介します。Amazon.co.jpでも以前は「Amazonマケプレアワード」という同様の取り組みがありましたが、2019年以降は開催されていないようです。
【楽天市場】楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー
画像出典:https://event.rakuten.co.jp/soyshop/
顧客による投票数、年度売上、売上成長率、注文件数、お客様対応などから年間のベストショップが選ばれる楽天市場の表彰制度です。「楽天SOY」と略されることもあります。
2020年度は、ジャンル賞・サービス賞・特別賞の大きく3つの分類で表彰がありました。
・総合賞:楽天市場に集まる各ジャンルのベストショップに贈られる賞。
・サービス賞:各種サービスを最も活用したショップに贈られる賞。
・特別賞:様々なテーマごとに最も活躍したショップに贈られる賞。
ECモールに出店する際は参考にしてください。
【Yahoo!ショッピング】ベストストアアワード
画像出典:https://topics.shopping.yahoo.co.jp/stores/beststores/year/
Yahoo!ショッピングに出店中のストアの中から、年間において顧客からの評価、売り上げなどを指標とし各部門において優秀な成績を収めたストアが表彰されます。2020年は、総合賞・部門賞・特別賞という大きく3つの分類の賞がありました。
・総合賞:Yahoo!ショッピング年間ベストストアの中から上位5ストアに贈られる賞
・部門賞:各部門で2020年の頂点に立った上位3ストアに贈られる賞
・特別賞:各サービスで最も活躍したストア
【au PAYマーケット】ベストショップアワード
画像出典:https://wowma.jp/event/bestshop/index.html
au PAY マーケットに出店店舗のなかから、本年度の売上・評価・お客様による得票などを指標とし、各部門において優秀な成績を収めた店舗に贈られる賞です。2020年は、総合賞/各種特別賞/カテゴリ賞の3つの分類で表彰がありました。
・総合賞:本年度の頂点に立った上位10店に贈られる賞
・各種特別賞:本年度活躍した店舗に贈られる賞
・カテゴリ賞:本年度の各カテゴリの頂点に立った店舗に贈られる賞
ECモールの比較まとめ
ECモールは、Amazonや楽天市場のように、複数のEC事業者が出品・出店している大きなひとつのECサイトで、集客力や簡単にECを始められるのがメリットです。
これまでの日本のEC市場の成長を考えるときに、ECモールの存在は欠かせません。特に個人・中小規模の事業者では、まずはECモールに出店して、軌道に乗ったら自社サイトも展開するというのがよくあるパターンでした。
しかし、ECに参入する事業者が増えるなかで、ECモール内の競争も激化しています。また、ECモールは、ブランド育成や顧客育成にはあまり向きません。これに加え、低コストかつ簡単に自社ECを立ち上げられるシステムやSNSが登場したことで、必ずしもECモールに頼らなくてよい状況になっています。
だからこそ、「とりあえずECモールに出店」ではなく、ECモールのメリット・デメリットをきちんと理解したたうえで、ECモールを活かせる状況であればそのメリットを享受することが大切です。本記事を参考に、自社の商品やブランドに向くECモールがあるのか検討してみてください。
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Q. ECモールとは何ですか?
ECモールとは、インターネット上のショッピングモールのことです。具体的には「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」などを指し、多くの事業者が出店しています。
Q. ECモールに出店するメリットは何ですか?
ECモールに出店するメリットとして「自社ECサイトを立ち上げる必要がない」「集客力が高いECモールを選べば、多くのユーザーに商品をアピールできる」「初心者でも簡単にEC店舗が運営できる」等が挙げられます。
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この記事を書いた人
河村 郁恵
専門分野: Webライティング,Webコンテンツ制作
フリーランスのライター、編集者。屋号は「卯の筆企画」。ネット通販企業、EC業界メディアでの勤務経験あり。EC運営、Webマーケティング、キャッシュレス決済、自然食・健康食品関連の記事作成・編集経験が豊富です。
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