- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー SEO対策
SEO対策がうまくいかない「あるある失敗事例」と「対策」を解説【2024年最新版】
Webマーケティングやサイトの運営に携わっていると避けては通れないのがSEO。
・SEO対策をしているが、うまくいっている気がしない
・これから本格的にSEOに取り組みたいが、失敗はしたくない
・これまでのSEO対策の何が悪くて失敗しているのかがわからない
そんな不安やお悩みをもお持ちの方も多いことでしょう。
確かに、SEO対策はキーワード選定やコンテンツ制作、効果検証などやるべきことがたくさんあります。その上、検索エンジンも日々アップデートしているので、情報収集や目先の作業に集中してしまいがちです。
しかし、SEO対策が失敗する原因の多くは、もっと前の段階に存在しているかもしれません。
当記事では、SEOが失敗してしまうそもそもの理由の他、ありがちな失敗パターンとその解決策を解説していきます。
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SEO対策が失敗する原因は? 失敗すべくして失敗している可能性も⁉
SEOには良質なコンテンツが欠かせません。しかし、コンテンツ制作を頑張っていてもSEOに失敗してしまったり、効果的な打ち手がわからないという声もよく聞きます。それはもしかしたら、「コンテンツの質」以前の戦略部分からミスを犯しているのかもしれません。
SEOで成果を出すことを「目的」としたときの
・『戦略』:目的を達成するためのシナリオ(道すじ)
・『戦術』:戦略を成功に導く方法・手法
・『後方支援』:体制・ツールなど戦術のサポート
という3段階のフレームワークで順に解説します。
『戦略』におけるSEO対策の失敗
まずはSEOで成果を出すための道すじである「戦略」を確認しましょう。
ターゲットや目的が明確ではない
コンテンツを作り始める前に、誰向けのコンテンツなのか?コンテンツの目的や狙いは何なのか?といった戦略が明確になっていないと、以下の例のような失敗パターンに陥ってしまいます。
例:検索意図を無視して、自社都合の情報コンテンツだけで対策しようとしている
検索キーワードの裏にある検索意図をしっかりと把握せずに、自社製品やサービスの機能や特長だけを押し付けるようなコンテンツになっているケースがあります。
仮にWebサイトの訪問数を増やしたいという検索ニーズの場合、検索者は「アクセス数 増やす」や「SEO 手順」といった検索をすることでしょう。しかし、訪問したページに自社製品の機能・スペックや問い合わせフォームへの誘導文言しかなかったら、サイト訪問者はどう思うでしょうか?おそらく、そこまでは検討が進んでいないので、「自分がほしい情報とは違うな」と思って離脱してしまうことでしょう。
対策:ターゲットの悩みに寄り添い、検索意図にあったコンテンツを制作する
コンテンツを企画・制作する際には、ユーザーファーストを心がけましょう。
1.そもそも自社のサイトに来てほしい人はどんな人か?
2.その人はどんな悩みがあって検索をしたか?
3.その悩みはどのようにすれば解決できるか?
という順序で考えていけば、おのずとコンテンツの目的やターゲット像が決まっていきます。コンテンツの目的は必ずしもお問い合わせの獲得や購入ボタンを押してもらう事だけではありません。ターゲットが抱えている悩みや課題をどのように解決するかを提示することが第一です。そして、解決策の選択肢の一つとして自社製品・サービスがあるのであれば、文脈の中で自然と紹介してあげればよいのです。
ターゲットの悩みやコンテンツの目的を明確にするためには、コンテンツを「設計」するという意識で望むことが重要です。
コンテンツ設計に関しては、下記の記事をご覧ください。コンテンツの作り方を基礎から丁寧に解説しています。
関連記事:上位表示されるコンテンツ設計とは?検索意図に応える方法を解説
また、一般的に検索意図は大きく3つに分類することができます。
・情報型(Knowクエリ)
・取引型(Doクエリ)
・案内型(Goクエリ)
ターゲットが、どのような状態でどのような意図をもって検索行動しているのかという事をイメージしながらコンテンツ制作することで、検索意図に対しての答えとなる良質なコンテンツに仕上がります。
検索意図をイメージできても、実際にどんなテーマでコンテンツを作ればよいかわからない場合は、以下のようなテーマでコンテンツを企画してみてください。
・情報型クエリ(Know)に対応するコンテンツは、広く情報提供できるテーマ
・取引型クエリ(Do)に対応するコンテンツは、具体的なノウハウやコツを伝えるテーマ
そもそも勝てない戦いを挑んでいる
SEOにおいてキーワードの選定は重要です。しかし、残念ながらSEOには「そもそも勝てない戦い」もあります。そこに気付かずに進めるとSEOで失敗することになってしまいます。
例:競合が強すぎる、勝てないキーワードを狙いすぎている
例えばハウスメーカーの場合、「戸建て」というキーワードを狙って検索1位をとるのは残念ながら困難です。実際に検索してみると以下のような検索結果になります。
※2020年4月現在
このように、大手不動産ポータルサイトが検索上位に並びます。これは「戸建て」というキーワードで検索する人の多くが、『地元の戸建て住宅を探したい』という漠然としたニーズを持っているため、それらが網羅されているサイトが上位表示されているのです。
対策するキーワードを選ぶ際には、検索ボリュームや競合性といった指標はもちろん大事ですが、そもそも勝負できるのか?という観点も忘れてはいけません。
対策:勝てないビッグワードではなく、勝てるキーワードで勝負する
「戸建て」という勝ち目のないキーワードで勝負するのではなく
・狭小住宅 相場
・二世帯 リフォーム 間取り
といった検索ボリュームは小さくとも、検索意図がわかりやすい2~3語の掛け合わせのキーワードで対策することで検索上位を獲得しやすくなります。
無理をしてビッグキーワードを狙って消耗するのではなく、対策しやすい複数のスモールキーワードで上位をとるというのも立派な戦略です。
対策キーワードが整理できていない(もしくは間違ったクエリで攻めている)
先ほど、文中に“クエリ”という言葉を使用しました。SEOの文脈におけるクエリというのは、「検索意図を持ったキーワード」のことです。しかし、SEOに関するコンテンツで“クエリ”というキーワードを使うと、失敗する可能性が高まります。なぜでしょうか?
例:業界人の専門用語では一般人は検索しないのに気づいていない
“クエリ”というキーワードで実際に検索をしてみましょう。
※2020年4月現在
SEO関連ではなく、データベースに対する命令文に関するページが上位表示されています。つまり、SEOの文脈で使われている“クエリ”と、一般の人が検索する“クエリ”は異なる意味があるのです。
このように、対策しようとしているキーワードと検索上位のページに乖離がある場合は、対策するキーワードが間違っているという事になります。このようなケースも、SEOの失敗パターンとしてよく見かける例です。
対策:対策するキーワードを整理し、実際の検索結果を確認する。
SEOに取り組むにあたっては、対策するキーワードのリストを用意します。その際に、単にキーワードと検索ボリュームだけでリストを完成させるのではなく、上述のような誤ったキーワードが紛れ込んでいないか確認する必要があります。
キーワードリストができたら、
・実際に検索してみて、上位表示されているページを確認する
・検索意図が重複しているキーワードはひとまとめにする(Web制作 と サイト制作 など)
・ターゲットが検索しそうかどうかをイメージしなおす
といったステップを挟むことで、キーワードリストはより精緻なものになっていきます。
キーワードリストの作り方はコツさえつかんでしまえば難しいものではありません。こちらの記事で具体的に解説していますので、是非ご一読ください。
関連記事:SEOの基本「キーワード選定のコツ」をプロが徹底解説!【初心者向け】
※SEO対策で重要なポイントはこちらにまとまっているので、あわせてご活用ください。
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『戦術』におけるSEO対策の失敗
サイトの目的やターゲット、狙うキーワードといった戦略が明確になったら、次は戦術のチェックをしていきましょう。
戦術面でのSEO失敗パターンはコンテンツ、サイトの構造、間違った手法の3つに大別されます。
コンテンツの質が低い
どれだけ精緻なキーワードリストを持っていても、コンテンツの質が悪ければ検索上位を獲得することはできません。
検索意図に対しての答えが噛み合っていなかったり、答えが不十分なコンテンツでは検索者のニーズに応えているとはいえず、結果として検索エンジンからの評価も得られません。
よく、「文章が下手だから自社内で良いコンテンツを作れない」というお悩みを聞きます。SEOやWebライティングにおける質の高いコンテンツは、小説のように情緒的な文章や、語彙が豊かな文章というものではありません。(※もちろん、わかりやすく理論的で整理された文章であるに越したことはありませんが)
SEOにおける高品質なコンテンツとは、検索者の知りたいことを把握して的確に回答できているコンテンツのことです。このような高品質なコンテンツを用いたSEOの手法をコンテンツSEOとよびます。コンテンツSEOの具体的なやり方やメリットに関してはこちらの記事でも解説しています。
関連記事:コンテンツSEOで検索上位を狙う手法・メリットを詳しく解説【初心者向け】
WebサイトがSEOに適切な作りではない
コンテンツを掲載するWebサイトの構造に問題があるケースもあります。
具体的には、
・ページのタイトル・description・見出しタグなどが適切に書かれていない
・モバイルでの閲覧を意識した作りになっていない
・デザインに凝りすぎたあまり、テキスト量が少ない
・サイト内の関連するページ同士が内部リンクで結ばれていない
といったことが考えられます。
これらに該当するサイト構造になっているようであれば、改修に着手しやすいところから改善していきましょう。
また、SEOの改善と合わせてサイトをリニューアルするという選択肢も考えられます。その際も事前の設計が重要なので、下記記事を参考に正しいリニューアルを進めてください。
関連記事:サイトリニューアルのSEOで注意すべき点とWeb制作会社依頼の手引き
Googleのガイドラインに違反している手法(ブラックハットSEO)
Googleの検索アルゴリズムは年々進化しており、かつてはSEOの王道だった手法も今ではペナルティ対象になっているという事もあります。
ブラックハットSEOとよばれる悪質な手法は、検索順位の下落や、最悪のケースではドメインすべてが検索結果から削除されるという事も起こりえます。
関連記事:【初心者向け】ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違いとは?
検索エンジンを欺くやり方ではなく、検索エンジンとともに最適なユーザー体験を提供できるサイトであれば、おのずとSEOに失敗することはなくなります。
『後方支援体制』におけるSEO対策の失敗
戦術が設計されていても、それを実行する体制が要因でSEOが失敗してしまうパターンもあります。後方支援体制における失敗パターンの原因は自社内だけではく、社外にも点在しています。
成果が出るまで我慢できない
Webマーケティングでの有効な施策は必ずしもSEOだけではありません。広告、メルマガ、SNSなど多岐にわたっています。これらの施策には各々得意なことや苦手なことがあり、万能な施策というものはありません。
特にSEOは、コストや再現性に関しては優位性が高いものの、どうしても手間や時間はかかるという効き目のクセがあります。
これら各施策のクセを理解したうえで、マーケティング戦略として
期間:いつまでに/○ヶ月で/○月までに など
指標:月間アクセス数を/コンバージョンの数を など
目標:○件獲得/○倍にする など
というゴールを設定し、結果の良し悪し判断を急がない心構えも必要です。
ちなみに当サイト「Web幹事」も検索結果が上位に表示され始めるまで8~10ヶ月ほどの期間を要しました。我慢強く施策を続けることが重要です。
十分な運用体制を作れていない
前述のとおり、SEOには一定の工数がかかります。
・戦略設計
・キーワード選定
・コンテンツ制作
・効果検証
といった一連の作業が発生します。
SEOは内製するケースと外部委託するケースがありますが、施策全般をこれらの作業に分解し、役割分担をしながら体制を構築する必要があります。
自社内で十分な体制を作ることが難しい場合は、部分的にでもアウトソースすることで体制を強化しておきましょう。
業者に丸投げしている
SEO施策を外部の専門家に委託すること自体は悪いことではありません。しかし、上記のような作業の一切を丸投げしてしまうと失敗する可能性が高まります。
SEOは中長期的に改善運用しながら進めていくことで成果が出るものです。しかし施策のすべてを丸投げしてしまっては、SEOの状況確認や改善ポイントを自力で見つけられるようになりません。
取り組み初期だけは外部委託する、もしくは工程のすべてではなく部分的に外部委託するといった工夫が必要です。
気になる外部委託のコストに関しては下記の記事もご一読ください。
関連記事:SEO対策の費用と相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】
粗悪なSEO対策会社に依頼している
後方支援にかかわるSEOの失敗例として、最もリスクが高いのがこのケースかもしれません。悪意のある会社やスキルの低い会社に委託してしまうことで、最悪のケースではGoogleのペナルティ対象となってサイトそのものが検索結果から消されてしまうということも考えられます。
もし、今SEO対策を外部委託しているのであれば、
・必要以上に「成果報酬型」の料金プランをアピールしてきていないか?
・外部リンク対策が施策のメインになっていないか?
・実際にどういう対策(調査・ライティング・内部対策など)をしてもらっているか?
といったSEO対策会社の選び方に失敗しないためのポイントを確認し、満足な費用対効果が出ていないようであれば、委託先を変える、内製体制に切り替えるといった手を打ちましょう。
関連記事:プロに聞いたSEO対策会社の選び方4ポイント【失敗したくない方へ】
SEO対策で失敗しないために
SEOは本来、再現性が高く、継続改善しながら運用していくことで大きな成果を得ることができます。一方で、専門的な知識が必要な作業や、日々アップデートされる検索アルゴリズムに関する情報を得る必要があるなど、内製ですべてをまかなうのは難しいという側面もあります。もうこれ以上SEOで失敗しないために、以下の3点を注意してください。
適切なSEO会社の選定をしよう
外部委託する際には適切なパートナー選定が必要です。コンサルタントの顔が見える、実績が豊富、納品物の品質が高い、知識が豊富な企業を見つけて適切な範囲で委託すれば、プロの力を最大限に活用することができるでしょう。
こちらの記事を参考に、信頼できるパートナーを見つけてください。
関連記事:プロに聞いたSEO対策会社の選び方4ポイント【失敗したくない方へ】
検索エンジンの仕組みを理解しよう
内製にしても外部委託にしても、どうすれば検索上位を獲得できるのか という知識は必要です。SEOは良くも悪くも検索エンジンのというプラットフォーム上で戦いです。そのプラットフォームであるGoogle検索エンジンの仕組みをできる限り理解しておきましょう。
関連記事:【SEO対策入門】Google検索エンジンの仕組みと上位表示される要素を解説!
コンテンツの作り方を学ぼう
検索エンジンで上位表示されるための最大のポイントは、ユーザーファーストであることです。知りたいことやわからないことがあり、その答えを知るために人は検索という行動をします。その時に、検索意図に応えた高品質なコンテンツはユーザーからも検索エンジンからも評価され、検索上位を獲得することができます。
コンテンツの作り方のポイントは、
1.キーワード選定
2.構成案の作成
3.コンテンツ作成
の3点を抑えておけば問題ありません。
関連記事:上位表示されるコンテンツ設計とは?検索意図に応える方法を解説
まとめ
「今のSEOはうまくいっていないんじゃないか?」と周りから指摘されたときや、「これからちゃんと成果が出てくるのか心配だ」と思ってしまったときは、つい検索順位ばかりに目が向いてしまいます。
しかし、そもそも何のためにSEOに取り組んでいるのかを思い出してみてください。特定のキーワードで検索上位を獲ることが目的だったでしょうか?
SEOはWebマーケティングの施策の一つです。おそらく、検索順位以前に、サイト流入増によるブランディングや、コンバージョン(購入や問い合わせ)という目的があったはずです。
また、サイト訪問者は誰でもいいからPVを稼ぎたいという事でもなかったはずです。ビジネスにつながる見込み顧客が誰なのか?自社の製品やサービスは誰のどんな困りごとを解決できるのか?という観点も重要です。
SEOがうまくいっていない、失敗したと感じているのであれば、まずは目的やターゲットを再度明確にしたうえで、キーワードの選定や体制の構築を進めていきましょう。
繰り返しになりますが、SEOは再現性の高い施策です。正しい戦略・戦術・後方支援があれば、ユーザーからも検索エンジンからも高い評価を得ることができ、SEOによる成果を実感できることでしょう。
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Q. SEO対策が失敗する原因は?
SEO対策が失敗する原因として「そもそも競合が強すぎる」「ターゲットが明確になっていない」「ユーザーニーズの網羅性が不足している」「コンテンツの質が低い」「SEO対策ができていない」「Googleのガイドラインに準拠していない」「重複コンテンツがある」等が挙げられます。
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この記事を書いた人
平田 継一郎
専門分野: B2Bマーケティング,コンテンツマーケティング,SEO,カスタマーサクセス
数年前に出会ったコンテンツマーケティングに魅せられ、コンテンツマーケターに。すべてのマーケティング課題はコンテンツで解消できると信じて疑わない。SEO、CVR最適化(CRO)、CustomerSuccess、Growth Hackなど、B2Bマーケティング界隈を主戦場に。
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