- 更新日 2024.10.09
- カテゴリー ECサイト
【プロ監修】売れるECサイトの作り方を準備から開設・集客まで解説!【2024年最新版】
ECサイトの作り方が分からず、お困りではないですか?
本記事では、ECサイトの作り方を7つのステップで詳しく解説します。初心者の方でも理解しやすいよう、各ステップのポイントや注意点も丁寧に説明しているので、ぜひお役立てください。
本記事の内容を参考にすれば、スムーズにECサイトを立ち上げられるでしょう。
なお「ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!」という方は、Web幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。
相談料・会社紹介料などは無料です。
ECサイト制作お役立ち記事リスト
・【概要】ECサイトとは?作り方や運営業務を簡単に解説
・【種類】ECサイトの種類一覧!構築方法の比較やおすすめも紹介!
・【費用】ECサイト構築の費用と料金相場、開設手順をかんたん解説!
・【選び方】プロが教えるEC開発会社の選び方・比較の3ポイント
・【補助金】ECサイト(ネットショップ)制作で申請できる3つの補助金
・【メリット】ECサイトの種類一覧!構築方法の比較やおすすめも紹介!
・【制作会社】ECサイト構築・開発に強い制作会社をプロが厳選!
・【開設方法】ECサイトを立ち上げる方法と費用を解説!手順や成功のコツ
・【集客方法】ECサイトの集客を伸ばすには?効果的な集客方法や成功事例
・【運営業務】【初心者向け】ECサイト運営の業務7つと必要なスキルを解説!
・【ASPカート】ECサイト構築のASPカートを徹底比較
ECサイトの作り方7ステップ【初心者向け】
ECサイトは主に以下の流れで作成していきます。
- 商品分析をする
- ECの種類を決める
- デザインを決める
- 必要な機能を決める
- 決済方法を決める
- 集客方法を決める
- 分析・改善を続ける
ステップ1:商品分析をする
ボーダーラインは「月商300万円売れるか?」
ECサイトを立ち上げる際の目安となるのが「将来的に300万円の売り上げを出せる市場かどうか」です。月商300万円は会社の事業としてECサイトでしっかり利益を出したい方の線引き。ネットショップには注力せず、本業(実店舗)にプラスαの売上を確保できればいいと考えている場合は、300万円以下でもOKです。
月商300万円とは、ネットショップの担当者1人を置いた場合に、収益が出るギリギリのラインです。ECサイトを立ち上げたあとは、少なくとも下記の費用がかかります。
- 運営スタッフの人件費
- 商品原価
- 送料や出荷手数料(倉庫へ委託した場合)
- LPの制作費
- 広告費
300万円の売上があれば粗利は100〜150万円になり、上記の出費をカバーできます。このボーダーラインを超えられる見込みがなければ、継続する体力(資金)がなくなってしまい、つぶれていく可能性が高いと考えてください。
売上=訪問者数✖️購入率✖️顧客単価
ECサイトの売上は「訪問者数×購入率×顧客単価」で計算します。アクセス人数をUU(ユニークユーザー)といいますが、一般的にECサイトのCV率(購入率)は1%〜2%。つまり100人のアクセスがあっても購入者は1人か2人なのです。
ECサイトの運営では、この3つを伸ばしていく必要があります。まずは、1日100人の訪問者数を達成、購入率1%を超えるなど、段階的に目標を立ててクリアしていくと良いでしょう。
ネットショップは他店と簡単に比較されるため、価格・サービス競争に勝たなくてはいけません。多くの購入者はサイトを訪れても、Amazonや楽天、メルカリなどで他の商品と比較します。
これらの観点を踏まえて、商品について分析していきます。
3C分析を行う
ECサイトを開設する前に3C分析が重要です。3C分析とは、市場、競合、自社の3つの調査を指します。ネットショップを始めても勝算はあるのか?そもそも立ち上げるべきなのか?が3C分析によって判断できます。
3C分析を緻密にできているかで初速の売上、その後の成功確率が変わります。ECコンサルタントも3C分析の精度によって、お店が成功するかの判断をします。
実店舗のオープン時に3C分析をされているかもしれませんが、ネットショップは事情が異なります。市場の動向も変化し、競合店舗も別になるはず。Webにおける3C分析を行い、自分のお店が下記のどちらを目指すのかを決めておいてください。
- コアなファンをしっかり育てるECサイト
- 幅広い顧客層に向けて商品を販売するECサイト
「売りたい商品はこれで、市場でもこれだけ売れているから、ネットでこれだけ売る」というように、ビジネス設計ができているかが重要です。3C分析の例として、男性用のシャンプーを取り扱うネットショップをオープンすると仮定して見ていきましょう。
市場分析
◎市場・顧客の調査
市場 |
・男性用シャンプーの市場は年間〇〇億円 |
---|---|
顧客 |
・30〜40代の独身男性がメインターゲット |
3C分析の第一歩は「市場・顧客」の調査です。市場は「自分が取り扱う商品・ジャンルの市場の規模、動向、成長性、どんな商品が売れ筋かなど」を見てください。
顧客は「ECサイトを訪れる性別や年齢、どんなニーズを持っているかなど」を洗い出します。
市場調査する際は、「シャンプー 市場」「シャンプー トレンド」などで検索して信憑性のある参照元を確認するのがおすすめです。総務省統計局の資料も役立つでしょう。顧客情報は、口コミサイトやAmazon、楽天市場でのレビュー、SNSでのハッシュタグ検索などが参考になるでしょう。
競合分析
◎競合サイトの調査
強み |
・A社の年間の売上は約〇〇万円 |
---|---|
弱み |
・写真が多いものの、成分などの説明が少ない |
市場・顧客の調査の次は競合サイトの分析です。複数サイトをピックアップし、商品の価格やレビュー、購入者の属性などを分析しましょう。明確な数値をリサーチするのは難しいと思いますので、可能な範囲でOKです。
競合調査をすることで、自社サイトがその業界でシェアを獲得できそうか、差別化を図る戦略などが見えてきます。ECサイトを始める時、競合を明確に設定できているかで成功確率は変わります。
そして、サイトを閲覧するだけでなく競合のECサイトを利用し、実際に商品を購入してみましょう。ポイントは、運営者ではなくお客様目線で買い物をすること。購入者の気持ちになって、良い部分と改善点を洗い出しましょう。
サイトの利用のしやすさ、商品が届くまでのフローや時間、梱包は丁寧かどうかか、お礼状などの同梱物もチェックすると良いでしょう。
自社商品の収益構造の理解
◎自社サイトの調査
強み |
・男性シャンプーに特化したお店なので顧客が探しやすい |
---|---|
弱み |
・価格競争では競合に比べて不利 |
3C分析の最後は自社サイトの調査です。
「ヒト」「モノ」「カネ」に着目して、自社ならではの強みや弱みを分析しましょう。
ショップの主力商品のカテゴリを決め、競合に負けない優位性を考え抜いてください。自社分析までの3ステップを行うことで、ECサイトの勝算や競合との差別化戦略などが見えてきます。
ステップ2:ECの種類を決める
種類 |
費用・相場 |
代表的なショップ |
特徴 |
---|---|---|---|
ECモール |
無料〜10万円 |
・Amazon ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
・ECモール自体に集客力がある |
自社サイト (ASP) |
無料〜100万円 |
・Shopify ・BASE ・カラーミーショップ |
・構築費用・維持費が低コスト |
3C分析を行い、主力商品や売り方の戦略が決まったら、ECの種類を決めます。ECサイトは一度導入すると売り場を入れ替える労力が大きいため、最初に適切なお店を選ぶことが大切です。
結論をいうと、自社のECサイト以外にもECモールをもつことがおすすめです。自社ECに来るお客様とECモールに来るお客様はあまりかぶらないからです。
複数のお店を持つことで、多くの顧客を獲得できるのです。事実、国内のEC売上の上位400社の75%以上は2店舗以上、運営しているといわれています。
【重要】ECサイトの種類は型番商品or非型番商品で考える
ECサイトの種類は型番商品or非型番商品、どちらを扱うかで考えると良いです。
- 型番商品:すでに有名な商品でブランド認知があるもの
- 非型番商品:これから有名にしていく商品
どのECサイトで取り扱うべきか変わってきますので、詳しく見ていきましょう。
型番商品を扱う場合
型番商品は、すでに有名な商品でブランド認知があるものです。例えばドリンクを販売するならコカ・コーラやポカリスエット、家電ならApple製品など。
型番商品は市場規模が読みやすく、楽天やAmazonなどのランキングやレビューの多さなどから売上予想が可能で、戦略が立てやすい商品です。
ECモールに出店する場合、モール全体の売上が推測できるため、そのうちの何%のシェアを狙いに行くのか計算して出店します。
注意すべきは自社ECサイトで販売する場合。Amazonや楽天などで売っている有名商品をECモールではなく、わざわざ別のネットショップで買う理由があるか?あなたのECサイトならではの強みが必要です。
例えば、デジカメやビデオカメラなどを販売する「カメラのキタムラ」では、自然故障時の独自の安全保証を設けています。
画像引用:カメラのキタムラ|5年間保証
販売価格や商品説明の的確さ・素早い対応などその店で買うメリットがなければ、自社ECサイトに集客してもすぐに離脱されるでしょう。そして、楽天市場やAmazon、メルカリなどで購入されるのです。
また、型番商品は利益率が低いため、凝ったページを制作したり、人件費をかけたりすると収益性が悪化します。そのため、型番商品においては有名ECモールや全国展開している有名量販店などの資本力のある大手企業のシェアが高いのが現状です。
非型番商品を扱う場合
非型番商品とは、新しいアパレルやブランドなど、これから有名にしていく商品のことです。まだ認知のない商品なので、価格はもちろん、商品の良さや他商品との違いなどをユーザーに知ってもらう必要があります。
ネットショップは試着や試食などができないため、商品の良さを丁寧に説明するページを作り込むことがポイントです。
特に、高単価の商品になるほどサイトやお店に対する信頼感だけでなく、商品に対する安心感が求められます。カタログ請求やサンプルを使用してから購入に至るなど、段階を踏む必要がある商材もあります。
ECモールに出店する場合は、商品の説明量が豊富な楽天市場が非型番商品におすすめです(詳細はのちほど解説します)。
一方で、自社ECサイトで販売する場合は「すでにお店の名前で指名検索してくれる場合」に限定されます。新規顧客が認知度のない商品を求めて来店する可能性は低く、お店自体に集客力がないと赤字になるからです。
ECサイトを立ち上げても、指名検索をして買いに来てくれるか?すでに顧客名簿は充実しているか?をボーダーラインと考えてください。
関連記事:アパレルのECサイトで成功する対策、成功事例まとめ
ステップ3:デザインを決める
画像引用:ナイキ公式ショップ
お店を選んだあとはECサイトのデザイン・機能を決めます。お客様を接客をして商品を売るリアル店舗と違い、ECサイトではデザインや機能が接客の代わりを果たします。
サイトマップを作成する
家を建てるときに設計図が必要なように、ECサイトでは構造図のサイトマップが必要です。サイト制作に関わる社内スタッフや制作会社のメンバーを対象として作成されます。
構造図のサイトマップでは、サイトに必要なページと階層構造をすべて書き出します。制作しなければならないページが明確になり、漏れを防げます。
商品点数が多くページ数も多くなりやすいECサイトでは、ページ同士の位置関係を正確に把握するために、構造図のサイトマップがとても重要です。また、構造図のサイトマップがあることで、メンバー間での情報共有が簡単になり、サイト制作を効率化できます。
1)必要なページを書き出す
最初に、ECサイトにどのようなページが必要か書き出しましょう。この時点では、ページの階層を気にする必要はありません。
例えば、ECサイトには下記のページがあります。
- トップページ
- 運営企業情報
- 特定商取引法に基づく記載
- プライバシーポリシー
- ご利用ガイド
- 問い合わせ
- QA
- 買い物カゴ
- マイページ
- 商品一覧ページ
- 商品カテゴリページ※商品カテゴリごとに作成
- 商品ページ※商品ごとに作成
- 特集ページ
- HTMLサイトマップ
2)ページをカテゴリ別に分類
必要なページを書き出したら、ページの内容に応じてカテゴリ別に分類をします。先ほど書き出したページを例にすると、下記になります。
【ECサイトの必須記載事項】
- 運営企業情報
- 特定商取引法に基づく記載
- プライバシーポリシー
【サイト利用に関するページ】
- ご利用ガイド
- 問い合わせ
- QA
【購入に関するページ】
- 買い物カゴ
- マイページ
【商品に関するページ】
- 商品一覧ページ
- 商品カテゴリページ※商品カテゴリごとに作成
- 商品ページ※商品ごとに作成
- 特集ページ
【その他】
- トップページ
- HTMLサイトマップ
ページを分類することで、ページの階層や表示する位置などを考えやすくなります。
3)ページの階層を決め、サイトツリーを作成する
ページをカテゴリ別に分類したら、それを基にどのページの下にどのページが来るのかという階層を決め、上図のようなサイトツリーを作成します。階層にはならなくても、同じ分類のページをまとめておくことで、サイトのヘッダーやカラムを作成する際にどのページが同じくくりなのか分かりやすくなります。
カラムとは「列」のこと。1カラムは1列にコンテンツを縦に並べるレイアウトのことです。
ECサイトの場合、階層構造になるのは商品に関するページが中心で、その他のページは、トップページの下に並列する構造が一般的です。
また、商品点数が多い場合、商品ページや特集ページの部分を抽出して別に作成したほうが分かりやすい場合もあります。
関連記事:ECサイトに必要なサイトマップの種類と作り方を初心者向けに解説【事例付き】
参考サイトをピックアップする
「せっかく自分の店をもつなら、オリジナリティのあるものにしたい」と誰しも思いますが、後々アレンジできます。最初から独自の世界観を出す必要があるのは、D2C(オリジナル商品を自社のチャネルで販売すること)のみです。
その他のECサイトは、開発費用だけが高くなる割に売上が大きく伸ばせるケースは稀です。ECサイトを始める際は参考にするサイトをいくつかピックアップし、真似できる部分をピックアップしましょう。
※ECサイトのデザイン事例を紹介した記事もありますので、参考にしてみてください。
関連記事:おしゃれなECサイトのデザイン、オススメの事例を厳選
参考サイトを選ぶときは、実際に買い物をしてから
参考サイトを選ぶ際はECサイトを眺めるだけでなく、実際に買い物することをおすすめします。なぜ購入しようと思ったのか?商品のキャッチコピーはうまいか?欲しい情報が得やすいように配慮されているか?などに着目してみると良いでしょう。
反対に、不足している情報や不要な機能などもチェックしてみてください。例えばファッションサイトの場合、服の写真はあるけど人間が着た写真がないからイメージしにくい。スタイルの良すぎる外国人モデルだから参考にならないなど。
失敗するECサイトで多いのが、お客様視点ではなく経営者目線で作ってしまうこと。オシャレでカッコいいECサイトが売れるわけではありません。最初から欲しい商品を決めているユーザーが訪れる店なら、早く注文ボタンを押せる設計のほうが買いやすいでしょう。
反対に、ECサイトを見てからじっくり検討するユーザーには、商品の魅力やメリットを訴求する設計にする必要があるでしょう。
関連記事:ECサイトの売上につながる写真の撮り方、注意点まとめ!写真撮影外注時のポイント
デザインに関する注意点
ECサイトのデザインを考える際は、まずスマートフォンでのバージョンを考え、それを軸にPCのデザインに調整しましょう。
経産省発表「令和2年度 産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、ECサイトに訪れる半数以上はスマートフォンです。スマートフォンの画面を軸にデザインを考えることがトレンドです。
ステップ4:必要な機能を決める
デザインを決めたあとは、必要な機能を決めましょう。
ECサイトの立ち上げ時に必須の4機能
機能 |
必要な理由 |
---|---|
商品のレビュー |
口コミの効果で購入を後押しする |
再入荷のお知らせ |
売り逃しの機会損失を防ぐ |
お気に入り登録ボタン |
買いそびれを防ぎ、購入率を上げる |
カートリマインド |
カゴ落ちによる販売機会の損失を防ぐ |
「ECサイトをもったら色んな機能を付けたい」「多機能のほうがお客様に便利」と考えたくなるでしょう。しかし、ここがECサイトの落とし穴です。
先ほどお客様目線で競合サイトを使ってくださいとお伝えしましたが、ECサイトの多くは不要な機能がほとんど。あれもこれも詰め込むと、ボタンや情報量が多すぎて逆に使いづらくなります。そのため、ECサイトを立ち上げた当初は必要最低限の機能からスタートしてみてください。
また、初期はアクセスが少なくデータ分析ができないため、ほしい機能の良し悪しの判断ができません。最初は次の4つの機能だけ押さえておきましょう。
必要な機能その1:商品のレビュー
まずは、通販サイトでお馴染みの商品レビューです。高評価の口コミや具体的な商品の感想は、ほかのお客様の商品購入を後押しします。また、レビューから消費者のニーズをつかめるため、ECサイトを育てる材料になります。
レビュー機能をつける場合は、下記を意識してみてください。
- 購入者のみが投稿できるようにする
- レビューの編集・公開はECサイト運営者が管理できる
- 投稿してくれた方にインセンティブを与える
レビューは誰でも書けるようにしてしまうと、使ってもいないのに虚偽の書き込みをされる可能性があります。そして、不適切な表現などは載せないなど、レビューの編集・公開は運営者側で管理できるようにしてみてください。
また、口コミを投稿してくれた方には、インセンティブがあると良いでしょう。
「書き込んでください」とお願いするだけで消費者にメリットがなければ、口コミは集まりません。次回から使える割引クーポンなどを配布するなど、口コミを書き込むメリットを提供しましょう。
必要な機能その2:再入荷お知らせ
画像引用:楽天市場
商品の売れ行きが良くなると、欠品が出てしまうのは仕方ないこと。
「品切れ中」の表示だけでは、売り逃しだけでなく、二度とお店を利用してくれないかもしれません。在庫切れになっている商品は再入荷日を明示しましょう。
- × 只今、欠品中です
- ○ 来月、入荷予定です
また、再入荷の際にメールやX(旧Twitter)のダイレクトメッセージなどでユーザーに知らせるように設定することで、売り逃しを防げます。
必要な機能その3:お気に入り登録ボタン
画像引用:楽天市場
3つ目は「お気に入り登録ボタン」です。ECサイトを訪れるユーザー「一通り商品を見てから検討したい」「他のサイトと比較して決めたい」などと考えています。
「お気に入り登録」のボタンを設定することで、気になる商品の情報に戻りやすくなり、売り逃しを防げます。
また、商品の価格が下がったときなど、お気に入り登録をしたお客様に、値下げの通知がいくようにすると良いでしょう。一度ECサイトを離脱したあとでも再訪問や購入につなげられます。
必要な機能その4:カートのリマインド
最後は「カートのリマインド機能」です。ECサイトにおいて、一度カートに入れたものの、購入せずに離脱するユーザーも多くいます。いわゆる「カゴ落ち」です。
カートのリマインド機能は、カゴ落ちしたユーザーに対して「カート内の商品をお買い忘れていませんか?」など案内のメールを送ること。カートに入れるのは商品に対する興味・関心が高いため、背中を押すことで購入に至る可能性があります。
カゴ落ち対策をすることで月間売上が数百万円も上がる例もあり、カートリマインドはECサイトにとって必須の機能です。
クーポン(割引き)はお店によって異なる ECサイトでよく見られるクーポンの機能は必須ではありません。値引きをしない戦略もあり、管理やクーポン商品の選定などが大変な面からも、導入すべきかはお店によって異なります。ただし、商品やお店の知名度が低いD2Cなどは購入につなげるために、クーポンがあっても良いでしょう。
ECサイトの立ち上げ時には不要な機能
機能 |
不要な理由 |
---|---|
過度なユーザー登録情報 |
売り逃しの原因となる |
ポイント制度 |
構築費用に対して売上への寄与が少ない |
会員ランク |
構築費用に対して売上への寄与が少ない |
ECサイトの立ち上げ時には不要といえる機能もあります。
不要な機能その1:過度なユーザー登録情報
お客様の詳しいデータがほしいからと性別や年齢、よく利用するサイト・など、過度にユーザー情報を取得しようとするECサイトも見られます。しかし、入力フォームで途中離脱する一番の原因は項目の多さです。
ユーザーの6〜7割が入力フォームまで来て離脱するといわれており、その時の売り逃しだけでなく、二度と来店してもらえなくなる可能性があります。
ECサイトを始めた初期の段階では必要最低限の情報だけ取得し、お客様を獲得することに集中しましょう。
不要な機能その2:ポイント(大規模や店舗主体サービスを除く)
商品を買ってポイントが貯まるシステムは、導入したいと考えるお店が多いです。しかし、ポイントがあるからといって、必ずしも売上に貢献するわけではありません。
自分の首を絞める可能性もあるため、よほどの理由がない限りはやめたほうが良いでしょう。
不要な機能その3:会員ランク
会員ランクもポイントと理由は同じです。会員ランクがあってもプラスに働く要素は少なく、むしろ実装のコストや管理のほうが大変。お客様から要望の声が多くない限り不要な機能です。
同じく、メールマガジンも初期の段階では不要です。ECサイトを始めた当初はメールリストがないため、余計なコストがかかるだけ。メルマガは顧客が集まってきたらあったほうが良い機能と覚えておいてください。
繰り返しますが、まずは必要最低限の機能だけでスタートし、あとから必要な機能を追加していくことをおすすめします。
ステップ5:決済方法を決める
ネットショップはリアル店舗に比べ、決済方法が多く、どれを導入すべきか迷いやすいもの。ECサイトを始める時点でほしい決済方法は下記の3つです。
- クレジットカード
- コンビニ後払い
- Amazonペイ
クレジットカード
クレジットカードは、ECサイトの決済方法で60%以上を占める方法です。利用者が多いため、クレジットカード決済を導入してないと購入してくれないケースも。、また、ECサイト運営者側が入金を確認する必要がない点も導入すべき理由の1つです。
コンビニ払い
コンビニ払いはクレジットカードをもっていないお客様の利用が多く、代金未回収のリスクが少ないことがメリットです。
また、24時間支払いができる点も便利です。クレジットカードを作れない18歳未満のお客様でも利用できるため、導入しておきましょう。
Amazonペイ
ネットショップで利用が多いID決済も導入すべき決済方法です。PayPayやLINE Payなどが有名ですが、通販においてはAmazon Payの利用者が増えています。
名前や住所、クレジットカード情報などの情報入力の手間が省けるため、購入率アップが図れます。さらに、コンビニや郵便局、銀行、LINE Payなどで後払いができる「NP後払い」があっても良いでしょう。
代引きは後からでOK 通販サイトでやりがちな失敗が「代引き」です。購入する側にはニーズがありますが、代金を回収できないリスクのある決済方法です。受取拒否や不在の連続など、キャンセル料を設定しても不払いになるケースもあります。お客様から要望が多いようであれば、後から追加するくらいで良いでしょう。
Web幹事には、ECサイトに導入すべき決済方法を解説した記事もあります。よろしければ参考にしてみてください。
関連記事:ECサイトの決済方法10を比較|自社に合う選び方も解説
ECサイトの費用を抑えるには補助金を利用しよう
ECサイトの制作費用を安く抑えるには、補助金を利用する手もあります。ネットショップに適用される補助金の種類は主に4つあり、中にはサイト制作費の3/4の補助がされる場合もあります。ECサイトで使える補助金については下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:ECサイト(ネットショップ)制作で申請できる3つの補助金
ステップ6:集客方法を決める
お店の種類を選び、デザインや機能も決まったら、次に行うのが集客です。
新規オープンの店舗がお店の前で呼び込みや駅前でビラ配りをやるように、ECサイトはネットショップならではの集客が大切です。ECサイトの失敗で多い理由が、集客の方法が間違っていること。1ヶ月経ってもアクセス(来店)が0なんて事態にならないようにしましょう。
リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索結果画面表示される広告です。検索連動型広告(検索広告)やPPC(Pay Per Click)とも呼ばれ、左上に「スポンサー」と表示されます。
立ち上げたばかりで知名度がないお店が流入経路を広告以外で作るのは難しいです。初期の集客方法は100%、リスティング広告と考えても良いほどです。
事業計画として最初の1年は、売り上げに対する20%はリスティング広告にかかると覚悟してください。実際は20%で収まらないことが多く、落ち着いてくると5〜10%になります。
ディスプレイ広告は難しい
Web上の広告枠に表示される「ディスプレイ広告」はECサイトの集客には向いていません。よほど企画が面白いか、思いつきで買う日用品や低価格のファストファッション(数百円〜数千円)くらいしかクリックされにくいです。
高額な商品をディスプレイで見せても、買うか検討する必要があるためクリックされないのです。
SEO(検索エンジン最適化)
リスティング広告と同時に始める集客の施策がSEOです。SEOとは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の略称。検索エンジンにコンテンツを評価してもらい、検索結果の上位に自然に表示されるための手法を指します。
リスティング広告のみに頼ると永久に広告費がかかってしまうため、SEO対策も同時に始める必要があります。最終的には広告を打たなくても自社のサイト名や商品名などで検索してくれるユーザーを増やすことがECサイトの運営ポイント。逆にいうと、SEOで集客できない知名度の商品を扱う場合、ネットショップの運営は厳しいでしょう。
SEOの難点は、即効性がない長期戦であること。検索結果の上位に表示されるには、おおよそ1年くらいかかります。お店のオープンと同時に仕込んでおく理由はここにあります。SEO対策は何をする必要があるのか?自社でできそうか?などの判断は、下記の記事を読んでみてください。
ECサイトならではのSEO対策のポイントや、Amazonや楽天市場などにSEOで勝てるのか?などの疑問に回答しています。
SNS
画像引用:カメラのキタムラ【公式】X
3つ目の集客方法がSNSです。スマホで商品を買う傾向が強くなりつつある昨今では、ますます重要な集客手段です。
また、SNSは集客だけでなく、店舗のブランディングや、商品の認知拡大に効果を発揮する点でも重要。商材によって向いている媒体は異なりますが、X(旧Twitter)やYouTubeなど、どれか1つは行う必要があると考えてください。
ECコンサルに依頼する場合、すでにSNSのフォロワー(ファン)がどれくらい獲得しているかを見られます。
YouTubeはテキストや写真では伝えきれない商材に向いています。ただし、視聴してもらうには有名なユーチューバーやインフルエンサーに宣伝してもらう方法が王道のため、予算的に余裕がないと厳しいでしょう。
SNSでの戦い方はある程度決まっていますが、リソースがどれくらいあるかによります。現実問題としてほかの運営で忙しく、SNSまで手が回らないお店がほとんど。時間に余裕ができたタイミングで始めるネットショップが多いです。
顧客情報が増えてくると、SNSのほかにメールマガジンやDMで集客・購入を狙うのが鉄板になります。
ECサイトの集客方法は下記の記事が詳しいので、参考にしてみてください。
関連記事:ECサイトの集客方法まとめ!効果的なやり方や成功事例を解説
ステップ7:分析・改善を続ける
ECサイトを作るだけでなく、定期的に分析・改善を続ける必要があります。ポイントを見ていきましょう。
購買行動を把握する
ECサイトを運営する際は「顧客がどのような購買行動をとるか」を把握しておく必要があります。購買までの行動を把握することで、ECサイトへのアクセス状況から改善ポイントを探ることが可能です。
詳しくは関連記事で解説しますが、ECサイトの運営で分析する必要がある指標は下記の6つです。
- 利益率
- 売上高
- アクセス数
- コンバージョンレート(CV率)
- 顧客単価
- 生涯顧客単価(LTV)
関連記事:ECサイトの分析・アクセス解析から売上を上げるためのガイド【初心者向け】
CVRを改善する
ECサイトを立ち上げ、集客をしても目標の売上に届かなければ意味がありません。ECサイトの改善を行い、売上が増えるように育てる必要があります。
「売上=訪問者数×購入率×顧客単価」のうち、訪問者数は集客チャネルの章で解説した方法で伸ばします。そして、顧客単価を上げる方法としては主に下記の2種類。
- アップセル:よりグレードの高い商品をおすすめして販売する方法
- クロスセル:関連する商品を合わせ売りする販売方法
しかし、顧客単価を上げるには、戦略を考えるためのデータが必要です。顧客情報や購入者の行動が集まってから行います。
そこで、まず改善を行うのが購入率(CVR)です。CVRを改善するための施策をCRO(Conversion Rate Optimization)といいます。CVRの改善方法は各ECサイトによって異なるため、本記事ではすべての対策を説明しきれません。そこで、どのサイトにも当てはまるポイントのみ抜粋して解説します。
ハイレベルサイトマップでCVポイントを分析する
ハイレベルサイトマップは、サイトを訪問したユーザーがCV(コンバージョン)に至るまでに、どのページを経由するのかを明示したものです。
ハイレベルサイトマップがあることで、ECサイト全体のなかでどこを改善したら良いのか、俯瞰して考えやすくなります。
ECサイト制作前の場合、構成図のサイトマップ作成後に、CVに誘導するために必要なページ内コンテンツや施策を考えるために使います。ECサイトをリリースしたら、実際のユーザーの行動を基にサイトマップと照らし合わせ、コンテンツや施策の改善を行いましょう。
GoogleアナリティクスでCVRを分析する
自社ECサイトを運営している場合、Googleアナリティクスを使うことで商品ページごとのCV率が計測できます(設定が必要)。トップページの「コンバージョン」→「eコマース」→「概要」をクリックすると、CV率や単価などが表示されます。
CVRの業界平均は自社ECサイトで1%、ECモールは5%。CV率の悪い商品ページをピックアップし、原因の分析と改善を図ってください。即効性のある対策としては「値引き」「特典などの付与」がありますが、利益率が下がってしまうのが難点です。
- 商品の説明文や画像に問題はないか?
- 商品の配送はスピーディーか?
- 最低限必要な決済方法は揃っているか?
上記問題がないかを分析してみてください。ほかにも「商品のキャンセル率」や「リピート率」も分析すべきポイントです。詳しくは、下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:ECサイトのCVR(コンバージョンレート)を上げる7つの施策ポイントを解説
カゴ落ちを防ぐEFOで購入率アップ
どのECサイトにおいても、CVRを下げている大きな原因がカゴ落ちです。せっかく商品購入ページをクリックしてくれたユーザーですら、実は6〜7割が注文を完了せずに離脱しています。
途中離脱で多い原因は、入力項目の多さや入力のしにくさです。入力フォームを最適化することを「EFO」といい、ECサイトにとって重要項目の1つです。
- 必須項目は背景のカラーを変える
- 項目にカーソルを合わせたとき何を入力するのか案内する
- 残りの入力数を知らせる
- フリガナ自動入力&半角・全角自動変換にする
上記の機能を付けることでCVRの向上を図れます。EFOのツールは有料ですが1ヶ月間の無料トライアルもあるため、一度検討してみてください。下記の記事で詳しく解説しています。
関連記事:EFOツールの比較&検討時に知っておくべき基礎知識とおすすめツールの紹介
ここまで、ECサイトの作り方を解説してきました。
「自分でECサイトを作れる自信がない…」という方は、Web幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。
相談料・会社紹介料などは無料です。
ECサイトを作るのに必要な期間やスキル
目的 | 相場 | 制作期間 |
---|---|---|
低コストでECサイトを始めたい | 無料〜10万円以下 | 1週間〜1か月 |
費用を抑えながら独自のECサイトにしたい |
10~100万円 | 1〜2か月 |
オリジナルのデザイン・コンテンツの しっかりしたECサイトが欲しい |
100〜500万円 | 2〜5か月 |
自社の事業に合わせた本格的な ECサイトにしたい |
500万円以上 | 4〜8か月 |
ECサイトを作るのに必要な期間はどの規模のECサイトにするか、つまり構築費によって変わります。商品が数個しかない10万円以下の簡単なECサイトであれば、1週間〜1か月で作れます。
10〜100万円以下のECサイトの制作期間は1〜2か月
商品写真や商品説明のテキストを自社で用意し、テンプレートデザインを活用した場合の費用相場は、10〜100万円です。制作期間は1〜2か月ほど。この価格帯のECサイトの場合、会員機能など高度な機能は実装できません。
100〜500万円のECサイトの制作期間は2ヶ月〜5ヶ月
ECサイトのデザインをデザイナーが考えた場合の費用相場は、100〜500万円です。制作期間は2〜5か月ほど。商品写真もプロのカメラマンに撮影を依頼したり、商品説明をプロのライターに依頼したりできます。
500万円以上のECサイトの制作期間は4〜8か月
顧客や在庫などの管理機能やECサイトに訪れたお客様の細かい分析やマーケティングの機能などを実装した場合の費用相場は、500万円以上です。制作期間は4〜8か月ほど。
ECサイトを作るのに必要なスキル
種類(呼び方) | 反映させるもの | |
HTML | マークアップ言語 | 文字や画像、動画などのコンテンツ |
CSS | スタイルシート言語 | デザイン |
PHP / JavaScript | プログラミング言語 | 動き、処理 |
ECサイト作成ツールを使わず、ネットショップを自分(自社)で作る場合はコンピュータ言語を操るスキルが必要です。
上の画像のHTMLはマークアップ言語と呼ばれ、ショップ名や商品の説明などのテキストを反映させるものです。CSSはスタイルシート言語の部類に入り、ECサイトのデザインを反映します。
PHP / JavaScriptはプログラミング言語と呼ばれます。写真を横にスライドするカルーセルと呼ばれる機能のように、ECサイトに動きを加えるための言語です。
集客力なら「ECモール」
◎おすすめ有名モールの比較(Amazon・楽天市場)
Amazon |
楽天市場 |
|
---|---|---|
初期費用 |
0円 |
66,000円 |
運用費用 |
月額5,390円 |
・がんばれ!プラン:27,500円 |
売上手数料 |
8〜15% |
2〜7% |
特徴 |
・本、家電が得意 ・型番商品を売ることに向いている |
・食品、ファッションが得意 ・非型番商品に向いている |
ECサイトを作った方がぶつかる壁が「お店にお客様が来てくれない」こと。Web集客に自信のない方は、ECモールの検討をおすすめします。
ECモールへの出店を考えている方に、2大有名モールの特徴を比較します。どちらに出店するか決める際は「売れやすい商品の特徴」を押さえておくことがポイントです。
Amazon
画像引用:Amazon出品サービス
- 本、家電が得意
- 型番商品を売ることに向いている
商品の説明やデザインのフォーマットが固定され、商品中心にページが構成されています。お店の特色は出ず、巨大なカタログに出品するイメージです。
人気商品をしっかり売ることに向いているのが特徴すで。ジャンルとしては、本や家電に強い傾向にあります。売上手数料は8〜15%と楽天市場より高いですが、月額費用は4,900円の固定なので、維持費はAmazonに分があります。
Amazon内の検索では、配送スピードが速いショップが検索結果の上位に表示されます。また「お急ぎ便の提供」「日本全国への通常送料無料」などの特典があるとAmazon Primeのマークがつき、購入されやすくなります。
Amazonはお店による違いが出ないため、新規参入のお店でも戦いやすいことがメリットです。
楽天市場
画像引用:楽天市場への出店
- 食品、ファッションが得意
- 非型番商品を人気にすることに向いている
日本のECの先駆者である楽天市場は商品ページが縦に長い傾向にあり、Amazonより自由に商品の説明ができることが特徴です。そのため、まだ知名度のない非型番商品を売ることに向き、生活雑貨や食品、ファッションなどが得意ジャンルです。
ただし、Amazonに比べると運用費用が高く、最も安いプランでも1ヶ月で27,500円(税込)1年間で330,000円かかります(Amazonは1年で64,680円)。商品が売れなければ赤字額が大きくなるため、注意してください。
また、楽天市場の検索結果の上位に表示されないとアクセスも見込めないため、広告運用や、高評価のレビュー、送料無料などの施策を行うことがポイントです。
Yahoo!ショッピングは出店のハードルが低いが競争は激しい 三大モールの1つであるYahoo!ショッピングは出店料や販売手数料がかからず、初期投資やランニングコストが低いECモールです。そのため出店数がECモールのなかで最も多く、競争が激しいことが特徴。集客ルートを作り込む時間やノウハウがある方におすすめです。
関連記事:楽天ECサイトのページの作り方を解説|初心者でも簡単に出来る作成ツールも紹介
初心者向けは「ASP」
お店のデザインが用意されていて、ブログやSNSの感覚でECサイトを作れるサービスが「ASP」です。ECサイトの構築の経験がない初心者の方であれば「ASP」をおすすめします。
Shopify
画像引用:Shopify
- カスタマイズ性が高い
- 在庫マネジメントや配送面の対応に強い
- 海外展開にも強い
世界No.1のシェア数を誇るECサイト作成サービスShopify(ショピファイ)は、初期費用0円、月額費用$29〜$299(約4,000〜4万円)と、低コストで自分のお店をもてます。
有名なゴーゴーカレーもShopifyでネットショップを構築。
画像引用:ゴーゴーカレー
Shopifyは制約の多いECモールと異なり、あとから商品数や事業を拡大する場合にも対応しています。Web幹事に寄せられる相談で多いのは「無料や初期費用の安いASPでECサイトを始めたものの、カスタマイズ性が悪い」というもの。
本気でECサイトを運営する前に、試しに初期費用のかからないASPから試してみるのも1つの手です。しかし、ECサイトで収益を上げてお店の拡大まで考えている方は、Shopifyをおすすめします。
Shopifyの詳しい機能やメリットについては、下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:Shopifyとは?機能やメリット、料金、評判、成功事例を紹介
カラーミーショップ
画像引用:カラーミーショップ
- 導入時のコストを抑えることを重視
- まずは月商数十万円以上が目標
- デジタルコンテンツ※を販売したい
コストを抑えられるプラットフォームを利用しつつ、ある程度の機能性やカスタマイズ性がほしいと考える際に検討されやすいのが、カラーミーショップです。カラーミーショップはGMOペパボ株式会社が手がけるECサイト作成サービスで、40,000店以上のECサイトがカラーミーショップで作られています。
初心者から大規模なECサイトを目指す方まで対応できるように3つのプランを用意。基本的な機能だけ搭載している月額費用の安いプランを選択できるなど、初心者におすすめです。
カラーミーショップでは、映像や音楽、電子書籍なども販売可能です。
関連記事:カラーミーショップとは?手数料・事例・おすすめ業者を徹底紹介!
MakeShop
画像引用:MakeShop
- 機能性・カスタマイズ性の高さを重視
- アパレルECサイトに強い
- BtoB-ECサイトの機能を搭載
MakeShopは、株式会社GMOが運営するECサイト作成サービスです。651以上の機能を搭載し、機能性・カスタマイズ性の高さを重視しているのが特徴です。
※MakeShopでのECサイトの作り方を解説した動画
アパレルECサイトの事例が多く、取引先別に価格・送料・ポイントを設定できるなど、BtoB-ECサイト向けのオプション機能が充実しています。
関連記事:MakeShopとは?初心者向けに料金・事例・おすすめの人を徹底解説!
まとめると、コストを抑え簡単に導入することを重視するならカラーミーショップ、事業の成長を見据えた機能性を重視するならMakeShopがおすすめです。
両サービスの違いは下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:カラーミーショップとMakeShopの機能・費用・特徴比較、どちらがおすすめ?
BASE
画像引用:BASE
- 初めて自分のネットショップを立ち上げる
- 費用をかけずにとりあえずショップを立ち上げたい
- 実店舗を持っておらず商売そのものも初めて
BASEは、試しにECサイトをオープンしたい、実店舗をメインとした副業で自社ECサイトを作りたい方におすすめです。販売手数料以外の費用がかからず、低予算で始められます。また、運営費も少ないためリスクを減らせます。
BASEはPCやスマートフォン1つでECサイトが作れ、パーツを選んで編集するだけなので操作が簡単です。商品に関しても、画像をアップロードして説明を記述するだけでOKです。
実際に筆者がBASEでECサイトを作ってみた記事もありますので、参考にしてみてください。
関連記事:BASEとは?おすすめの人、メリットや手数料、成功事例を紹介!
お店は売上や規模を分析してから決めましょう ECサイトの種類を選ぶ時は機能や構築費用だけでなく、将来のお店の売上や規模を考えて決めましょう。初期費用を抑えてネットショップを作ったものの「お店の規模が大きくなってリニューアルしたいけど、現在のASPではできない」といった相談が多く寄せられます。将来的にお店の規模を大きくする場合、Shopifyなどカスタマイズ性の高いもので始めることをおすすめします。
独自性を求めるなら「オープンソース」
ソースコードに関する専門知識があり、オリジナル性の高いECサイトを構築したい場合は「オープンソース」をおすすめします。
EC-CUBE
画像引用:EC-CUBE
代表的なオープンソースがEC-CUBE。2006年にリリースされ、35,000店舗以上のECサイトがEC-CUBEで構築されています。利用者が多いことからECサイトに関する情報が得やすいことが利点です。月商1,000万円以上のECサイトではNo.1のシェアを誇るオープンソースです。
関連記事:EC-CUBEとは?機能やメリット、料金から導入手順まで詳しく解説
資本力があるなら「パッケージ」
最初からECサイトに必要な機能などが実装され、サポートも手厚いのが「パッケージ」です。ただし費用が高くなるため、資本力のある企業向けになります。
ecbeing
画像引用:ecbeing
おすすめのECパッケージの1つがecbeingです。月商300万円前後の事業者を想定したプランから、月商5,000万円以上の大規模ECサイトを想定したプランまで、幅広く対応しています。
関連記事:ecbeingの料金・おすすめの企業|CVRが1.3倍になった事例も紹介
不安なら迷わず専門家に相談・外注がおすすめ
どのECサイトの種類が良いのか選べるよう、4つの種類に分けて説明しました。しかし、数多くのECサイトが存在するため、選びきれないという方もいるでしょう。また、特徴の違いを分けましたが、現在のECサービスの進化は速くどれが優れているとはいえない状況です。
例えば、カスタマイズ性を求めるならオープンソースと解説しましたが、ASPサービスのShopifyもカスタマイズ性に力を入れています。どのサービスが自社にあうのかは、ほかの要素も考慮に入れて選ぶ必要があります。不安な方は迷わず専門家に相談・外注をおすすめします。
当サイトWeb幹事は無料で相談を受けていますので、気軽にお問い合わせください。
ECサイトの作り方7つの注意点
最後に、ECサイトを作る際の注意点を解説します。
- 在庫
- 倉庫
- 配送・物流
- 規約・特定商取引法
- カスタマーサポートの設計
- ECサイトの乗り換え
- ECサイトの補助金
ECサイトの制作で失敗しないためにも、注意点を押さえておきましょう。
1)在庫
ECサイトで多いのが、すぐには売れないだろうからと在庫なしでスタートするケースです。しかし、季節トレンドや広告が上手くいった場合など、予想外の注文数になるケースもあります。
そのため、少なくとも商品の在庫は月商の2か月分はもっておきましょう。予想外に売れて仕入れが追いつかなくなった場合でもコントロールできるのが2か月分だからです。
納期に間に合わなければ、クレームにつながります。、信頼を失うだけでなくネットでのネガティブな書き込みや口コミにもつながるため、注意しましょう。
2)倉庫
倉庫はECサイトにおいて、あとからリプレース(交換)コストがかかります。将来的に月商300万円以上の売上を狙っている方は、初期の段階から外部の倉庫に依頼しておいた方が良いでしょう。単に倉庫を移すだけでなく、在庫管理データの引越しが大変だからです。
将来的に月商100万円以内で考えているなら、自社の倉庫で管理しても問題ありません。
3)配送・物流
現在では「物流を制するものがECを制す」といわれるほど、EC業界の配送サービスは激化しています。注文した日に届くAmazonの当日配送や、送料無料サービスなどが一例です。
ネットショップは注文を受けたあと、商品の検品や梱包やラッピング、出荷などの作業を行う必要があります。これも基準は月商300万円を目指すかどうかです。
売上が月300万円を超えてくると、梱包を自社でやるのは厳しくなります。例えば単価5,000円だと月間で600件。1日20件の梱包はそれだけで時間がつぶれます。月商100万円以内なら自社で十分できますが、売上が伸びると出荷業務に手が回らなくなるでしょう。
関連記事:ECサイトの送料設定パターンは?安く抑える方法や値上げ対策と共に徹底解説!
4)規約・特定商取引法
特定商取引法などの規約も忘れてはいけない項目です。例えば、返品の受付基準について、利用規約を明記しておかないと、お客様から突っ込まれたときにクレームになります。筆者の経験上、多かったのは「クーリングオフを適用して返品する」といわれるケース。返品する・しないで揉めると、ほとんどのケースでいわれます。
しかし、クーリングオフは原則、訪問販売の商品に適用されるもので、通販で購入した商品は対象外です。通販の規約周りの知識をつけ、同梱物にもしっかり明記しておきましょう。
5)カスタマーサポートの設計
軽視しがちなのがカスタマーサポート。サイトのフロントばかりに目がいって、裏側の作業がおざなりになっているパターンが多いです。
その場で質問できるリアル店舗と違い、ネットショップは商品の説明や使い方、納期の確認、クレームなどが電話やメールで問い合わせが来ます。
お客様からの問い合わせに対応する窓口の人員や経験が十分でないと、サービス面で他社サイトには勝てません。大手のECモールや有名店と違い、自社ECサイトはコールセンターの役割が重要だと覚えておきましょう。
Web幹事では、ECサイトを立ち上げた後の運営方法について詳しく解説した記事があります。あわせてご参考にしてください。
関連記事:【初心者向け】ECサイト運営の業務7つと必要なスキルを解説!
6)ECサイトの乗り換え
ECサイトを乗り換える際は、下記に注意しましょう。
- ユーザーのログイン情報を引き継いでおく
- ECサイトのSEOを引き継ぐ
- ecサービスごとの手数料もチェックしておく
ユーザーのログイン情報を引き継いでおく
ECサイトを乗り換える際は、ユーザーのログイン情報を引き継いでおきましょう。
ユーザーが買い物をする際に、前のログイン情報やクレジットカード番号、住所などを毎回入力しないでいいよう設定されている場合が多いです。新しいECサイトに乗り換えて再び情報を入力しないといけない場合、お客様に手間をかけてしまいます。
手間をかけさせてしまうと、離脱される可能性が高くなります。売り逃しを作らないためにも、お客様のログイン情報は引き継いでおきましょう。
ECサイトのSEOを引き継ぐ
ECサイトを乗り換えてからスムーズに集客するためにも、ECサイトのSEOを引き継いでおきましょう。
一番多いのは「店名」ですが、ほかにも検索エンジンから流入していたページURLを把握しておきます。ページURLを把握しておけば、ECサイトを乗り換えたあともリダイレクト設定をしてSEO効果を引き継げます。
ECサービスごとの手数料もチェックしておく
ECプラットフォームによっては店の売上に応じて手数料が変わるサービスがあります。ECサイトを始める時はパッケージで構築するものの、売上が大きくなってきたタイミングでほかのサービスに乗り換える企業もあります。
ECサービスによって売上の手数料は異なるため、乗り換える際は確認しておくと良いです。
7)ECサイトの補助金
※2024年9月時点で使える補助金(変更の場合もあるのでご注意ください)
ECサイトを作る際に、国から補填される補助金や助成金をECサイト制作の予算に入れる方が増えています。しかし、補助金の申請は必ず採択されるわけではありません。さらに、ECサイトのリニューアルでは補助金は使えません。
ECサイトを作る際に補助金ありきで予算を組んでしまうと、採択されなかった時に計画が狂ってしまいます。まずは補助金をあてにせずECサイトの構築を検討し、補助金が獲得できればラッキー程度に考えておきましょう。
ECサイトの補助金に関しては、下記の記事も参考にしてみてください。
関連記事:ECサイト(ネットショップ)制作で申請できる3つの補助金
まとめ:ECサイトを制作してビジネスを始めよう!
ECサイトの始め方のポイントを解説してきました。
「こんなに覚えることが多いのか...」と意気消沈されたかもしれません。成功者が目立ちがちな世界ですが、現実は多くのECサイトが失敗に終わっています。
それでも、消費者の購買行動が大きく変わっていく昨今では、ECサイトの成功が唯一の生き残り戦略というお店も多いでしょう。
「すでに実店舗の知名度・ブランド力がある」「自社ECサイトを立ち上げても集客できる」という方以外は、大手ECモールにも出店する多店舗展開がおすすめです。ECモールで得た収益を自社ECサイトの改装、集客にあてると良いでしょう。
本記事で解説したポイントはごく一部ですが、過去の失敗事例などの経験に基づいています。解説したポイントを押さえたうえで、ECサイトの立ち上げに乗り出しましょう。
「自分でECサイトを作れる自信がない…」という方は、Web幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。
相談料・会社紹介料などは無料です。
ECサイトを作る際に決めておきたいチェックリスト
ECサイトを始めるにあたって、決めておくべきチェックリストを13個紹介します。記事を最後まで読み、本格的に準備を始めるときに見直してみてください。
ECサイトを始める際のチェックリスト |
チェック |
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市場・競合・自社の3C分析は行ったか? |
✔︎ |
将来的に月商300万円以上を達成できそうか?(※) |
✔︎ |
お店はECモールに出店するか、自社ECサイトを作るか? |
✔︎ |
取り扱う商品は、型番商品か非型番商品か? |
✔︎ |
ECサイトのデザイン・機能は参考サイトをチェックしたか? |
✔︎ |
ECサイトの機能は必要最低限にとどめているか? |
✔︎ |
最低限ほしい3つの決済方法は完備しているか? |
✔︎ |
集客するための3つのチャネルを理解しているか? |
✔︎ |
CVRを改善する知識は頭に入れているか? |
✔︎ |
商品の在庫は月商の2ヶ月分を確保しているか? |
✔︎ |
倉庫・物流・配送は自社で管理するか外部に依頼するか? |
✔︎ |
特商法・利用規約は理解して、商品にも同梱されているか? |
✔︎ |
お客様対応ができるカスタマーサポートは設計できているか? |
✔︎ |
(※)ECサイトだけでしっかり利益を出したい場合の目安。リアル店舗にプラスαの売上があればいい場合は、300万円以下でOKです。
※本記事はECサイト運営 / ECサイト受託を行うコマースメディア株式会社の井澤 孝宏 氏に監修していただいています。
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ECサイト制作お役立ち記事リスト
・【概要】ECサイトとは?作り方や運営業務を簡単に解説
・【種類】ECサイトの種類一覧!構築方法の比較やおすすめも紹介!
・【費用】ECサイト構築の費用と料金相場、開設手順をかんたん解説!
・【選び方】プロが教えるEC開発会社の選び方・比較の3ポイント
・【補助金】ECサイト(ネットショップ)制作で申請できる3つの補助金
・【メリット】ECサイトの種類一覧!構築方法の比較やおすすめも紹介!
・【制作会社】ECサイト構築・開発に強い制作会社をプロが厳選!
・【開設方法】ECサイトを立ち上げる方法と費用を解説!手順や成功のコツ
・【集客方法】ECサイトの集客を伸ばすには?効果的な集客方法や成功事例
・【運営業務】【初心者向け】ECサイト運営の業務7つと必要なスキルを解説!
・【ASPカート】ECサイト構築のASPカートを徹底比較
Q. ECサイトの作成の流れは?
ECサイト作成の手順として「?コンセプトを決める」「?プラットフォームを選定する」「?デザインの設計」「?商品の登録」「?テスト」「?リリース」の6つの手順が挙げられます。
Q. ECサイト制作にはどのくらいの費用がかかりますか?
規模や機能によって費用は異なりますが、一般的には数十万円から数百万円程度が目安です。制作会社によって価格やサービス内容が異なるため、複数の会社に見積りを依頼し比較検討するのをおすすめします。また、ECサイトの運営には継続的な費用が発生するのも忘れずに考慮してください。
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さらに相場を理解するためのポイントや
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この記事を書いた人
松田 光正
専門分野: SEO,ライティング
スポーツ新聞社での校正・校閲を2年経験し、髪の毛の情報サイト「ヘアラボ(旧ハゲラボ)」にて2年半のライター経験を積む。自身がアナログ人間のため、Webの知識を学びつつ、圧倒的な初心者目線のコンテンツをお届けします!
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