- 更新日 2024.10.17
- カテゴリー ホームページ制作の見積もり・発注
本当にあったホームページ制作の失敗事例|原因と対策をプロが解説【2024年最新版】
当サイト・Web幹事はホームページを作りたい企業や個人事業主の方に最適な制作会社を無料で紹介するサービスです。年間3,000件以上の相談が寄せられ、ホームページ制作に関する数々の失敗を目にしています。そこで発注者の皆様が事前に予防ができるよう、本当にあった失敗事例と原因を7つ厳選して紹介します。
◎ホームページ制作会社選びを間違えた失敗
・見積金額の安さだけで選んでクオリティが低くなった
・優良制作会社だけど相性が良くない会社を選んだ
・知人の紹介の制作会社に依頼したが満足するサイトにならなかった
◎ホームページ制作会社に丸投げした失敗
・デザインのイメージが想定と違って納品された
・契約書を確認せず、修正について揉めた
◎ホームページ制作をフリーランス(個人)に依頼した失敗
・忙しすぎて連絡がつかなくなった
・【番外編】無理な値段交渉をしてクオリティが低くなってしまった
詳しい原因とともに失敗のリスクを減らす対策も解説しますので、反面教師、しくじり先生としてご覧ください。
※ホームページ制作の外注で失敗したくない方は、こちらもあわせてご活用ください。
制作依頼に必要なノウハウがここに! ホームページ制作依頼のための発注マニュアル 実際にホームページ制作会社を運営していたWebディレクターが、これまでのWeb制作の経験を活かし、「失敗しないホームページ見積もり・発注マニュアル」を作成しました。 ホームページ制作を依頼する前の事前準備から、制作会社の選び方まで、この1冊に依頼... 無料でダウンロードする
ホームページ制作で多い失敗と原因とは?
デザインに関する失敗が最多
ホームページ制作で最も多い失敗は「思っていたデザインと違った」という事例。事前のイメージ共有や途中のデザイン確認などがあっても完成してみて「イメージと違う!」となることが多いです。美容室のカットで最後まで髪を切ってみないと完成イメージが掴みにくいことと似ています。
失敗を防ぐには、自社に合う制作会社を選ぶこと、認識の齟齬がないようコミュニケーションをこまめに取ることが大切。これから紹介する失敗や対策を参考にしてください。
自社に最適な会社を選ぶのが難しい理由
デザインに関する失敗や他の失敗も、自社に最適な会社を選べていないことが主な要因です。制作会社を選ぶのが難しい理由として、下記のようなものがあります。
制作会社のサイトにある情報は一部
多くの方が、制作会社のWebサイトを見て選定すると思いますが、制作会社の公式サイトの情報はほんの一部です。むしろ情報が充実していない会社のほうが多いほど。理由は様々ですが、クライアントからの要望で公開できない情報が多いことも一つ。
また、良い会社でも設立間もない会社で実績が少ない会社や、少人数の会社で営業や制作に追われてサイトを更新する余裕がない会社もあります。
営業担当と制作スタッフが違う場合がある
問い合わせや見積もりを行っても、営業担当と制作スタッフが異なる会社もあり、営業の印象が良くても、実際の制作に入ったら良くなかったケースもあります。制作スタッフとの相性は、作業に入ってからしか分からない部分もあり、事前に相性の良い会社を見極めるのは難しいのです。
最適な制作会社を選ぶためのチェック項目が多い
自社に最適な制作会社を選ぶには、主に5つのチェックが必要です。
- 自社の準備状況をチェック
- 担当者(ディレクター)との相性をチェック
- ホームページ制作会社の得意分野をチェック
- ホームページ制作会社の実績をチェック
- 見積書・提案書をチェック
上の5つを満たすのは難しい方が多いでしょう。5つのチェックリストに関しては、ホームページ制作会社の選び方を解説した記事を参考にしてください。
関連記事:プロが教えるホームページ制作会社の選び方5ポイント
ホームページ制作の失敗を防ぐチェックリスト
- 会社選びの前に予算、目的、納期は数字化できているか
- 制作会社への提案依頼書は作成しているか
- ホームページ制作の費用・相場は把握しているか
- 見積金額の安さだけで制作会社を選んでいないか
- 自社と相性の良い制作会社を選んでいるか
- 知人の紹介で制作会社を選んでいないか
- 見積書でわからないことは質問して解決しているか
- 契約書のチェックを怠っていないか
- 制作会社に丸投げせず、定例MTGなど実施しているか
- 制作会社に細かい修正を言いすぎていないか
上の10個がホームページ制作の失敗を防ぐ簡単なチェックリストです。詳しくはこれから解説する失敗や対策を読むことで理解できます。また、最後にも同じチェックリストを記載しますので、改めて読んで、外注の際に活用してください。
※チェックリストを見て「自社だけで制作会社を探すのは不安」「現在、比較中の制作会社を考え直したい」と思われた方はWeb幹事にご相談ください。自社に合う制作会社を精査し直します。
ホームページ制作会社選びを間違えて失敗
ここから本当にあったホームページ制作の失敗事例を紹介していきます。まずは、制作会社を選び間違えたことによる失敗。
先ほど説明したように、全国に7,000社以上ある制作会社の中から、自社に合う外注先を選ぶのは至難の業。砂漠で1本の針を探すようなものです。自分で選ぼうとして様々な失敗が起きているのでチェックしてください。
見積金額の安さだけで選んでクオリティが低くなった
失敗と原因
失敗:満足しないクオリティのまま制作終了
原因:見積金額の安さだけで選んで途中のチェックを怠った
最初の失敗は「見積金額の安さだけで制作会社を選び、完成したホームページのクオリティが低かった」という事例。この失敗は無数にあります。
Web幹事が見てきた事例としては、初めてホームページを作ろうとした方。ホームページ制作の工数が2週間ほどの短期のため、事前の打ち合わせの際のデザイン確認のみで、残りは完成してから発注側がチェックしました。
しかし、提出されたページを見てみると、打ち合わせ時に提示されたイメージとは乖離があり、デザインも操作性も想定以下のクオリティでした。制作会社側の言い分としては、あくまで事前に提示したものはイメージであり、完成形とは異なる前提で了承を得たとのこと。
結局、言った言わないの論争になり、契約書では修正には追加料金が発生するとなっていたため予算が足らず、そのまま泣き寝入りするしかなかったのです。
このようなトラブルは、見積もり金額の安さだけで制作会社を選んだケースでよく起きています。発注者も制作途中での確認を挟むことが望ましかったですが、良い制作会社であれば右も左も分からない初心者に対して、受注側から先回りしてトラブルを予測し、提案をしてくれます。
できるだけ安い会社に発注したいと思うのは当然のことですが、ホームページ制作を依頼する初心者であるほど、安い金額だけで制作会社を選ばないことが肝心です。
優良制作会社だけど相性が良くない会社を選んだ
失敗と原因
失敗:制作途中で揉めて裁判にまで発展した
原因:制作会社との相性が良くなかった
2つ目は「良い制作会社なのに、相性が合わなくて途中で頓挫してしまった失敗」。これは制作会社選びの難しさを象徴する事例です。豊富な実績と高い技術力を持った優良制作会社でも、相性が良いとは限りません。フェラーリやポルシェに軽トラックを作ってくれとお願いしても、得意分野ではないのと一緒です。
Web幹事が見てきた失敗では、法人を立ち上げた際に、コーポレートサイトの制作を100万円で依頼した事例。依頼した制作会社とは別の仕事で縁があり、社員の顔も性格も知っているので安心して依頼しました。
しかし、いざ提示された法人のロゴがイメージと大きく食い違っており喧嘩。発注側は「稚拙なデザインだからやり直してほしい」と言ったものの、制作会社側は「親しみやすいデザインを意識した」と平行線。
契約上、修正してもらうことは可能でしたが、これ以上この制作会社に依頼したくないと考え、途中で解約したのです。しかし、その後ロゴ制作までの代金を支払うかどうかを巡って裁判にまで発展してしまいました。
この事例は事情が複雑なので、何が原因かは一概に断定できませんが、実績も豊富で技術力も高い会社が良いとは限りません。ホームページ制作で大事なのは担当者(ディレクター)との相性。上の図は一例ですが、担当者との相性は重要な判断材料にしてください。
知人の紹介の制作会社に依頼したが満足するサイトにならなかった
失敗と原因
失敗:制作会社を変えられず満足するサイトができなかった
原因:紹介の制作会社なので変えづらかった
3つ目は、知人(社長)の紹介の制作会社に依頼したが満足いくクオリティではなかった失敗。あるツールを開発してサービスサイトを作ることになり、社長から知り合いの制作会社を紹介され、良くない会社にあたってしまった事例です。
その制作会社は実際のサイト制作をフリーランスに再委託(別の制作会社やフリーランスに作業の一部や全部を依頼すること)しており、フリーランスが作ったクオリティのチェックをせずに提出してきました。
PCの画面では問題なかったものの、スマホで確認したら文字や画像が大きすぎると、酷いクオリティでした。本来、再委託する制作会社がクオリティの管理をしなければいけません。
しかも、自分たちが開発したツールの売り込み営業に一生懸命で、注意してもサイトのクオリティ改善は後回し。
社長に不満を訴えたものの「昔から懇意にしている制作会社だから」と聞き入れてもらえず、結局、満足できないクオリティのまま納品されました。
社長や知人の紹介で制作会社を選んでしまうと、万が一、相性が悪かった場合も相手の顔を立てて会社を変えにくい事情があります。良い会社だとしても相性が合うとは限らないので、知り合いの会社という理由で依頼しないほうが得策です。
プレゼンの熱量だけで選ばない! 制作会社を選ぶ際、提案(プレゼン)の印象が良くて依頼したものの、制作工程に入ったあとに連絡や作業が雑で、返事や対応も遅くなることがあります。これは案件をできるだけ多く取りたいがために、リソースがないのに無理をして案件を取り、スケジュールがパツパツになってしまうことが原因です。また、提案時の営業マンは好印象だったけど、制作を担当するディレクターの熱量が低かったなど、現場とギャップがあることもしばしば。だからこそ本当に良い会社を選ぶのは難しいのです。制作会社選びが心配な方はWeb幹事にご相談ください。
ホームページ制作会社に丸投げして失敗
続いては、実際にホームページ制作に入ってからの失敗です。特に多い原因が制作をプロに丸投げしてしまうこと。たとえ正しい会社を選んでも丸投げしてしまっては、失敗するリスクが高まります。発注側の熱意もクオリティに影響するのです。
デザインのイメージが想定と違って納品された
失敗と原因
失敗:イメージしていたデザインと違った
原因:納品まで途中の確認を挟まなかった
この失敗は「デザインのイメージが想定と違って納品された事例」。制作期間が2ヶ月でしたが、最初の打ち合わせでデザインの見本を提示して納得し、その後は途中の報告や確認をしませんでした。そして、2ヶ月たってから初めて完成したデザインを見たらイメージと全然違ったという失敗。
本来は、下の画像のように、途中でデザインの方向性が間違いないか細かくチェックする必要があります。
結局、リリースが迫っていたので、納得しないままWebサイトを公開しました。これは極端な例ではなく、ホームページ制作ではよくあるケース。プロだから高いクオリティで作ってくれるだろう、発注側の意図を汲んでくれてるだろうと安心するのはNG。
相手も同じ人間です。経験豊富や優秀な会社であっても認識の齟齬は生まれます。むしろ熱意を持って接することでホームページの質も上がります。認識が合っているかの確認は必要です。
SlackやChatWorkなどの連絡ツールを使い進捗確認をこまめにやる、週1か隔週で定例MTGを実施する、スプレッドシートなどで制作過程がチェックできるように共有するなど、途中の確認は必ずしましょう。
制作会社と密なコミュニケーションをとったことで成功した例がありますので、下記も参考にしてください。
関連記事:ポスティングのブラックボックスを透明化する『DEECH』サイト開設 | Web幹事お客様インタビュー
契約書を確認せず、修正で揉める
失敗と原因
失敗:修正を依頼したのに受け付けてもらえなかった
原因:契約書の修正回数の上限を確認していなかった
続いては、契約書を確認せず修正回数について揉めた失敗例。ホームページ制作の契約書は難しい文言や、難解な法律用語が多いため、きちんと確認せずスルーしがちです。
特に契約書で注意すべきは、納品に関わる条件。納得するまで修正してもらえると思い込んでも、契約書に修正回数の上限や、納品後いつまで修正に対応してもらえるかの期間が決められていることが多いです。それを知らず修正を依頼しても後の祭り。
Web幹事で見てきた事例では、発注側が「プロなんだから依頼者が納得する状態で納品するのが筋だろう」と強く迫っても、制作会社側は「契約書に修正は3回までと書いてありますので対応しかねます」と、大揉めになったことがあります。
結果、修正してもらうために余計な追加費用を払い、予算オーバーになりました。契約書に明記されている以上、非は発注側になってしまうので、契約を締結する前に注意してチェックしなければいけません。
ホームページの契約書は他にもチェックすべき項目がありますので、下記を参考にしてください。
関連記事:ホームページ制作の業務委託契約書チェックの6つのポイント
【要注意】こだわりが強すぎるのもトラブルのもと
丸投げによる失敗を紹介しましたが、逆に、こだわりが強すぎるのもトラブルのもと。修正回数の上限が契約書にないからといって、何度も修正を求めて終わりが見えなくなったり、あまりに細かく指示しすぎると制作会社のテンションも下がります。
きちんと認識はすり合わせし、ある程度はプロに裁量を与えましょう。制作会社側から「こんなアイデアはいかがですか?」と活発化することもあります。
ホームページ制作をフリーランス(個人)に依頼して失敗
最後の失敗はホームページ制作をフリーランス(個人)に依頼した事例です。先に断っておくと、必ずしもフリーランス(個人)だからダメではありません。人件費が抑えられるメリットもあり、良いフリーランスも沢山いらっしゃいます。ただ、制作会社と違って個人でやっているからこそのデメリットもありますので、事前に覚えておきましょう。
忙しすぎて連絡がつかなくなる
失敗と原因
失敗:連絡がつかなくなり、コミュニケーションが取れなかった
原因:個人でやっているため、属人化してしまう
フリーランスに依頼する際のよくあるトラブルは、連絡が取りづらくなることです。複数の案件を受けていて忙しい、何か病気や他の事情などでトラブルが発生したときに連絡がつかなくなる、最初は当日返信だったのに、そのうち返信が2〜3日後になってしまうなどのケースがあります。
その結果、予定していた納期に間に合わなかった、密なコミュニケーションが取れず、満足いくクオリティに仕上がらなかったなどの失敗が起きています。
制作会社なら複数人の社員がいるため、万が一、担当者にトラブルが発生した際も他の社員が対応してくれます。フリーランス(個人)のように、少人数でやっているため起こりやすい失敗もあるので注意してください。
フリーランスに依頼する場合はディレクション能力が重要 ホームページ制作をフリーランスに依頼する場合は、発注側のディレクション経験が豊富であることが鍵になります。相手の実力を見抜く力や、万が一、レベルが低かったときには、発注側で的確な指示をしてクオリティを修正する必要があります。実はフリーランスに依頼するほうがハードルが高いのです。
関連記事:ホームページ制作をフリーランスに依頼して大丈夫?その疑問、プロが解決します
【番外編】無理な値段交渉をしてクオリティが低くなってしまった
失敗と原因
失敗:クオリティが低くなった
原因:無理な値段交渉をした
Web幹事が見てきた中で、金額の安さにこだわりすぎてクオリティが低くなってしまった失敗事例があります。発注側がかなり無理な値段交渉をしてきたものの、制作会社としては案件が欲しいので引き受けました。
このとき、発注側に分からない部分で見積もりを変更し、結果、クオリティが下がってしまったのです。
上の画像が見積書のサンプル。値段交渉をしたあと、単に金額が安くなっても発注側からすれば何が変わったのか判断できません。今回の事例では、サイトのクオリティに関わるデザイン費を20万円⇨10万円(数字は仮)に下げました。
発注側としては何が変わったのか分かりませんが、実際はベテランのデザイナーではなく新人見習いのデザイナーに変更したのです。そのため、この制作会社の過去の実績と違うクオリティのWebサイトが提出されました。
料金が安くなった理由を確認すれば防げた可能性はありますが、無理に低価格にすると制作会社はクオリティを落とすしかありません。金額の安さにこだわりすぎると制作が雑になりがちなので注意してください。
関連記事:格安ホームページ制作の裏側暴露! 制作会社がこっそり教えます。
以上がホームページ制作における主な失敗事例です。紹介したのは氷山の一角。現実には様々な失敗と揉め事が存在します。初めてホームページを制作される初心者ほど失敗のリスクは高まりますので、ぜひWeb幹事にご相談ください。
ホームページ制作で失敗しないための対策
これまで見てきた失敗事例を踏まえて、ホームページ制作で失敗しないための5つの対策を紹介します。サイト制作における必要最低限の知識を得てから企画を進めてください。
準備をして自社に合う制作会社を選ぶ
自社に合うホームページ制作会社を選ぶために、「目的」「納期」「予算」の3つは最低限、明確にしましょう。制作会社選びに準備が関係あるの?と思われるでしょうが、大いに関係あります。
3つが決まっていない案件は、制作会社も完成イメージがしにくく、見積書も曖昧な場合が多いです。そのため、発注する側も本当に適切な会社か判断できません。
目的
売上を増加したい(ECサイトなど)
・「20台の女性をターゲットに」「コンテンツの拡充やサイト内の整備をしてアクセス数の増加を図り「購入」数を増やしたい
見込み顧客の増加
・「法人ユーザー」に自社商品に関するコンテンツを作り「お問い合わせ」をしてもらう
採用応募数の増加
・「採用面接候補者」に会社の事が深く伝わるコンテンツを作り「応募数」を増やしたい
上記のように目的を言語化してください。例えば採用サイトであっても、魅力的な会社に見せるのが上手い制作会社もあれば、ホームページへの集客が得意な制作会社もあります。ECサイトでも集客が得意な制作会社と、商品の見せ方が上手く購入率を高めるサイト制作が得意な会社は異なります。目的によって依頼すべき開発会社が変わってくるのです。
納期
・2022年4月1日にポータルサイトをオープンしたい
・2022年3月中に採用サイトの納品希望
ホームページを納品してもらう納期も上記のように具体的に決めてください。Web幹事に相談してくださるお客様の中にも「なるべく早く」「いつでも良い」「決まってない」などアバウトな納期の方が多いです。
少なくとも「4〜6月の間で」などの範囲は決めておきましょう。そうでないと、制作会社側もどれだけの人員を用意して、どのレベルのメンバーをアサインするのかなど決めきれないため、そもそもどの会社が最適なのか選べなくなります。
予算
・100万円までにおさめたい
・予算の上限は200万円
予算もできるだけ具体的に設定してください。30万円以内の比較的安価なホームページ制作が得意な会社と、高予算でハイクオリティなサイト制作が得意な会社は異なります。早くて安い立ち食いそばのお店と、1食数万円の料理を出す料亭では得意分野が異なるのと同じです。
特に良くないのは「なるべく安く済ませたい」や「いくらに予算を設定すればいいのか聞いてみよう!」といったケース。予算が明確でないと制作会社も見積もりや提案がボヤけてしまいます。
以上の3つは必ず準備してから制作会社を探しましょう。また、ホームページ制作においては他にも準備して欲しいものがあります。
- 作業範囲の明確化
- デザインイメージの明確化
- サイトマップ
- 運用方針の明確化
- コンテンツ(営業資料・社内資料など)
詳しくは下記の記事で解説していますので、参考にしてください。
関連記事:見積もりが安くなる!ホームページ作成依頼の準備9点セット
RFP(提案依頼書)を作る
RFP(提案依頼書)を作るとホームページ制作の失敗はグッと減ります。RFPとは、制作会社から見積もりやホームページの提案をしてもらうための依頼書。「こんなホームページを開発したいので、いくらかかりますか?どんなホームページにすればいいですか?」の回答を提案してもらうための5ページ前後の書類です。
見積もりを出してもらう前に、発注側から提出します。RFPに記載する項目は下記のようなもの。
プロジェクトの概要 |
プロジェクト名、対象サイトURL、サイト制作の目的 KGI / KPI(※)、制作背景・課題、サイト公開希望日 サイト制作予算、ターゲット |
会社概要・事業概要 |
事業内容、ビジネスモデル、自社の強み 競合企業、参考サイト |
サイトの機能要件・要望 |
ページ数・主要ページ、ホームページに必要な機能 デザイン、テキスト・画像素材 |
提案して欲しい内容 |
サイトマップ案、デザイン、開発環境 コンテンツ案、体制図 |
※KGI=経営目標達成指標。最終的なゴール、1年間の売上1億円など
※KPI=重要業績評価指標。KGIを達成するための途中の数値。6月の売上2,000万円、12月4,000万円など。
RFPの作成に手間はかかりますが、制作会社を探す前に作成しておくと、自社に合う制作会社が明確になり、下記の3つのメリットもあります。
・制作会社とのやり取りを減らせる
・複数社の提案を比較しやすい
・見積もりを適正金額に収められる
RFPに記載すべき項目などは下記の記事を参考にしてください。
関連記事:【事例&サンプル付き】ホームページ制作のRFP(提案依頼書)の書き方完全マニュアル
ホームページができるまでの流れを把握しておく
ホームページ制作が納品されるまでの流れを知っておくと、制作会社の担当者とコミュニケーションが取りやすくなり、発注側がどこでどんな関わり方をすればいいか明確になります。
- 依頼準備
- 面談・ヒアリング
- 見積もり・提案
- 定例ミーティング
- サイト設計
- デザイン
- 開発
- テスト・チェック
- Webサイト公開
ホームページ制作は上記の9ステップで進みます。例えば、制作で最も重要な「サイト設計」では、サイトの全体像や要件を定めていきます。
- ホームページにどんなページが必要なのか?
- どういう風に顧客を集客していきたいのか?
- そのためにはホームページにどんな機能が必要なのか?
ここで制作会社と認識がずれていると、後でやり直しが必要になったり「ロス」が生じるため注意が必要です。他の工程で発注者が何に注意すべきかは下記の記事に詳しくありますので、参考にしてください。
関連記事:10分で分かるホームページ制作の流れ・期間(元Webディレクターが解説)
ホームページ制作の費用・相場を理解しておく
ホームページ種類 |
小規模 |
中規模 |
大規模 |
ランディングページ |
~30万円 |
30~60万円 |
60万円~ |
企業サイト |
~50万円 |
50~300万円 |
300万円~ |
ECサイト |
~100万円 |
100~500万円 |
500万円~ |
オウンドメディア |
~100万円 |
100~300万円 |
300万円~ |
採用サイト |
~50万円 |
50~150万円 |
150万円~ |
ホームページ制作の外注相場を把握しておくと、制作会社から見積書を出された際に高いのか適正なのかが判断しやすくなります。
ホームページ制作では、主にサイトの種類と規模によって費用が変動します。小規模だと10~100万円、中規模だと数十万円~500万円程度、大規模だと数百万円~数千万円以上かかる場合もあります。
ホームページ制作の規模は主に「ページ数」「コンテンツ(文章や画像)」「デザイン」の3つによって構成されます。
ホームページの種類ごとの費用の詳しい違いは、下記で説明していますので参考ください。
ホームページ制作の見積書の見方を理解しておく
- 進行管理費
- KPI・コンセプト
- サイト設計
- SEO対策・マーケティング
- デザイン
- 撮影
- コーディング
- 環境構築・機能実装
- テスト
失敗事例で紹介しましたが、ホームページ制作の見積書は上記のような項目が書かれ、初めて依頼する方はどんな費用なのかイメージしにくい部分が多いです。
分からない項目を放置したまま契約してしまうと、あとで予想外の費用がかかる場合や、想定以下のクオリティで納品されるリスクもあります。見積書の見方を押さえておき、注意するべきポイントを理解しておくことが大切。特に以下の4つを意識しましょう。
- 分からない項目は必ず質問する
- 金額だけで発注先を選定しない
- 見積書に書かれない項目をチェックする
- 見積書と同時に提案書も出してもらう
詳しくは下記の記事で解説していますので、参考にしてください。
関連記事:リアルな金額も公開!ホームページ制作会社の見積書をお見せします
ホームページ制作で失敗しないための5つの対策まとめ
・準備をして自社に合う制作会社を選ぶ
・制作会社に渡すRFP(提案依頼書)を作る
・ホームページ制作の流れを把握しておく
・ホームページ制作の費用・相場を理解しておく
・見積書の見方を理解しておく
ホームページ制作の失敗事例と対策まとめ
以上、ホームページ制作で本当にあった失敗を7つ見てきました。制作会社に依頼するときは以下のチェックリストを活用ください。
- 会社選びの前に予算、目的、納期は数字化できているか
- 制作会社への提案依頼書は作成しているか
- ホームページ制作の費用・相場は把握しているか
- 見積金額の安さだけで制作会社を選んでいないか
- 自社と相性の良い制作会社を選んでいるか
- 知人の紹介で制作会社を選んでいないか
- 見積書でわからないことは質問して解決しているか
- 契約書のチェックを怠っていないか
- 制作会社に丸投げせず、定例MTGなど実施しているか
- 制作会社に細かい修正を言いすぎていないか
繰り返しになりますが、紹介した失敗は氷山の一角。注意すべき点はいくつもあります。特に失敗の多くは自社に合う制作会社に依頼していないことで起こっています。星の数ほどある制作会社の中から初心者の方が自社に合う会社を選ぶのは困難です。
初めてホームページを作られる方や、過去に失敗経験のある方はWeb幹事にご相談ください。予算や目的をヒアリングし、最適な制作会社を紹介します。紹介料、相談料ともにかかりません。また、紹介された会社に必ず発注する必要はありません。会社探しの手間を90%削減しますので、お気軽にご相談ください。
コンサルタントのご紹介
代表取締役
岩田 真
2015年にWeb制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。
ホームページ制作のオンライン相談窓口「Web幹事」は、35,000件を超える豊富な相談実績と幅広い知識で、お客様のあらゆるニーズにお応えします。
Web制作業界のプロが丁寧にヒアリングしますので、
初心者の方でも安心してご相談ください!
Q. ホームページ制作の失敗事例にはどのようなものがある?
ホームページ制作の失敗事例として「ホームページ制作会社選びを間違えた」「ホームページ制作会社に丸投げした」等が挙げられます。その他の事例は記事をご参照ください。
Q. ホームページ制作を成功させるコツは?
ホームページ制作の成功ポイントとして「事前に情報収集を行い、自社に合う制作会社を選ぶ」「RFP(提案依頼書)を作る」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。
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ホームページを業者に依頼する前の準備方法も
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この記事を書いた人
松田 光正
専門分野: SEO,ライティング
スポーツ新聞社での校正・校閲を2年経験し、髪の毛の情報サイト「ヘアラボ(旧ハゲラボ)」にて2年半のライター経験を積む。自身がアナログ人間のため、Webの知識を学びつつ、圧倒的な初心者目線のコンテンツをお届けします!
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