【EC担当者必読】ECパッケージとは?ASPとの違い・おすすめ6選を比較紹介【2024年最新版】

【EC担当者必読】ECパッケージとは?ASPとの違い・おすすめ6選を比較紹介!

独自のECサイトを立ち上げ、右肩上がりのeコマース市場に参入したい。とはいえ、ゼロベースからECサイトを構築するフルスクラッチは費用も時間もかかりすぎる。そんな企業のEC担当者の方なら「ECパッケージ」の活用を検討しているかもしれません。

しかし、ECパッケージは本当に自社にマッチしているのか?という疑問が思い浮かびます。

・そもそもECパッケージとは?
・ECパッケージを選択するメリット・デメリットは?
・どんなECパッケージがおすすめ?

さまざまな疑問を解消して、ECパッケージ導入の判断材料にしたいはずです。そこで本記事では、メリット・デメリット、ECモール・ASPとの違いを含めたECパッケージの基本を解説するとともに、おすすめのECパッケージも厳選して紹介!

最後まで読めば、ECパッケージを導入すべきか判断できるのはもちろん、自社にマッチするECパッケージも見つかります。

※現在ECサイト運用にお悩みをかかている方は、こちらもあわせてご活用ください。

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目次
  1. 1. ECパッケージとは?
    1. 1-1. ECパッケージがおすすめの企業
    2. 1-2. ECパッケージのメリット
    3. 1-3. ECパッケージのデメリット
    4. 1-4. ECパッケージの市場規模
  2. 2. ECパッケージとその他のサービスの比較
    1. 2-1. ECモールとの違い
    2. 2-2. ASP/SaaSとの違い
    3. 2-3. オープンソースとの違い
    4. 2-4. フルスクラッチとの違い
  3. 3. おすすめのECパッケージ6選
    1. 3-1. EC-Orange
    2. 3-2. ecbeing
    3. 3-3. ebisumart
    4. 3-4. Commerce21 Sell-Side Solution
    5. 3-5. SI Web Shopping
    6. 3-6. EC-Rider B2B
  4. 4. ECパッケージを選ぶ3ポイント
    1. 4-1. ECサイト構築はトータルコストで検討する
    2. 4-2. 自社ビジネスとのマッチング
    3. 4-3. ECサイトローンチ後のサポート・拡張性
  5. 5. ECパッケージまとめ
    1. 5-1. ECサイト制作をプロに任せたい方へ

ECパッケージとは?

& Habit

画像出典:& Habit

そもそもECパッケージとは、ECサイトを構築するために必要な機能が、あらかじめ搭載されているパッケージソフトウェアのこと。そして、顧客の要望に合わせて個別にオリジナルの機能をカスタマイズすることで、独自のECサイトを構築してくれるサービスを指します。

上の画像の& HabitがECパッケージでサイトを構築した例の一つ。他にも、下記のようなABCマートのネットショップもECパッケージで作られた事例です。

ABC-MART

画像出典:ABC-MART.net

ECパッケージがおすすめの企業

ECパッケージは、サイトに応じた機能を開発するため、導入費用が高額であることが特徴です。費用の目安は100万円〜500万円。当然ですが、サイト開設後もランニングコストがかかるため、資本力のある企業向けのサービスです。

・他社と差別化できる独自のECサイトを構築したい企業
・ECサイトと自社システムを連携させて業務効率化したい企業
・独自性の高いECサイトを短期間で構築したい企業

ECサイトをフルスクラッチ(オリジナルでゼロから開発すること)よりも自由度という点でフルスクラッチに一歩及ばないのは事実ですが、ECパッケージなら自社ブランド強化に役立つECサイトを構築できるでしょう。

ただし、初期費用・年間運用費をペイできる規模の企業でなければ、ECパッケージの導入はおすすめできません。ECパッケージの場合、少なくとも年商1億円規模以上を前提に、さらにビジネスを加速させたいECサイトで活用するべきです。

ECパッケージのメリット

ECサイト構築にECパッケージを活用する代表的なメリットは以下の3つです。

・ECサイト構築に必要な機能が最初から充実している
・独自性の高いECサイトを構築できるカスタマイズ性
・比較的短期間で独自のECサイトを構築できる

ECパッケージは、ネットショップを構築する目的に特化したソフトウェア。そのため、ECサイトを構築するにあたって必要だと思われる機能は、最初からほぼすべて搭載されています。極端なことをいえば、中小企業がECパッケージを導入し、ほぼそのままECサイトを開設することも可能です。

ただし、もっともECパッケージの真価を発揮できるパターンは、特殊な要件やデザインの独自性の高いECサイトを構築する場合。これは、ECパッケージが非常に柔軟なカスタマイズ性を備えているからです。

さらに、ECサイトのデザイン・機能のカスタマイズだけでなく、基幹システム・外部システムとシームレスに連携することも可能。近年のECパッケージは、フルスクラッチにも劣らない自由度を持つことも特徴です。

自由度の高いカスタマイズを実現しながら、フルスクラッチより構築期間を短縮できることもメリット。ゼロからECサイトを構築する必要がなければ、構築期間を短縮できるのは当然。ECパッケージなら、大規模企業の多様なニーズにも充分対応できます。

ECパッケージのデメリット

一方、ECサイト構築にECパッケージを活用するデメリットは以下の2つ

・初期費用が高額になりがち
・システムを最新の状態に保てない

無料で使えるオープンソースと異なり、ECパッケージは初期費用が高額になりがちなデメリットがあります。先ほど説明したように費用の目安は100〜500万円。

パッケージの購入費用が必要になるのはもちろん、サーバ・ネットワークを含むインフラ構築費用、メリットを最大化するカスタマイズ費用などがECパッケージでは必要。ECサイトに独自性を盛り込むほど、カスタマイズ費用も高額になります。

また、ECパッケージはシステムを最新の状態に保てないデメリットも。これは、システムのアップデートによって、カスタマイズ部分が正常に動作しなくなる可能性があるためです。ECパッケージで構築されたECサイトは、3〜5年程度を目処にサイトリニューアルが検討されるケースが多いようです。

ECパッケージの市場規模

昔からあるECパッケージですが、最近でも利用されているのか気になっている方が多いでしょう。近年では、ShopifyやBASEなど使いやすいクラウド型のEC構築サービスを利用する企業・店舗が増えています。そのため、ECパッケージの活用は減っていると思われがちですが、事実ではありません。

ECサイトへのニーズが多様化するなか、自由度の高いECパッケージへの需要はむしろ増加傾向。2019年度に219億円だったECパッケージ市場は、2020年度に246億円へ拡大する見込みであり、2024年度には335億円まで成長すると見られています。

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ECパッケージとその他のサービスの比較

ECサイト構築方法

構築費用

維持費用

制作期間

カスタマイズ性

サーバー

ECモール

安い

安い

短い

低い

不要

ASP

安い

月額費用がかかる

短い

サービスによる

不要

オープンソース

安い

安い

短い〜長い

普通

必要

パッケージ

高い

高い

長い

高い

必要

フルスクラッチ

非常に高い

非常に高い

非常に高い

非常に高い

必要

ECパッケージが自社に最適なのか知りたい方に、その他の5つのサービスとの違いを説明します。

ECモールとの違い

Amazon出品サービス

画像出典:Amazon出品サービス

ECモールとは、Amazonや楽天市場などに「出店」するECサイト構築方法です。まさにショッピングモールに出店するイメージ。ECモール内で簡単にオンラインショップを開設できる仕組みが整っているため、初期費用を大幅に抑えながら出店できるモールの知名度・集客力を利用できるメリットがあります。

ただし、独自ドメインの取得や、ECパッケージのような自在なカスタマイズはできません。このためショップの独自性を打ち出しにくく、同じECモール内にひしめく競合他社との差別化は困難。「テナント料」名目の月額料金・決済手数料がかかるうえ、キャンペーンの自由度も制限されます。モール自体に集客力があっても、自社ショップに顧客を呼び込めるとは限らないのです。

関連記事ECモールを徹底比較!人気のモールや料金も解説

ASP/SaaSとの違い

Shopify

画像出典:Shopify

ASP(Application Service Provider)とは、ソフトをダウンロードするのではなく、インターネット上で共通のサービスを利用するもの。SaaSとも言われます。

ASPを利用すれば、パッケージやインフラを準備することなくECサイトが構築可能。初期費用を抑えながら自社オンラインショップを開設でき、独自ドメインも取得できます。

ECモールよりも柔軟なショップ運用が可能なメリットを持つASPですが、サービスやプランによってカスタマイズの自由度や特徴がバラバラです。同じASPを利用する競合他社との差別化は難しいデメリットもあります。自在なカスタマイズが可能なECパッケージなら、他社と差別化した独自性の高いECサイトを構築できるのです。

ASPについて詳しく知りたい方は以下を参考にしてください。

関連記事:ECサイト構築のASPカート11選を徹底比較

オープンソースとの違い

EC-CUBE

画像出典:EC-CUBE

ECパッケージというと「EC-CUBE」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ソースコード(プログラムを構成するプログラミング言語の文字列)が公開されているEC-CUBEは「オープンソース」に分類されます(クラウド版を除く)。

オープンソースは、無償かつ商用利用が可能なソフトを使用して、ECサイトを作成する方法。ソースコードも開示されているため、専門知識があればカスタマイズの幅も大きく広がります。

ただし、カスタマイズには専門知識を持ったエンジニアが必要な点がデメリットです。

フルスクラッチとの違い

フルスクラッチは既存のソフトなどは流用せず、全くの新規で、すべてのシステムを開発するECサイトです。その分、費用や制作期間がかかります。

フルスクラッチと違う点は、ECパッケージが自社で開発したECソフトを活用してサイトを制作すること。フルスクラッチより自由度は落ちますが、開発費用や制作期間を減らすことができます。

ECサイトの種類の違いは以下の記事も参照にしてください。

関連記事:ECサイトの種類を徹底解説。ECサイト構築・開設に必要な知識ガイド
            :ECサイト構築の費用と料金相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】

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おすすめのECパッケージ6選

ECパッケージが自社にマッチしそうなのはわかったが、どれを選べばいいのか?そんな企業担当者の方の参考になるよう、おすすめのECパッケージを厳選して紹介していきます。

EC-Orange

EC-Orange

「EC-Orange」は、東京都港区に拠点を構える株式会社エスキュービズムが開発・提供するECパッケージです。もともとは「EC-CUBE」をベースにしていましたが、2019年にPHP7 / Larabelフレームワークを活用した完全オリジナルソフトウェアとしてリニューアル。

安全性・安定性を担保するセキュリティ環境を実現するとともに、年商100億円規模のECサイトにも対応できる拡張性も確保されています。

EC-Orangeの強みは、POSシステム、店舗業務支援システムなど、同社のソリューションを組み合わせた展開が容易なこと。基幹システム・外部サービスとの連携にも柔軟に対応できます。コンサルティング・構築・運用までをワンストップで依頼できるほか、ソースコードが開示されるため、構築ベンダーを自由に選択することも可能です。

URL

https://ec-orange.jp

導入事例

株式会社エイチ・アイ・エス
株式会社ABC Cooking Studio
日本能率協会マネジメントなど

費用感

要問い合わせ

対応サービス

コンサルティング、ECサイト構築、システム保守、運用代行、EC人材育成サポートなど

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ecbeing

ecbeing

「ecbeing」は、東京都渋谷区に拠点を構える株式会社ecbeing社が開発・提供するECパッケージです。1999年にリリースされた「ec-shop」をルーツに持ち、12年連続で国内通販サイト構築シェアNo.1を獲得するなど、20年以上の歴史のなかで築き上げた信頼感と圧倒的な人気を誇ります。

オムニチャネル(複数店舗を持つこと)対応、越境EC(海外への販売)など、さまざまな業種・業態で活用できる柔軟性を持つことが特徴です。

簡単に顧客セグメントを分類できるなど、最初からマーケティング機能が充実しているため、ビジネスを成長させるPDCAを回しやすいのもポイント。SNS連携ツール、MAツール、CMSなど、ecbeingに追加できるマイクロサービスもリリースされ、ますます使いやすく進化しています。

BtoC向け「ecbeing」BtoB向け「ecbeing BtoB」が用意されるほか、ECモールの構築にも対応可能。ecbeingの機能をベースにしたクラウドサービス「メルカート」も活用できます。

URL

https://www.ecbeing.net/

導入企業

株式会社コーセー

株式会社エービーシー・マート

株式会社ロッテなど

費用感

要問い合わせ

対応サービス

ECサイト構築・改善、集客・分析・CRMを含むマーケティング支援など

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ebisumart

ebisumart

「ebisumart」は、東京都千代田区に拠点を構える株式会社インターファクトリーが開発・提供するクラウド型ECパッケージです。2010年にSaaS型へ全面移行したebisumart最大の特徴は、週に一度の標準無料アップデートがあり、システムを最新に保てないECパッケージのデメリットを打ち消せること。

これまで累計650以上のサイトに採用されるなど、SaaS型ECサイト構築ツールとして国内No.1のシェアを誇ります。

BtoC、BtoB、ECモールなど、SaaS型でありながら、あらゆるECサイトの構築に対応するフルカスタマイズが可能。POSシステム連携によるオムニチャネル化はもちろん、基幹システム・外部システムなどの連携にも対応。

インフラの構築・管理とともに、コアシステムのアップデートも自動で最適化してくれます。WAFオプション(Webアプリへの攻撃を検知し、サイトアクセスを遮断する機能)が用意されるなど、セキュリティを強化できるのもSaaS型ならではの特徴です。

URL

https://www.ebisumart.com/

導入事例

GUESS JAPAN合同会社

エレコム株式会社

株式会社スクウェア・エニックスなど

費用感

従量課金プラン・固定料金プラン:初期費用300万円〜

レベニューシェアプラン:初期費用1,000万円〜

対応サービス

従量課金プラン・固定料金プラン:基本保守 + カスタマイズ保守 + オプション + PV課金(月額費用の合計)、レベニューシェアプラン:月売上の2.5%〜

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Commerce21 Sell-Side Solution

Commerce21 Sell-Side Solution

「Commerce21 Sell-Side Solution」は、東京都港区に拠点を構えるECサイト構築専業ベンダー、株式会社コマースニジュウイチが開発・提供するECパッケージです。年商100億円規模以上の中大規模ECサイトにも充分対応できる、拡張性の高いシステム基盤を持ち、あらゆるタイプのECサイトに対応できるカスタマイズ性の高さを誇ることが特徴。

オムニチャネル対応はもちろん、コールセンター受注システムとの統合、多彩な社内システム・ツールとの連携も実現できます。

他にもフロントエンド・バックエンドを含む「ビジネスロジック機能」ソースコードが開示可能なため、自社エンジニアで独自開発したい企業にも最適。システム基盤はクラウド・オンプレミスどちらにも対応できるため、自社管理したい大企業にもおすすめできます。

URL

https://www.commerce21.co.jp/

導入企業

株式会社講談社

日本トイザらス株式会社

ブックオフオンライン株式会社など

費用感

要問い合わせ

対応サービス

コンサルティング、ECサイト構築、保守サポートなど

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SI Web Shopping

SI Web Shopping

「SI Web Shopping」は、埼玉県さいたま市に拠点を構える株式会社システムインテグレータが開発・提供するECパッケージです。年商数十億円規模以上を目指す中規模〜大規模企業に向け、堅牢性・安定性とともに開発の自由度を追求していることが特徴。

同社が開発するAI・ディープラーニング、クラウドERPソリューションなどと連携し、顧客行動のデジタル化を見据えたビジネス展開が可能です。

フレームワーク・ビジネス・データベースに3層化されたSI Web Shoppingは、カスタマイズしやすいうえ、自在なコンテンツ追加にも対応。ライセンス購入と同時にソースコードが開示されるため、自社開発はもちろん、さまざまなSIerを活用できるのもポイントです。

特性にあわせて「1店舗型ネットショップ」「ショッピングモール」「BtoBサイト」「海外向けECサイト」「オムニチャネル」ライセンスがラインナップされています。

URL

https://products.sint.co.jp/siws

導入企業

東急株式会社

株式会社サンワカンパニー

UCCホールディングス株式会社など

費用感

要問い合わせ

対応サービス

ECサイト構築・導入、インフラ構築、セキュリティ対策の提案など

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EC-Rider B2B

EC-Rider B2B

「EC-Rider B2B」は、愛知県名古屋市に拠点を構える株式会社イージー・ライダーが開発・提供するECパッケージです。卸売としてのeマーケットプレイス、マルチサプライヤー対応(複数の仕入先)など、BtoB取引に便利な機能を搭載した多機能ECパッケージであることが特徴。

英語・中国語などの多言語対応、自在なカスタマイズで、グローバルなBtoB販路拡大に寄与できるシステムです。複雑な卸価格・商流など、これまでの商習慣を変えることなくデジタルに移行できる「組織階層管理機能」を搭載し、既存システムとの連携にも柔軟に対応可能。

オリジナルECサイト構築が可能なオンプレミス型のほか、必要に応じた機能をオプション追加できるリーズナブルなクラウドプランも用意。オンプレミス型なら「BtoC」ECサイトも構築できます。

URL

https://ec-rider.net/

導入企業

日東電工CSシステム株式会社

フーヅフリッジ株式会社

株式会社ナイガイなど

費用感

オンプレミス型(BtoB、BtoC):初期費用100万円〜・年間保守費用120万円〜、クラウド型:初期費用10万円〜・月額費用5万円〜

対応サービス

ECサイト構築・保守、SEO対策など

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ECパッケージを選ぶ3ポイント

ECパッケージを選ぶ3ポイント

おすすめのECパッケージを紹介してきましたが、多種多様なECパッケージが存在するなかで、自社にマッチしたものを選ぶにはどうすればいいのか?

ここではECパッケージを選定する際のヒントとなるポイントを紹介しておきます。

ECサイト構築はトータルコストで検討する

ECパッケージは年商1億円規模、あるいはそれ以上を目指すECサイトの構築に最適であることは紹介しましたが、それはECパッケージの初期費用が高額になりがちだから。

大規模ECサイト向けであれば、それだけ初期費用が高くなるだけでなく、年間のランニングコストも高額になるでしょう。カスタマイズの度合いが大きくなればさらに費用は膨らみます。

つまり、ECパッケージを選定する際には、ライセンス、システム構築、カスタマイズなどの初期費用だけでなく、ランニングコストを含めたトータルコストと予算を想定しておかなければなりません。たとえば、年商1億円のECサイトなら、5%の500万円をトータルコストに設定するなど、目標の年商から逆算して予算を検討する方法もあります。

自社ビジネスとのマッチング

本記事で紹介したECパッケージは、それぞれ幅広い業界・業種で利用されている共通点がありますが、BtoB特化型、中・大規模企業向けなど、それぞれに特徴があることも事実。当然のことながら、搭載されている機能も異なれば、カスタマイズへの対応もまちまちです。

どんな業界・業種の企業に活用されているのか?ECパッケージの特徴、機能をしっかりと見極めたうえで、自社ビジネスとマッチングのいいECパッケージを選定することが重要です。カスタマイズ性に優れることがECパッケージのメリットではありますが、少しの改修で済むのであればカスタマイズ費用も抑えられるでしょう。

ECサイトローンチ後のサポート・拡張性

どんな構築方法を採用するにしても、ECサイトはローンチ後の運用が最重要。ECサイト構築後のサポート・サービスが充実しているか?も選定時のポイントです。

近年では、ソースコードを開示して「自社開発・カスタマイズ」を支援するケースもあるため、必ずしも保守契約が必要だとは限りませんが、ニーズに応じて選べる保守プログラムが用意されていることが肝心。ECパッケージの弱点でもある「集客」をサポートする、マーケティング支援サービスなども利用したいところです。

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ECパッケージまとめ

ECパッケージを導入すべきか、判断に悩む企業EC担当者の方に向け、メリット・デメリット、ECモール・ASPとの違いを含めたECパッケージの基本を解説するとともに、おすすめのECパッケージも厳選して紹介してきました。

フルスクラッチよりも安価にECサイトを構築できるECパッケージには、以下のようなメリットが。

・ECサイト構築に必要な機能が最初から充実している
・独自性の高いECサイトを構築できるカスタマイズ性
・比較的短期間で独自のECサイトを構築できる

初期費用はECモール・ASPよりも高額ですが、ECパッケージは以下のような企業におすすめ。

・他社と差別化できる独自のECサイトを構築したい企業
・ECサイトと自社システムを連携させて業務効率化したい企業
・独自性の高いECサイトを短期間で構築したい企業

オムニチャネル、越境ECなど、多様化が求められるeコマース市場では、自由度の高いECパッケージへの需要も高まりつつあります。自社にマッチするECパッケージで、独自のビジネスを展開することで、他社との差別化・競争力強化が期待できるでしょう。

ただし、カスタマイズ前提のECパッケージは、ベンダー選びが重要です。本記事を参考にしながら、適切なパッケージ、ベンダーを選定してみてください。

関連記事:ECサイト構築にお悩みならこちら。ASPカート比較と構築方法まとめ

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岩田 真
2015年にWeb制作会社を設立し、
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Q. ECパッケージとは?

ECパッケージのおすすめとして「EC-Orange」「ecbeing」等が挙げられます。それぞれの詳しい特徴は記事内で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

Q. ECパッケージを選ぶ際のポイントは?

ECパッケージを選ぶ際のポイントとして「トータルコストで検討する」「自社ビジネスと相性の良い商品を選ぶ」等が挙げられます。詳しい選び方については記事をご覧ください。