SEOスパムとは?Web担当者なら知っておきたいリスク・対策を解説【2024年最新版】

SEOスパムとは?Web担当者なら知っておきたいリスク・対策を解説!

SEOスパムとは、Googleのガイドラインに違反するSEO対策のこと。
「じゃあ自社サイトには関係ない」そう感じるWeb担当者の方は多いかもしれませんが、実は知らず知らずのうちにSEOスパムに該当してしまっているケースもあるのです。

・SEOスパムとはなにか?
・SEOスパム判定されるとどのような影響があるのか?
・Web担当者としてSEOスパムのリスクを回避するにはどうすべきか?

良かれと思った対策が裏目に出てしまわないために、代表的な手法、考えられるリスクを含めたSEOスパムの基本を徹底解説自社でもできるSEOスパム対策も紹介していきます。

※現在、SEO対策を外注しようと考えている方はWeb幹事にご相談ください。予算やサイトの特徴などから、最適なSEO対策会社を紹介します。

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目次
  1. 1. SEOスパムとは?
    1. 1-1. GoogleガイドラインとSEOスパムのリスク
    2. 1-2. なぜSEOスパムにペナルティがあるのか?
  2. 2. 代表的なSEOスパム:キーワード系スパム
    1. 2-1. 隠しテキスト
    2. 2-2. 隠しフレーム
    3. 2-3. クローキング
    4. 2-4. alt・メタディスクリプション属性スパム
  3. 3. 代表的なSEOスパム:リンク系スパム
    1. 3-1. 隠しリンク
    2. 3-2. リンクファーム
    3. 3-3. コメント・トラックバックスパム
    4. 3-4. 他サイトからのスパムリンク
  4. 4. 代表的なSEOスパム:コピー系スパム
    1. 4-1. コピーコンテンツ・ミラーサイト
    2. 4-2. 自社サイトのコンテンツをコピーされる
  5. 5. 代表的なSEOスパム:転送系スパム
    1. 5-1. ドアウェイページ
    2. 5-2. ポップアップ悪用
  6. 6. Web担当者におすすめのSEOスパム対策
    1. 6-1. 手動ペナルティなら原因・解決手順が分かる
  7. 7. SEOスパムまとめ

SEOスパムとは?

SEOスパムとは

スパムとは「迷惑行為を表す俗語(SPAM)」。つまりSEOスパムとは、検索エンジン最適化による上位表示を狙った「迷惑行為」全般のことです。

具体的には、Googleのガイドラインに違反するSEO対策行為であり、SEOスパムをブラックハットSEOとも呼びます

迷惑行為としての俗語「スパム」が定着したのは、ランチョンミートで知られる「SPAM」を使った迷惑行為コメディーがはじまり。当初は迷惑メールを指して「スパムメール」などと使われていましたが、現在では「迷惑行為」を意味するITセキュリティ用語として幅広く使用されています。

そもそもSEO対策が何かよく分からない方は下記の記事を参考ください。

関連記事:SEO対策とは?検索エンジンで上位表示するやり方を初心者にわかりやすく解説

GoogleガイドラインとSEOスパムのリスク

それでは、SEOスパムに該当する迷惑行為とは具体的にどのようなことなのか?その判定基準となる、Googleのガイドラインを紹介しておきましょう。

Googleが定める品質ガイドライン違反の13項目

ガイドラインに違反するSEO対策行為はGoogleからSEOスパムと判定され、以下のようなペナルティを課される可能性があります。

・該当するWebサイト・Webページの検索順位が下がる、検索結果に表示されない
・該当するWebサイトのインデックス(検索エンジンのデータベース)が削除される

知らないうちに間違ったSEO対策を施していると、検索結果に自社サイトが一切表示されなくなるなど、厳しいペネルティを受けるリスクがあるのです。

なぜSEOスパムにペナルティがあるのか?

GoogleがSEOスパムに厳しいペナルティを設けているのは、検索者であるユーザーの利便性(有益で良質なコンテンツを提供する)を最優先課題としているからです。

SEOスパムで粗悪なコンテンツが上位表示されていたのでは、ユーザーから愛着心を得られないのは当然。Googleが年に数回、検索エンジンのアルゴリズムをアップデートし、SEOスパムに該当する粗悪なコンテンツの評価を下げているのはこのためだといえるでしょう。

「SEO対策は外注しているから大丈夫」「リスクのあるSEO対策はしていない」と考えるWeb担当者の方もいるかもしれません。しかし、リスクを承知のうえでSEOスパムに手を染める会社も少なからず存在します。他社のSEOスパム行為に巻き込まれてしまうケースも考えられます。

知らずにガイドライン違反してしまわないように、SEOスパムの具体的な手法を知っておくことが重要です。

ちなみに、Googleがどのように検索順位を決めているのかは下記の記事をご覧ください。

関連記事:Google検索エンジンの仕組みと上位表示される要素を解説!【SEO対策入門】

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代表的なSEOスパム:キーワード系スパム

キーワード系スパム

SEOスパムにはさまざまな手法がありますが、その代表的が「キーワード系」「リンク系」。なぜなら、キーワード・リンクは、評価基準の大きな部分を占めているから。これを狙うSEOスパムが多いのも当然です。まずは、キーワード系スパムで多く見られる手法を紹介していきましょう。

隠しテキスト

隠しテキスト(見えない所にKWを詰め込む)

隠しテキストとは、検索エンジンには見えてもユーザーからは見えないように、Webページに大量のキーワードなどを埋め込むSEOスパムのこと。具体的な手法は以下のようなもの。

・本文とは関係ない場所に、CSSを使って背景色と同色のキーワードを埋め込む
・ユーザーには見えない極小のフォントサイズでキーワードを埋め込む

これは、キーワードを数多く埋め込んだ記事が検索エンジンに評価されるという過去があったから。現在ではこうした行為はSEOスパムと判定されます。

隠しフレーム

HTML5が主流になってからは減少傾向にありますが、画面を複数に分割して別々のHTMLを表示させる「フレームページ」を使っているWebサイトがあります。このフレームページを制作する際に必要なタグを使ったSEOスパムが「フレームタグ悪用」です。

具体的には、フレーム高さや幅を見えないほど小さくして、そこにキーワードを大量に挿入して検索エンジンの評価を得ようとする手法。隠しテキストと同じく、検索エンジンには見えてユーザーは見えない手口です。

クローキング

クローキングは同じURLなのにユーザーと検索エンジンで異なるコンテンツを表示すること。具体的には以下のようなものが当てはまります。

・ユーザーには画像や動画を見せ、検索エンジンにはHTMLのテキストを読み込ませる
・検索エンジンのクロール時のみ、テキストやリンクをWebページに表示させる

alt・メタディスクリプション属性スパム

alt(オルト)、メタディスクリプションとは、それぞれ画像、コンテンツとの関連を示すHTML属性のこと。これを悪用してキーワードを大量に埋め込むことを「alt属性スパム」「メタディスクリプション属性スパム」と呼びます。

alt属性とは

altは上のように、なんの画像なのかを説明するテキストのこと。メタディスクリプションは下のように、Googleなどの検索結果上に表示されるテキストで、コンテンツの内容を要約したものです。

meta descriptionを最適化する

埋め込まれるのが属性に関連のあるキーワードであっても、不自然に数が多い、テキストが異様に長いなどの場合はSEOスパムとして判定されます。

特にメタディスクリプションは、Web担当者自らが設定する場合も多いため、知らず知らずにスパム判定されているケースも。キーワードの詰め込み過ぎには充分注意する必要があります

関連記事:SEO対策の画像の使い方やaltタグを解説!【入門版】
関連記事:【入門版】meta descriptionの正しい書き方・文字数を丁寧に解説

※自社のSEO対策状況を確認したい方は、こちらもあわせてご活用ください。

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代表的なSEOスパム:リンク系スパム

リンク系スパム

過去には、被リンク(外部サイトからリンクされること)が多いというだけで、検索エンジンから良質なWebサイトだと評価される時代がありました。これを悪用して自社サイトへ大量の被リンクを貼るSEOスパムが「リンク系スパム」です。

現在では被リンクの「量」だけではなく「質」が重視されるようアルゴリズムが変更されているため、悪質な被リンクがあると検索エンジンの評価が下がってしまいます。具体的な手法を紹介していきましょう。被リンクに関する基礎知識は下記を参考ください。

関連記事:被リンクとは?SEOへの効果、増やす方法まで初心者向けに解説

隠しリンク

隠しテキストと同様の手口で、検索エンジンのみが判別できるようWebページに大量のリンクを設置するSEOスパムが「隠しリンク」です。CSSで背景と同色にする、ユーザーには読めないフォントサイズにするなどのほか、ブラウザの表示領域外にテキストリンクを貼るのも隠しリンクと判定されます。

リンクファーム

リンクファームとは、「Webサイト間で不自然なほど大量の相互リンクを貼ること」。
相互リンクされたコンテンツ同士には関連性がないため、検索エンジンからは「悪質なリンク」と判断されます。

特に、Googleが2012年に実施した「ペンギンアップデート」によって、リンクファームは厳しく取り締まられるようになりました。

ただし、被リンク、相互リンクがすべて悪いわけではありません。ユーザーにとって価値のあるリンクであれば、検索エンジンから「良質なリンク」であると判断され、評価も高まっていきます

正しく被リンクを増やす方法は下記の記事を参考にしてください。

関連記事:被リンクはどう増やす?効率的に増やす被リンクの基礎

コメント・トラックバックスパム

コメント・トラックバックスパムとは、外部サイトのコメント欄や外部ブログに自社サイトへのリンクを大量に貼るSEOスパムです。トラックバックとは、ブログの機能の一つで、別のウェブログへリンクを張った際に、リンク先の相手に対してリンクを張ったことを通知する仕組みのこと。

被リンクの量だけが重視されていた過去には一定の効果があったといわれていますが、質を重視する現在では効果がないどころか、スパム判定されてしまう危険性の高い手法。被リンク獲得だけを目的にしたコメント欄・トラックバックの利用は避けておきたいところです。

他サイトからのスパムリンク

ここまででリンク系スパムを簡単に解説してきましたが、たとえ自社が迷惑行為をしていなくても、他サイトからのスパムリンク被害にあう可能性があることに気付いた方も多いはず。たとえば、SEOスパム判定されたサイトからの被リンク、内容が希薄な低品質のページからはられたリンクの被害です。

こうしたケースでは、自社サイト・コンテンツの評価が下がってしまう場合があります。知らず知らずのうちに、自社サイトがSEOスパム判定されてしまう代表的な例だといえるでしょう。以下の記事に、迷惑リンクを否認する方法がありますので、参考にしてください。

関連記事:スパムリンクの危険性。スパムリンクの確認方法と否認方法を丁寧に解説

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代表的なSEOスパム:コピー系スパム

コピー系スパム

キーワード・リンク系が中心のSEOスパムですが、外部サイトのコンテンツを盗用する「コピー系スパム」もペナルティの対象です。著作権侵害にあたるコピー系スパムは、ペナルティだけでは済まない危険な迷惑行為です。

コピーコンテンツ・ミラーサイト

コピーコンテンツとは、他サイトのコンテンツをコピーして利用すること。ミラーサイトとは、他サイトを丸ごとコピーしたWebサイトのこと。どちらも検索エンジンから重複サイトと見なされるため、検索順位が大幅に下がるなどのペナルティが課されます。

コンテンツはオリジナルで制作することが大前提ですが、外部サイトの文章を使いたい場合は「引用」を活用することが鉄則。サーバ切替えなどで同じWebサイトが存在する時期は、ミラーサイトに判定されてしまうケースもあるため注意が必要です。

自社サイトのコンテンツをコピーされる

オリジナルで自社サイトのコンテンツを制作していても、それを他社サイトに盗用・コピーされてしまう場合もあります。自社サイトがオリジナルだから大丈夫と思いたいところですが、実はコピーされた側もコンテンツの評価が下がってしまうのです。

理由もわからずに突然自社コンテンツの検索順位が下がってしまった、というケースでは他社サイトによる盗用を疑った方がいいでしょう。有償・無償のツールを活用すれば、自社コンテンツが盗用されているかどうかをチェックできます。盗用が確認できたら、Googleへフォーム申請して対処してもらうことがベストです。

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代表的なSEOスパム:転送系スパム

転送系スパム

特定のWebページにユーザーを誘導するリダイレクト自体はスパム行為ではありませんが、これを悪用する「転送系スパム」は、検索エンジンからSEOスパムとして判定されます。

リダイレクトとは、クリックしたURLとは別のページに自動的に転送をする仕組みです。

ドアウェイページ

ドアウェイページとは、検索結果の上位表示のみを目的にしたWebページを作成し、そこを足がかりにユーザーを特定のコンテンツに誘導するSEOスパムです。

一般的には、検索エンジン向けの対策キーワードや、リンクのみを大量に埋め込んだ質の低いコンテンツを大量に作成するケースが多いようですが、現在ではほぼ通用しなくなっている手法でもあります。

ポップアップ悪用

転送系スパムのひとつとして、過度なポップアップの利用でユーザーを広告などに誘導する「ポップアップ悪用」も挙げられます。
消しても消してもポップアップが表示される、画面をクリックすると別ウィンドウで広告が表示される、などのWebサイトを見たことがある方も多いかもしれません。

リダイレクト同様、ポップアップ自体がスパム行為にあたるわけではありませんが、過度な利用は検索エンジンからSEOスパム判定される可能性が大きいといえるでしょう。

※ここまで読んで、正しいSEO対策をプロに依頼したいと思われた方もいるでしょう。中には悪質なSEO対策会社もあるので、会社選びはWeb幹事にお任せください。

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Web担当者におすすめのSEOスパム対策

ペナルティの危険性が高いSEOスパムには手を出さないことが原則。しかし、スパムリンクやコピーコンテンツのように、自社のみでは防ぎ切れないスパム被害があるのも事実です。ではWeb担当者として自社サイトを守るため、どのようにSEOスパム対策すべきなのでしょうか?

本文内でも解説したように、Googleは頻繁に検索エンジンのアルゴリズムをアップデートしています。検索順位が下がったとしても、それがSEOスパムのせいなのか?アルゴリズムの影響を受けたのかは判断が難しいのが現実です。

これは、検索の結果である順位変動の多くは、アルゴリズムによって自動的に決定されているからです。アルゴリズムが非公開である以上、順位が下がった原因の特定は難しく、推測をもとに対策を実行するしかないのです。ただし、ペナルティの原因を知る方法はゼロではありません。

手動ペナルティなら原因・解決手順が分かる

手動ペナルティ

Googleでは自動ペナルティのほかに、スタッフの目視による手動ペナルティも実施しています。手動ペナルティによって検索順位が下がった、あるいはインデックスを削除されたのであれば「Googleサーチコンソール」を活用してペナルティの原因、解決手段がわかります

操作方法は簡単。サーチコンソールのサイドメニューから「セキュリティと手動による対策」>「手動による対策」をクリックするだけで、ペナルティの種類と原因を確認できます。「詳細」をクリックすれば解決に向けた手順もわかるため、まだ導入していないWeb担当者の方は、今すぐGoogleサーチコンソールを導入しましょう。

問題を解決できたら、サーチコンソールを使ってペナルティの再審査リクエストができます。

参考ページの画像を貼り付けただけですので、オリジナルの画像を用意していただくといいと思います。

Googleサーチコンソールについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:【入門版】Google Search Consoleの登録・設定方法&使い方

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SEOスパムまとめ

知らないうちにペナルティを課されてしまった。といった事態にならないために、本記事ではWeb担当者が知っておきたい、SEOスパムの基本・手法・自社でできる対策などを解説してきました。要点をおさらいしておきましょう。

・SEOスパムとは、Googleガイドラインに違反するSEO対策行為
・SEOスパムの手法はキーワード系・リンク系が中心
・他社のSEOスパム被害を受けてしまうケースもある
・SEOスパム対策にはGoogleサーチコンソールが有効

ただし、自動ペナルティを課されてしまった場合は、自社サイトを詳細に分析し、仮説を立てながら対策を手探りで実行していくしかありません。そのためにも、SEOスパムの具体的な手法を知っておくことが重要です。

ただし、ノウハウを知ったからといってすぐに実行できるわけではありません。自社ではSEO対策は難しそうと思われた方はWeb幹事にご相談ください。

予算やサイトの特徴などから、最適なSEO対策会社を紹介します。まずは外部に依頼して、ノウハウを学んだ上で、自社で行うことがおすすめです。

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Q. SEOスパムとは何ですか?

検索エンジン最適化による上位表示を狙った「迷惑行為」全般のことです。Googleのガイドラインに違反するSEO対策行為である「ブラックハットSEO」とも呼ばれています。

Q. SEOスパムを行うとどうなる?

自社サイトが検索エンジンに表示されなくなります。場合によっては、ペナルティを受けたページだけでなくサイト全体で検索エンジンに表示されなくなります。